↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
審判魔法は偽らない  作者: 於田縫紀
第2章 再び王都へ

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
9/37

第9話 返答

 どうしようか。

 少し考えたが、良さそうな返答が思い浮かばない。

 それでも神の勇者と認めるわけにはいかないだろう。

 ということで、ごくごく最小限の返答にする。


「ああ。ただ特殊な魔法だから、他には口外しないでくれ」


 さて、これで納得してくれるだろうか。


「わかりました。それではもうひとつ質問です。今の魔法で、この場にはいない第三者の魔法音声によって、『神の御力』という言葉を含む内容が流れました。今の魔法がフォルティのものなら、フォルティはテオトゥラ正教会の関係者なのでしょうか。また先程の声がどのような存在のものかも、お聞きしていいでしょうか」


 この質問のうち、片方は問題なく返答できる。


「違う」


 あと、確かテオトゥラ正教会は、庶民には好かれていなかったよな。

 そう『パルティカ』の設定を思い出して、付け加えておく。


「全く関係はないし、何ならテオトゥラ正教会の存在を嫌ってもいる。更にいうと、先程の言葉に出てきた神は、あの教会が言うところのテオトゥラではない。とりあえず今言えるのは、そんなところだ」


 こんな感じだろうか。

 もう一つの答えにくい質問については、こうごまかさせてもらおう。


「あと先程の声は、気にする必要はない。ただテオトゥラという神でないことは確かだ」


 ごまかしというより、事実だな。

 説明しつつそう思う。

 あとは話題を変えるため、こういう提案もしておこう。


「さて、この後どうしたいか、考えて教えてくれ。俺は空間属性の魔法使いだから、トラルテスコや近場の街、村に連れて行くくらいは可能だ」


「わかりました。それではトラルテスコの、ドラヴィダ街3番付近に行きたいのですが、いいでしょうか。私の記憶は店が襲撃されたところまでで、その後店や家がどうなっているかがわかりません。ですので一度、確認したいのです」


 なるほど、もっともだ。

 ただしドラヴィダ街3番という場所が、俺にはわからない。

 現実の街なら住所があるのは当然だし、攻略サイトにもそういった住所の記載はあっただろう。

 ただそこまで覚えていないのだ。


「トラルテスコの街はあまり詳しくないから、住所で言われるとわからない。有名な場所や通りの名前を使って説明してくれると助かる」


「わかりました。テオトゥラ正教会の、マルド中央教会はわかりますでしょうか」


 俺が召喚された場所だ。

 嫌な予感がしたけれど、知ってはいるので一応は頷いて返答する。


「ああ」


「その南に1ブロックいったところに、市場通りがあります。その東端にある、共同市場の近くです」


 その説明で、場所はだいたいわかった。

 だから俺は遠見魔法で確認する。


 ここは3km近い転移を2回使用した場所だから、俺の当初の能力ではトラルテスコの街までは見えない。

 しかし予想通り、街の中、あの教会の尖塔まで遠見魔法でしっかり確認出来た。


 セヌテラを無力化したことにより経験値が得られ、レベルが上がったのだろう。

 こういったシステムというか世界構造は、ゲーム的だと感じる。

 ステータスを閲覧する方法があったなら、どれだけレベルが上がったのかわかるのだけれど。


 さて、それではということで、遠見魔法の視点を移動させて……

 そして俺は、理解した。

 先程の審査魔法で『2人とも現時点で身寄りはありません』と出た理由を。


 しかしここでごまかしても、後が面倒になる。

 現状を把握することは、きっと必要だろう。

 ただ一応、覚悟だけはしてもらった方がいい。

 襲撃で全滅並みに酷い状況だから。


「場所は把握した。現場に近い場所に移動しよう。ただその前に、2人とも約束してくれ。何がどうなっていても、とりあえず現場では取り乱さないと。考える時間と場所は、後で作る」


「わかりました」


 クリスティナはそう返答し、シャルロットも頷いた。

 なら仕方ないというか……

 必要だから仕方ないな、これは。

 仕方ない以外の言葉が思い浮かばない。


「それでは、近くの人がいない場所に移動する」


 サタナテスの方は気にしなくていいだろう。

 セヌテラ自身が様子を見に来たということは、それなりの実力を持った魔法使いが、他に近くにいなかったということだろうから。


 俺は遠見魔法で付近の状況を確認。

 誰もいない裏路地を到着場所に設定して、転移魔法を発動する。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。