外見が厳つい人物のポカン顔ってツボでした
飛ぶ…話が。まるで某、龍玉漫画の様に。舞空○。
何とも言い難い空気に包まれた場の雰囲気を一蹴すべく、私は精一杯叫んだ。
「冗談では無いですからっ!」
「ほ…本当に18歳なのか?」
「そうです!!」
「本当に本当なのか?」
ゼノンさんしつこいっ!!そんなに何度も確認するほどか?
「本当に本当なのですがっ!!」
私は睨み付けるようにゼノンさんをみすえる。
「分かった…分かった。もう降参だ!ったくよぁ!すげぇ頑固者だな、嬢ちゃんは……」
ふっ。私の睨みに恐れをなしたのね?
それでは、行くか。町は無くとも他に村もあるでしょう。
再度魔法のカバンを持ち直すと、今度こそゼノンさんに背を向けたのだが、それが判断ミスだったかどうかなど、外の世界の事情に疎い私には、わからなかったのであった。
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「お~い!そろそろ起きろっ!」
ムニャムニャ……うるさいです。
「あ?全然起きないぞ?そんなに強く叩いてねぇのに……何故だ?」
「いやいや…それ以前に女の子に暴力をいきなりふるったゼノンに何故だ?って、問いたいですよ?」
「しょうがねぇだろ?嬢ちゃん、全然人の話聞かねぇし。いい加減面倒になっちまってな……」
「ゼノン……貴方って人は……。はぁ~。貴方の方こそ全然人の話を聞かない癖に…それを棚に上げて……」
「だから、しょうがねぇつってんだろ?お前こそ人の話をちゃんと聞けや?」
「ーーーーはあっ……。しょうがねぇ、で全部済めば兵士は要らないのですよ?彼女をここに連れて来るのにも一苦労だったでしょう?」
「チッ…。あの堅物兵士がっ!!俺がそんなに信用ならねぇってのか?ったくよぉ!!」
「まあ貴方のそのご面相では……ね」
さっきから何ですか?私が気持ち良く寝ているのに、頭上でゴチャゴチャと言い合いをしてる人達は…?
はっきり言って迷惑至極。
後5分は眠っていたいのに…いや、でもうるさい。う~ん。う~ん。う~ん…………。ふぅ…。
多少の葛藤はありましたが、しょうがないから起きてあげますよ。
ご希望通りにね。
「……っ………っ…?」
痛っ!首が……首が果てしなく痛い。普通に起き上がろうとしただけなのに鈍痛がする。
目に生理的な涙まで滲む。
ズクンズクンと痛む首筋に手を当ててみる。
が、痛いだけで、良くわからない。だって自分じゃどうなってるのか見えないからね。
「おっ?嬢ちゃん起きたか?って何だ?どうした?何で泣く?」
涙目でゆっくり顔をあげると、心配そうな表情のゼノンさんがオロオロしている。
「いや、単純にゼノンが叩いた首筋が痛いのでは無いですか?」
「はっ?叩いたっつっても、ほんの少しだけだぜ?首の骨だって折ってねぇだろ?」
「当たり前ですっ!!折ってたら死んでますよ!貴方は本当に単細胞過ぎます!!」
痛てて…。ゼノンさんの爆弾発言に、数秒前まで麗しくも優しげな微笑みを浮かべていた女性が、表情を一変して、怒鳴り付けています。
美人が怒ると夜叉になるって言うけど、本当だね。
凄く恐い。
でもゼノンさんは慣れているみたいで、美人さんの怒りもどこ吹く風みたいです。
ゼノンさんは、ある意味羨ましいスルースキルの持ち主だったみたいです。
「どこが痛いのですか?治癒術師をよびましょうか?直ぐに連れて来ますよ?」
美人さんが優しく私に語りかけて来る。
ホッ…。さっきまでの怒りは消えていらっしゃる様だ。良かった。
「あっ…痛たたっ……あの、大丈夫です。治癒術師は必要無いです」
「お金の事を気にしているの?確かに外門も通行出来ない程だもの、困窮しているのですね?でも大丈夫ですよ?支払いは全てこの単細胞ハゲが済ませますからね」
「あ?なっ!てめぇリズ!!勝手なことを言ってるんじゃねぇっ!!」
ゼノンさんは納得されていないみたいですが?しかし治癒術…要らない。自分で治せるからね。
このままじゃ辛いし、言い合うのも面倒なのでさっさと治しますか。
「ヒール………」
呪文を口にすると、直ぐに首筋の痛みが引いて来る。
しかし痛みが引いて来て、私が疑問に思うのは私は門の前でどうなったのか?という事と、ここは何処なのか?ってことですね。
完全に首筋の痛みが消えると、確認のために首を左右にクキクキと動かす。
動かしている最中に、ゼノンさんと美人さんが視界に入ったが、二人とも一様にポカーンとした表情をしている。
美人さんはお美しいお顔が可愛らしくなっており、ゼノンさんに至っては厳つい顔がユーモラス溢れる顔になっていた。
笑っちゃ悪いと思いつつもゼノンさんの顔、ウケる!!笑うな笑うなと自分に言い聞かせるが、逆に笑いの波が押し寄せて来る。
もう我慢出来ませーん!!
「プアッハハハハハハハハハ~~~~~~!!!」
指を指して大笑いしてやったわ。
その顔、止めれ!
私の大笑いに触発されたのか、美人さんもゼノンさんの顔を見ながら笑い始めてしまった。
「フフ……フフフ………フフフフ………」
美人さんは奥ゆかしいな。口元を手で隠して笑っています。
私なんてさっきからゲラゲラ笑っちゃってますからねぇ…アヒャハハハハハ~~~!!!
そんな中、一人憮然とした表情になったゼノンさんでしたが、またその表情が先ほどの表情との落差が激しく、私と美人さんの笑いの波は、長く続いてしまったのであった。
何を隠そう作者は舞○術使いだったのです。だって話が飛びますからね。へへへ。
そして勘づいてる人もいますね?そう美人さん……あの人です。
リエラは、まだ気付いてません。
因みに舞○術の下りはジョークですからね?




