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オレはおっぱいを揉みたいんだ  作者: はれ
第三章 おっぱいとお尻、どっちを選ぶ?
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44 おっぱい陣営:美崎&ライタ


「それでは始めるのだ! おっぱいVSお尻の対決なのだ!」



 ――管理人の無邪気な声が響き渡る中、俺は彰をチラ見する。


『本気で来いって言ってんだ。おっぱいが上だと証明するために、本気で考えて、オレ達に挑んでこい。それならいいぞ』


 ……さっきの彰の言葉に、一体どんな意味があるのか、それが分からない。

 彰は割と物事をはっきり言うタイプだし、ここまで意図の掴めない発言は中々ない。

 なので、わりかし頭を稼働させて考えてみるんだが……彰の思う所が分からん。ので、一旦俺は思考を放棄する。ライタ流儀その➀『分からない事は後回し』だ。

 ただ思考というものはやめたら、別の思考が始まるわけで……今度は俺の隣で自信満々の表情をしている美崎へと移っていく。


「おい、美崎」

「何かしら」

「お前、急にこんな対決に参加することになった割には落ち着いてるよな。俺はてっきり、お前が暴れ出してこの部屋の何もかもを無に還すと思ってたんだが」


 そう、美崎は管理人の『おっぱい陣営で戦う』という案を、断るどころかその素振りすら見せずに承諾しているのだ。これも美崎の性格を考えると割と不思議なんだが……


「まぁ、見てれば分かるわよ」

「見てれば?」

「そう。だから私に従いなさい。このゲボ――ライタ」

「今ゲボって言いかけたよな!? 未だにそのあだ名引きずってんの!?」


 こいつはほんとに黙ってれば美人って奴だな……!

 などと怒りを露わにしてると、再び管理人が話を始めた。


「それでは最初の対決方法を発表するのだ! 最初の対決は……スピーチなのだ!」



 おー! と拳を上げた管理人だったが、周りは無反応。でも管理人カワイイな。


「という事でらいたくん、はなちゃん! おっぱいについてスピーチするのだ!」

「うえっ!? お、俺達から!?」

「上の部位から始めるのだ!」


 ビシっ、と、管理人に指される俺達だが……何も考えてないぞ。

 な、なんとかして時間を稼ごう。


「ま、待てよ管理人さん。もしかしたらお尻がおっぱいより高い位置にある人もいるかもしれないだろ?」

「いたらなんなのだ? とっとと始めるのだ!」

「交渉の余地がない!」


(まずいぞ……このままじゃ何も言えなくなる――ん?)


「どうした? 美崎?」


 気付いたら美崎が笑顔で俺の事を見ていたので、俺は一度そちらに意識を向ける。

 すると美崎は、「フッ」っと誇らしげに息を吐いてから、


「私に任せなさい、ライタ。完璧なスピーチを見せてあげるわ」

「か、完璧なスピーチ?」

「そうよ。ライタはそこで指をくわえて待ってなさい」


 美崎はそう言うと、俺から視線を外し――管理人へとその視線を向けた。

 これからスピーチを始めるという事なのか、美崎は息を大きく吸う。 

 ――本当にやる気だぞ、美崎。

 マジか。この短時間でスピーチの内容を思いつくなんて、意外な才能を発見だ。

 一体、どんなスピーチが飛び出すのか――と、美崎に注視していると……


 美崎がその唇を、ゆっくりと開いて――



「――いい? おっぱいっていう物はね……貧乳しか価値がないのよ!!」


 ――そう、言い放った。


 …………


 ……………………はい?

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