25.空ちゃんはアイスが大好き
25.空ちゃんはアイスが大好き
日曜日。菫ちゃんと紗希ちゃんは同じ職場。日曜日もお仕事だ。彩君も珍しく休日出勤。空ちゃんは保育園がお休みなので桂子さんと大輔さんが子守をすることになった。大輔さんはいつもの様に菫ちゃんたちのお弁当を作っている。ボクはそんな様子を台所の椅子の上から眺めている。そこへ空ちゃんが起きて来た。桂子さんはまだ眠っている。ひいおじいちゃんとひいおばあちゃんは既に仕事場に下りている。
「けいちゃん」
寝ている桂子さんの顔を覗き込んで空ちゃんが呼ぶ。
「パパ―!空たんが起きたよ。空たん、台所にじーたんが居るから、朝ごはん貰いな」
桂子さんはまだ寝ていたいから大輔さんに振る。空ちゃんは台所の方へトコトコ歩いてきた。
「あっ!パルさん居た!」
うわっ!見つかっちゃったよ。僕はスッと立ち上がって背伸びをして椅子から降りた。そして、そのままひいおじいちゃんの部屋へ逃げ込んだ。台所では大輔さんが空ちゃんを抱え上げて冷蔵庫を覗かせている。
「空、何が食べたい?」
「こっち」
空ちゃんは冷凍庫の引き出しを指しておねだりする。
「えーっ、朝からアイスクリームを食べるのか?」
空ちゃんはアイスクリームが大好き。どこに入っているのかもちゃんと知ってる。誰も居ないときは自分で椅子を動かして来てアイスクリームが入っている引き出しを開けるんだ。
引き出しを開けた空ちゃんは中を見て言った。
「アイス買いに行く」
大輔さんが覗くとアイスクリームは全部なくなっていた。
「じゃあ、ご飯食べてから買いに行こう。ほら!納豆ご飯食べよう」
「ご飯いらない」
「ダメダメ」
そう言って大輔さんはスプーンに納豆ご飯を盛って空ちゃんの口元に持って行く。空ちゃんは大きな口を開けて納豆ご飯をパクリ!
「大きいお口で、空は偉いなあ」
そう言って大輔さんは空ちゃんの頭を撫でてあげる。
「さあ、それじゃあ、ぶらぶらアイスを買いに行くか」
「ぶらぶら行く」




