第六話 1対128
第六話です。
「あぁ~おわったぁぁ」
「お疲れ様です、マスター」
俺らは艦橋へ戻って、休んでいた。字さしぶりの人との会話だったため余計に緊張していたようだ。
「そうだ、アーテクト艦長に少し待ってもらわないとな」
もう一度、彼と回線をつなげる。
”どうした?ケンジ”
「少し待っていてくれないか。中断していた作業を再開する」
”わかった”
「どうも」
作業ボードで回収作業を再開する。残りの残骸が消えていく。まだまだ大量に残っている。
”おい、ケンジ。俺には残骸が消えていくのが見えるんだが”
「大丈夫だ俺も意味が分かんない」
”これも秘密ってわけか”
10分ほどで残骸の回収が終わり、アーテクト艦長に伝える。
「アーテクト艦長、終わったぞ」
”後で聞かせてもらうからな、他に何もないか”
「お手柔ら「マスターっ!」どうした」
「前方、11時の方向に艦影です。ワープアウトしてきました」
精神感応を解除していたから気づかなかった。
”どういうことだ?こっちには何も反応はないが”
「まぁ、いることは確かだろう。ホワイト、会敵までどのぐらいある?」
「会敵まで、残り8分ほどです」
「そうだな・・・」
”ケンジ、悪いことは言わん。今すぐ撤退した方がいい。確実にゲルト段の残りだ”
「アーテクト艦長、殲滅したら褒章金額上がるか?」
”まぁ、上がるが自殺行為だ”
「ならば上々。アーテクト艦長、艦預けてくれ」
”はっ?はぁぁぁ~。まぁいいだろう。俺らの命お前に預ける”
しぶしぶだが、彼は預けてくれた。なら、あの手を使うか。
「ホワイト、右舷接舷用ワイヤー全部使ってレスリオを固定してくれ」
「了解しました」
レスリオをワイヤーを使って固定する。
”なぁケンジ、ミシミシいっているんだが、少し緩めてくれないか”
「酔い止めを飲んで、何かにしがみつけよ。アーテクト艦長」
”おい、ケンジ、おいコラ何するつもり・・・”
音量を小さくして、戦闘に備えて精神感応を白露とつなげる。確かにいる気配がするが少し小さい。
「ホワイト数は?」
「確認できる範囲で、駆逐87 巡洋艦32 戦艦8 400m級戦艦1です」
400m級戦艦が旗艦だと思いつつ、戦闘準備を進める。
「敵艦隊見えました!」
「よし、ホワイトはまた副砲群の操作を頼む」
「了解しました!」
敵艦隊は視認で確認する限り、中心に旗艦でその周りに戦艦、巡洋艦と囲っており、前方に駆逐艦を固めている。統率は取れているようだが、効率は悪そうだ。
「そろそろ行動を起こすか。挨拶代わりに艦首魚雷、発射ぁぁ!」
合計10本の魚雷が艦隊前部の駆逐艦の集団に向けて発射される。
集団のなかに到達したのちそれぞれの場所で信管が作動する。密集体形を取っていた駆逐艦の集団は、爆発に巻き込まれ次々に誘爆していった。これにより前部の集団は壊滅した。
「挨拶は終了!これより突撃を開始する。機関出力60%、多重防壁展開」
レスリオにも防壁を展開し、突撃を開始する。今回はレスリオを固定しているため抑え気味だったが、それでもjなお、前方から凄まじいGがかかってくる。
「ホワイト、発砲を許可する。存分にやれ」
「了解しました」
副砲群が発砲を始める。多くの艦は青いレーザーの前では屍をさらすことしかできなかった。
「俺もやるか。全砲塔持続型に切り替え。撃ち方はじめぇぇーーっ!」
主砲を発砲し始める。持続型に切り替えたため、艦を貫通するのではなく艦を切断していく。あるものは、船体の真ん中を、あるものは艦首から艦尾へ一刀両断していく。
敵艦は反撃の手を緩めないが、ところどころに困惑が見える。
敵艦隊の3分の1の第一集団をほぼ殲滅しこのまま行きたいところだが、レスリオに被害が加わる可能性があるため、殲滅の仕方を変える。
「面舵80度、敵艦隊の右方向に出る!」
第二集団の手前で回頭し、第二集団の右に出る。レスリオは右舷に固定しているため、これなら砲撃は当たらないだろう。そして第二集団を左舷方向に捉えようとしたとき、後方に気配を感じる。
”後方に駆逐艦多数!第一集団の生き残りです!”
「殲滅しきれてなかったか」
駆逐艦らは魚雷をこちらに向けて発射する。
”魚雷を発射されました!”
「艦尾魚雷発射管開けっ!発射ぁぁ!」
艦尾から、6発の魚雷を発射する。敵魚雷は約30発だ。そして、互位の魚雷が至近距離になったとき、こちらの魚雷の信管が起動する。敵魚雷をまとめて誘爆させた。
「艦尾方向、第三第四第五砲塔、撃てぇぇーーっ!」
すかさず、主砲を敵艦に向けて発射する。魚雷の爆炎と煙で視界が狭まっていた駆逐艦に青いレーザーが降り注ぐ。突然のことに訳が分からないまま轟沈した。
「敵艦排除。全砲塔左舷方向へ。ホワイト、自由砲撃を許可する。」
”了解!”
「全砲塔、撃ち方、はじめぇぇぇーーっ!」
主砲と左舷副砲群から発射されるレーザの雨で、敵艦隊を殲滅していく。こちらに向けて、発砲する艦もいるが全て白露の多重防壁によって、無効化されている。
数分程で敵艦の殲滅が終わる。敵艦がいたところには残骸が浮かんでいる。しかし一隻だけ生き残っているようだ。
「敵旗艦に回頭、取舵85度、突っ込む!」
生き残っているのは、旗艦の400m級戦艦だ。白露の艦首をそちらに向け突撃する。
「艦首方向主砲、撃てぇぇぇぇーーーっ!」
前部の主砲から放たれたレーザーで勝敗は決した。敵旗艦の防壁と装甲を貫通し、轟沈させた。
「貴艦の健闘に敬意を表す」
そう言って旗艦の残骸に敬礼をした。
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