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オレはおっぱいを揉みたいんだ  作者: はれ
第三章 おっぱいとお尻、どっちを選ぶ?
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38 おっぱいとお尻のプッフェッショナル

  


 ――おっぱいとお尻。長年人類の間で交わされてきた戦いが、一週間後に決着する事となった。

 ……などとカッコつけて言っているが、実際は狂ったほどおっぱいが好きな彰と明らかに狂ったお尻好きの瀬川が戦うだけである。え? 何で戦うって? 知らないよそんなの。

 

 まぁ、どうせいつも――俺の事を取り合って――喧嘩してる二人なんだ。そろそろはっきりさせるべきなんだろう……この状況ってはた目から見るとかなり危なくないか? 

 

(まったく、どっちが優位か示したいなら、俺を味方に付けようとしないで自分の力で戦えよな)


 おっぱいとお尻、どっちが優れてるかなんて俺には分からん。だから俺はあいつらのどちらとも味方になるつもりは毛頭ない。

 だが、正々堂々戦うというなら話は別だ。多少なりとも俺も覚悟を決めて見てやろうじゃないか。

 とにかく、決戦は一週間後。さて、二人はどうするかな……






 ――――1日目――――


(何してんの……?)


 朝起きると、俺の部屋が激変していた。

 まぁ俺の部屋ということは彰の部屋というわけでもあるんだが、だからと言ってこれはおかしい。

 というのも、俺たちがいつも使ってる座卓に『おっぱい』という文字がプリントされたテーブルクロスが敷かれているのだ。

 それだけではない。壁には『おっぱいは最強!』と書かれたポスターがあちこちに貼られている。

 何やってんだこいつ――と思っていたら、その座卓で彰が何かを作っていた。

 一体なにを作っているんだと、上から覗き込むと……『あなたもおっぱい好きになりましょう! 今なら入会するだけで3Rを進呈!』と書いてある。何の勧誘だよこれは。ていうか3Rってなんだ。


「おうライタ。おはよう」


 俺に気づいた彰は、顔を向けずに手だけを上げて俺に挨拶してきた。それだけ忙しいという事なのか。もっと他の事に労力使えよ。

 

「おはようなのは良いんだけど……何なの、このおっぱいの押し売りバーゲンセール安売り大出血サービス状態は」

「ああ。これはこの部屋をパイ塞化してんだ」

「意味わかんないんだけど!? なんだよパイ塞化って!」

「おっぱいの要塞の事だ!」

「ますますがっかりだよ!」


 何こいつ……決戦に備えて部屋をおっぱいの要塞に変えてるの? アホじゃん。いくらなんでも気合が入り過ぎ――よくよく考えたらいつもこんな感じだったわ、こいつ。

 

「という事で命令だライタ。瀬川の様子を見に行ってこい。アイツも何かやってるだろうから」

「あのなぁ……俺は今回は審判なんだ。どちらかに肩入れとか、しないぞ」


 そう。今回の俺は公正な審判。どちらかに肩入れするような事はあってはならないのだ。

 そうしないと、何らかの遺恨が残って良くないからな。


「じゃあ隣の有泉を瀬川の部屋に向かわせろ。食べ物で釣りゃ行ってくれんだろ」

「お前有泉君をなんだと思ってるの? 多分行ってくれるだろうけど」


 そういえば有泉君に最近会ってないな……元気だろうか。

 明らかに俺に対して態度が悪い彰だが、これはおそらくそれほど準備に集中している。ということなのだろう。

 そんな彰に、俺は溜息をついてから、


「まぁ、言われなくても瀬川の様子は見に行くつもりだったから行ってくるよ。ただ、それをお前に話すかどうかは別だからな」


 そう言い残して、自らの部屋を後にするのであった。



 ************************



 ――完全に言い忘れていたが、瀬川はこの寮の住人である。

 俺の部屋から見て三件隣の部屋――つまり、美崎の隣人。という事になる。


(まぁだからといって美崎は関係ないけどな。二人が話してるのも見たことないし……)


 そんな事を考えながら、俺は瀬川の部屋のチャイムを鳴らした。

 ――が、中からの反応はない。いや、正確に言えば反応はあった。ただそれには問題があって……帰って来た反応が、()()()()()だったことだ。


(……ええええええっ!?)


 まさかの事態に、俺の額から尋常じゃない量の汗が流れてくる。

 え? 悲鳴? 瀬川の?

 穏やかな昼のひと時に、瀬川の悲鳴? それって……

 俺の脳内に、最悪の予想が流れ込んでくる。まさか瀬川は……!


 だ、だが、悲鳴が聞こえたという事は、まだ瀬川は生きているという事でもある。

 行くんだライタ。最悪の事態になる前に……!

 と、俺はとんでもなく重く感じるドアを、息も忘れるほど緊張しながら――開けた。



「わ、悪かったからよォ、許してくれェ、咲花」

「許してほしければ、まずは体で痛みを知る事ね」




 ……




 …………何してんの?


 


 中に居たのは、瀬川と――何故か美崎。

 それだけなら、それだけならまだ分かる状況だ。あまり考えづらい状況ではあるが、理解が及ばないわけではない。

 だが、今俺の前で繰り広げられている光景は、理解とかそういうのを超越していたのだ。

 

 ……いや、だっておかしいでしょ。 

 なんで瀬川に馬乗りになって、ボコボコ殴り倒してんの? 美崎さんは。


「……」



 とりあえず、もう一回だけ言っておこう。


「……何、してんの……?」




 

 

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