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第75話

 こうして、小町の淡い初恋は終わった。


 一頻しきり泣いた小町は、まるでこの世の終わりを迎えたかのような喪失感に包まれ、

 とぼとぼと学校へ戻ってきた。


 校門までたどり着くと、そこには小町の帰りを待っていた担任が腕を組み、仁王立ちになっていた。


 担任に見つかった小町は、そのまま生徒の姿が消えた職員室へ連れて行かれた。


 登校日はすでに終わっており、職員室には教師たちだけが残っていた。


 担任は小町に向かって、長々と説教を続けた。


 だが、小町の耳には、その言葉は何一つ入ってこない。


 俊哉との別れがあまりにも突然で、あまりにも大きすぎたのだ。


 どれほど時間が過ぎただろうか。


 何時間も説教を続けていた担任は、小町がまったく話を聞いていないことにようやく気づき、

 大きくため息をついた。


「……もう行っていいぞ」


 その一言だけを残し、担任は小町を帰した。


 小町は力なく頭を下げると、まるで魂が抜けてしまったかのような足取りで職員室を後にした。


 人気ひとけのない廊下を当てもなく歩いていると、不思議と足はある場所へ向かっていた。


 気がつけば、小町は昼休みに俊哉と何度も過ごした学校の屋上に立っていた。

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