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Forgotten Story ~ 幻想奇忘譚  作者: 生涯迷い人
平々凡々な魔法使い
19/45

Scene14 欲望の渦巻く地で

「何だお前は」


ジャスミンが言う


「私か?

私はカレヴィ・ヴィルホ・サロコスキ、科学者だよ」


「科学者?

マッドサイエンティストの間違いじゃないのか?」


「なんと失礼な、私は真っ当な科学者だ」


「じゃあ訊こう、そいつらはなんだ?」


「これは試作段階の薬の為の被検体(テストヘッド)だ

尤も、完成前に投獄した連中相手に復讐するのも兼ねておるがな」


「それでこんな騒ぎを起こしたっていうのか!?」


「こんな?

君らの目にはその程度にしか映らんのか

まあいい、私の目的は不老不死の妙薬を作り出すこと

そのためにどうしても再生能力が必須だったのだ」


「不老不死ですか、聞いて呆れますね

もう不死人は結構です、見飽きました」


「なんと、不死の人間を知っているのか

なら話は早い、私に知恵を貸せ」


「嫌です、貴方のような方に知識を貸す気など微塵もありません」


「ふむ、どうしても協力する気はないんだな?」



「当然だ」


「なら仕方がない、君らにも犠牲になって貰おう」


「させません、複製『ロイヤルフレア』!!」


中空に複数の火の玉が浮かび、それらから熱を伴う光線が放たれる


その光線は駆けだした異形の群の先頭を薙いだ


途端に光線の当たった個体から焼け焦げ、蒸発していく


「アリスさん、この辺り一帯を覆う壁を!」


私は頷いて、巨大な半球状の壁を作り出した


周囲が完全に覆われ、光が遮られる


だが


「降臨、紅い満月(スカーレットムーン)」


完全な暗闇だった壁の中に赤い月が浮かぶ


これなら微弱な光とはいえ、私にも識別できる


再び私は手元に魔力を集中させる


「攻撃禁術・魔力解放(エナジーブラスト)!」


前方に向かって、純粋なエネルギーの光線が放たれる


その光に呑み込まれた異形は為すすべもなく消滅した


「ふむ、この空間でこれだけやるか

なら・・・」


と、白衣の科学者《マッドサイエンティスト》は呟き


「悪魔繰術・麻痺毒光線(ポイズンレーザー)」


すると異形達が一斉に光線を放ってくる


だが、遅い


「攻撃禁術・神々の裁き(ゴッドジャッジメント)」


すると、何も無い空間が歪み、巨大な腕が現れる


その腕は平手の形を取ったまま、地面に振り下ろされた


「ぬう、これならどうだ!」


そう言うと、白衣の科学者は炎の槍を投げた


だが、それらは分化し、数本がこっちにも飛んできた


(追尾型?

でも、この程度なら!)


私は手元に大量の水を生成すると、一気に槍に向かって放出した


(まずい、残り時間が少ない・・・!)


私は一気に片を付けるべく、最後の術を放つ


「禁術奥義・人工の原子核融合《ニュークリアフュージョン》!!」


その膨大なエネルギーが異形の群を灰も残さず焼き尽くすのと、私が意識を失ったのは殆ど同時だった

さて、予定では例の白衣の男が原因でドンパチやるはずだったんですが、3人の少女たちによってあっけなく片づけられてしまいました

これじゃあ異変と何ら変わりないね


作中登場した技を幾つか

・回復禁術 Heal by absorbed power

名前の通り(absorbed power=吸い取った力)、相手の魔力や生命エネルギーを奪って自分を治癒する技

元々周りから魔力をかき集めて回復するという筋書きはあったのですが、この時はまだ刺された直後にジャスミンに抱えられた状態で使う予定でした

・・・が、私が書いているにも関わらず、言うことを聞かなかったために敵から黒い靄を介して生命エネルギーを根刮ぎ奪うというえげつない技に


・攻撃禁術 魔力解放(エナジーブラスト)

魔法を行使するために一度魔力をエネルギーに変換したあと、イメージしやすい属性付加を行わず、指向性を持たせて直接放出する術

早い話がマスパもどき


複製「ロイヤルフレア」

名前の上ではスペルカードですが、実際は余裕で殺傷兵器クラスの火力

なので弾幕アクション版と同様の攻撃方法になります

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