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とろぴか  作者: ココナッツ✤


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3/4

キラキラの

 カチリ、とスプーンが器の底に触れる音がした。


 あんなにたっぷりあったはずの果肉は、いつの間にか私の身体の一部になって、すっかり消えてしまっている。

 残されたのは、エメラルドとオレンジが溶け合って、淡い琥珀色になったひとすじの果汁だけ。


 それを名残惜しく飲み干すと、さっきまで重かった胸の奥に、すっと涼しい風が吹き抜けた。


 カーテンを開けると、容赦のない夏の青空が広がっている。

「よし」

 小さく声に出して、私は立ち上がる。

 不器用な始まりも、とろけるような優しさも、もう全部私の中にある。


 さあ、部屋を出よう。

 スプーンを置いて、本物の夏の中へ。

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