#12 閑話・かつての類友達
「予想していなかった訳じゃないけど・・・
これはどうすればいいのかしら?」
レミリアは困惑の表情を傍らに立つ咲夜に向けた
「さあ・・・放っておくのが一番なのでは?」
彼女らの視線の先では激しい火花・・・と言うより弾幕を放つ二人の少女の姿があった
事の顛末はつい数分前、紅魔館にアリス・ソル・メイディアが訪れた所まで遡る
美鈴、咲夜共にアリスの事は聞いていたため、特に問題もなく大広間に通され、ジャスミンとの感動の再会・・・となるはずだったのだが
開口一番、ジャスミンがアリスに紅魔館に住むことを勧め、アリスは既に家があり、周囲の環境等も含めて拒否した結果、ヒートアップして口論になり、果ては弾幕ごっこが始まってしまったのである
その時にテーブルをジャスミンとアリスが同時に叩いた結果、レミリアが純粋な生身の力では壊せない程固いにも関わらず一撃で木っ端微塵にしたことがどうでもよくなってしまう程の激しい撃ち合いが行われていた・・・が
「核熱『ソーラーフレア』!」
「流石にやりすぎです、幻世『ザ・ワールド』」
凄まじい熱と光がまき散らされたと思った瞬間、それらは急激に収まり、代わりに空中にナイフが静止していた
「お二方共、一先ずは落ち着いて下さい」
「その・・・なんだ、悪かったな」
「でも心配したくなるのも解るよ?
前はあんなだったから・・・」
メイド長による制止の後、場所を変えて二人はテーブル越しに向かい合っていた
流石に先ほどの事からの気まずさもあってか手放しで・・・とはいかなかったのだが
「へえ、基礎魔力が増えたのか
そりゃ良かったな」
「前も多少は魔力を大量に使う魔法は使うことはあったけど、ここに来てからその頻度も上がったからね
環境が違うっていうのもあるとは思うけど・・・」
「確かにな
あっちはあっちで自然はそう多くなかったし」
「今は友達って言えるかどうかは分からないけど、相談にのってくれる人たちも居るし・・・」
「そう言う意味では私も同じだな
境遇は違っても受け入れてくれるレミリアたちがいる」
「時間があるときは遊びに来るよ
魔導書も沢山あるみたいだし」
「・・・あれで良かったの?
その気になれば人間一人をここに留めさせる事くらい、造作もないことだけど」
アリスが帰っていった後、先ほどの部屋にはレミリアとジャスミンだけが居た
「アリスには居るべき場所が出来た
・・・私がここに流れ着いたようにな」
「流れ着いたっていうよりは襲撃かけられたようなものだけどね」
「レミリアの言葉を借りれば『複数の運命が重なり合った結果』、ここに流れ着いた・・・とも言えるんじゃないか?」
「・・・やっぱりなんだか遊ばれてる気がするのだけれど
まあいいわ、それはそれでまた一興だから」




