第2話 オレ人気もんなんだけど
次の日の朝。
なにも変わらず始まる朝。
ただひとつスマートウォッチが
ずっと不思議と外れず
私の左腕に付いたままなのを覗いては
…。
アレからマルにLINEしても繋がらんし。
あれはいったいなんやったんやろ。
ヤベッ!遅刻するわっ!
急いで準備もそこそこに
会社に向かうオレ。
すると前から後輩の狩生がやって来て!
せんぱ~い!
せんぱい!!!
せんぱいってば!
と足早に満面の笑みで駆け寄ってくる
なんやコイツ?
こんなキャラやったっけ!?
と戸惑いながらも、
おおっ!おはよう!
どないしたん?
と尋ねると
アレ!感動しました!
と目を輝かせて飛び跳ねながら
うれしそうに語ってきた!
あれ?ってなんや?
それにお前そんなキャラやったか!?
いやいや!
なにを言ってはるんですか!?
アレですよ!
スポエネ寒天ヨーグルトゼリーですよ!
めっちゃめちゃうまかったです!
おおっ!あれか!
せやろ!アレめっちゃうまいやろ!
てか!おまえあれ苦手って言ってなかったか?
何言ってはるんですか!
今やコンビニとコラボされる逸品なんですよ!
ちょっ待て!
コンビニとコラボ?
なんやそれ?
いやいや!
なにいうてはるんですか?先輩!
昨年からコンビニの人と
開発してましたやん!
えっ!?
…。
どないなっとんねん?
そんなん知らんぞ???
…。
と心の中でザワついていると
あっ!PKJ様!!!
と駆け寄ってくる女子社員
PKJさまぁ~!
キャアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア
ちょっ!
ちょちょちょちょ!
今度はなに!?
えっ!?
依音ちゃん
どしたの?
きゃあっ!
話しかけられちゃった♡
きゃはっ!きゃはっ!
後輩ちゃんとトキメキいっぱいの顔で
こっちをみてきて
どうしていいか分からない状況で…。
だって!今や開発チームトップの存在なのに
そこにとどまらず!
世界へ飛び立っていて
メディアにも引っ張りだこの
PKJ様ですよ!
当たり前です!
ガクッ…。
アゴが外れてしまった。
なんじゃそりゃ!
このオレがっ!?
心の中を平静に保つのが必死で…。
グギッ!グギッ!
あいてて…。
あごなんて
ほんまに外れるねんな!?w
それにしても、
昨日といい!今日といい!
寝て起きるたび
俺なんかすごいことになってるんやけど。
へんな汗が止まらなかった
そんなオレに
おいっ!これから会議やぞ!
と話しかけてきたのはっ!
早飲先輩
あっ!分かりました!
とあわてて会議室に入ると
…。
突如訪れる
異世界空間
アツ!アツ!あちあちあち!
なんやここっ!
灼!しゃくっ!灼!しゃくっ!
灼!しゃくっ!灼!しゃくっ!
おっ!おまえはっ!
慌てるわたしに
アイツはみんなの喉を枯らす
灼熱地獄星人
〖灼くん〗だっ!
なんか外観めっちゃ強そうなのに
なんちゅう
可愛い名前っ!?
ってか!
おまえどこ行っとったねん!マル!
何を言ってるんだ!前回も言ったが
私はスポエネレッドだ!
そんなことを言ってる間に
灼くんが攻撃してきた!
灼熱~!しゃあ~っぁく!
うわぁぁぁあああ
あぁぁ!?
…。
あれっ!?
なんもならんけど!?
えぇ~!?
この感じ!分からないの!?
キミほんまにヒーローなん!?
しゃあ~っぁく!って言った瞬間
相手に喉の乾きを伝え、 水分補給を
促すんだよ!
えっ!?なんそれ?
攻撃っていうより
それめっちゃ親切やん!!!
お前なんや!めっちゃいいやつだな!
せやねん!
せやのになっ!ほんま!
ちょっ!きいてや!この良さをさあ!
みんな
気付いてくれんのよ!
と嘆きはじめる灼くん
するとレッドが
騙されるな!そいつの腰をよく見ろ!
すると灼くんの腰には
AKS印のスポエネボトル
そいつは!
AKS社の回し者だ!!!
喉を乾かしてAKSを勧めようとする
営業マンの成れの果てなんだ!?
その中には中毒性の高いAKSが入っていて
トリコにさせるんだ!
なななななっ!
何言っとんねん!営業マンが
自社の製品推しすすめてなにが
悪いねん!?
え~と
…。
なにこのやりとり!?
オレらはヒーロー戦隊…。
なんだよな…。
!?!?!?
と頭ん中が
わけわかめな状況になっている所に!
スピードMAX
ぼとむあっぷ~!すぷらっしゅ!
必殺技を繰り出す新たな存在がっ!
ぬああああああっ…。
喉の乾きを癒されていく…。
くやしいけど美味いやんけ。
と言った同時に、
灼くんの姿が消えていった。
その向こうには
ボトムアッププレーを得意技とする
スポエネイエローの姿がっ!
あっ!あなたは、
…。
って、その片足体重かけの立ち姿!
早飲先輩!
おいおい!バラすなよ!
えっ!?先輩認めるのはやっ!w
おいっ!ちゃんと説明してやれ!マル。
いやいや!レッドですよ!
やめてください!早飲先輩!
いやいや!早飲先輩言うてるやんけ!
ほんまええ加減認めろって!
やはりスポエネレッドはオレの友人
友野丸 通称マル
ワハハハハッ!
豪快に笑う早飲先輩の姿に
まだまだ謎だらけだけど
とりあえず
早飲先輩とマルがいることが
分かって良かったと
ちょっとホッとする瞬間だった
ホッとしていい?
のか?
つづく




