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オレはおっぱいを揉みたいんだ  作者: はれ
第三章 おっぱいとお尻、どっちを選ぶ?
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37 オレはおっぱいが大好きなんだよッ!!

 ――瀬川は、筋金入りの『尻フェチ』である。

 誰よりも尻を愛し、誰よりも尻を愛でる。誰よりも尻を求める。 

 

 何より――誰よりも()()()()尽くしている。


 おそらく、尻への依存度は彰のおっぱいに対するそれと同等――いや、場合によってはそれ以上という可能性もあり得る。

 とにかく、瀬川は尻好きな男なのだ。

 ――そんな瀬川と彰が会ったなら……何が起こるかは、誰にでも分かる事である。




 ************************



「殺す……オマエとケツをぶっ殺してやる……」

「滅す……テメェとおっぱいを滅ぼしてやる……」

「……仲良くしろよ、お前ら」



 ――三人で座卓を囲んで座り、各々の意見を口にする俺達。

 彰と瀬川は今にも殴り合いを始めそうなほど険悪な雰囲気だが、この状態、今回が初めてではない。

 というのもこいつら、会うたびにこのような言い争いをおっぱじめるのだ。

 常に彰と近くにいる俺としては、この二人のエンカウントイベントは厄介事どころの話ではないのである。

 

「なんかさ……どっちも柔らかい物なんだし、仲良くしたらいいんじゃないの? どっちも丸いし」


 と、さりげなく事態の収束を狙った発言をかますも、


「馬鹿言ってんじゃねぇよライタ! ケツにはあの柔らかさがないんだよ!」

「ふざけるなよライっち! 胸にはあのプリプリ感がねェんだ!」


 この有様である。ていうか瀬川、その発言はアウトだ。


「よくよく考えてみろよライタ」

「なんだよ」

「よくよく考えてみろよライタ」

「何故同じ事を二度言う!?」

「それくらいよく考えてみるんだよ!」

「だから何を!?」


 同じ事しか言わなくなった彰に、俺はツッコミを抑えられない。

 クソ、瀬川がいるといつにもまして彰が壊れるな。

 そのイタズラっぽい目つきを何故か真剣な物にして、彰は続ける。


「おっぱいの方がケツより断然いいよな!?」

「いや、別に」

「マジかッ!?」


 この世の終わりのような顔をして、その場に倒れ込む彰。そのショックでおっぱいに関する記憶を全て消し去ってくれないかな。

 そもそもそんな事を日頃から考える奴中々いないだろ。お前か瀬川くらいだ。

 などと思っていると、瀬川が俺の肩をガシっと掴んできた。


「そうだよなァライっち! 誰がどう考えようとおっぱいなんかよりお尻だよなァ!」

「いや、別に」

「なんだとォ!?」


 希望が消え去ったような顔をして、その場にうずくまる瀬川。その衝撃で尻に関する記憶を余すことなく捨て去ってくれないかな。


「……はぁっ」


 俺は溜息をついて、今のくだらないやり取りに顔をしかめる。

 

(やっぱり、こいつら……)


 どうもこの二人――俺を取り合っている節がある。


 …………いやソッチ系の意味じゃなくてね?

 なんというか、この二人を『おっぱい派』と『尻派』に分けるとするなら、俺を片方に引き入れようとする。そういった圧力を感じるのだ。この二人からは。

 特に瀬川のそれは顕著で、今回来るなつったのに俺の部屋に来たのも、おそらくはその目的があるからだろう。

 一体そんな事をして何の意味があるのか……俺にはさっぱり分からないんだが。

   

 はっきり言って、こいつらが会うたびにこういう事をするのもいい加減飽きた。出来るならやめさせたい。

 ただ、だからと言って俺が短絡的に『じゃあおっぱい派になる』と言おうものなら、状況は更に悪化する可能性がある。瀬川も彰も、諦めの悪いタイプだからな。

 なので俺は――提案をすることにした。


「分かったよ。じゃあお前ら……()()

 

 と、唐突に出された俺の提案に……彰と瀬川がキョトンとして、お互いの顔を見合わせた。


「おっぱいと尻をかけて、戦うんだよ。方法は勝手にしろ。やるのは一週間後のこの部屋。分かったか?」


 この状況からとっと抜け出したい俺は、そうまとめる。

 だが、二人は未だに固まったままなので……


「分かったな!?」

 

 少しばかり強い口調で、そう言うと、


「お、おお。分かったぜライタ! 今度こそ白黒つけてやる!」

「あ、ああ。理解したぞライっち! 今度こそ頂点を決めたる!」


 困惑しながらも、そう言ってくれた。

 一週間後――それだけ時間があれば、こいつらも俺の発言をしっかり理解し、作戦を練ってくるだろう。

 そしてそこまで脳が理解すれば――たとえどちらかが敗北しても、多少は後腐れなく事実を受け入れる事が出来るだろう。

 だから俺は、この提案をしたのだ。前々から考えていた案ではあったのだが。


 ――この発言を、俺は後々後悔することになる。


 何故なら、事態はもっと複雑になって、俺に襲い掛かってくるから――


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