30 観覧車と言えば遊園地
久しぶりの投稿
投降ペース早めるために感想 (チラッ)送ってくれてもいいんだよ?(チラララァ)
『ライタ。ライタ、ライタ。聞いてんのか? もしもーし。ライタくーん』
『……気安く呼ぶなよ。あまりうるさいと黙らせっぞ』
『こえーこと言うなよ。オレ達これからダチだろ? 仲良くしよーぜ』
『言っておくぞ、前田。俺は誰とも馴れ合うつもりはないし、それはお前だって同じ――いや、お前は尚更だ。とにかくお前は俺に話しかけるな。分かったか?』
『…………』
『……何笑ってんだよ』
『いいや。オマエとは仲良くやれそうだなって、そう思ったんだよ』
『はぁ……?』
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「さて、これから七瀬を探さなくちゃいけないんだけど……」
「問題はどうやって見つけるか、だなぁ」
おっぱい屋敷から出た俺たちは、いくら探しても見つからない七瀬を探す方法を考える。
七瀬に謝ると決めたんだ。なんとしても見つけたい。
少しばかり気持ちがはやる俺の肩を、彰がそっと掴んだ。
「あまり焦んなよ、ライタ。もしかしたらおっぱい屋敷の中に残ってる可能性だってあるんだからな」
俺たちはおっぱい屋敷の隅から隅まで歩いたはずだ。だからその可能性は低いんじゃないか。そう彰に反論しようとすると、彰が手で俺の発言を制した。
「オマエの言いたいことは分かってるよ。だけど、一応の可能性は考えておけって意味だ。デカいおっぱいは蒸れやすいって言うだろ?」
「ちょっと黙ろうか。お前の言葉聞いてると脳の形が乳首みたくなりそうだから」
案の定おっぱいに思考が移っている彰の言葉を、俺は口と手で遮る。
こういう時、彰は意外と頭が回る。なので、七瀬を探すのにも、割といい案を出してくれるはずだ。いちいちおっぱいに置き換えてからじゃないと考えられない点を除いて、だが。
「まぁそうは言っても、オレも中にはいないと思うぜ。根拠はねぇが……なんかそんな気がするんだよ」
「なんだよ、それ。てか彰お前、前々から思ってたんだけど……七瀬の事よく見てるよな」
さっきも言ったように、彰は割と頭が回る。だから人の内情を読み取ったり、推測することだってできる男なのだ。
だがそれでも、七瀬に関してはそれがずば抜けている気がするのだ。
そんな俺の問いに、
「何言ってんだよ。そりゃ見るに決まってんだろ。だってオレ、好きだし」
「――へ?」
さも当たり前のように、彰は言った。
『好き』と。
――彰は、七瀬が、すきっ。
瞬間、俺の脳が沸騰した。
「はへぇっ!?」
な、なな、七瀬の事を彰がしゅきぃ!? 初耳なんですけど!?
「い、いつからだったんだよ!」
「――高校生の時、かな」
そんな時期からなの!? ていうかそんな早くから知り合いだったの!? てっきり大学で知り合ったと思ってたんだけど!?
次々と襲い掛かる新事実に、思考が追い付かなくなっていく。
「なななななんでだ! なんで、彰が、七瀬を、す……好きなんだよ!」
――俺。来田は、四六時中彰と過ごしている。
これは彰が常に俺に付きまとっているのもあるが、俺自身、彰の事を親友だと思っているからだ。
そんな俺が……彰の七瀬に対する好意に気づかなかったのだ。
だからこそ、俺は聞いたのだ。彰が七瀬を好きな理由を。
すると彰は、乱れた髪をかき上げながら、こう答えた。
「なんでって……それはライタ。オマエが一番知ってんだろ?」
「いや知らないですけど!? 知らないから聞いたんですけど!!」
予想の斜め上をいく回答に、俺はますます分からなくなってしまう。
とにかく知ってると言われたからには、彰が七瀬を好きな理由に心当たりがあるはずなのだ。そうでなくては、おかしい。
そう思った俺は、彰が七瀬を好きな理由を脳内で探す。――七瀬がカワイイから? ――よく部屋に入り込んでるから? 様々な理由が浮かんでは消えていく。どうにもしっくりこないのだ。彰が七瀬を好きになる理由なんて、それこそ――
――胸が大きいことくらいしか――
「……ん?」
今、何かが引っ掛かった気がする。理由が、ではない。
顎に手を当てて、俺は考え来む。そして――
それまで真っ赤だった俺の顔が、一気に暗くなった。
「……どこが、好きだって?」
「ん?」
「七瀬の『どこの部位』が、好きだって……?」
分かった。分かってしまった。伊達にこいつと四六時中過ごしているわけではなかったのだ。
彰は、七瀬の事が好きなのではなく――
「――そりゃ、あのデカい胸だ!」
――七瀬の胸『だけ』が、好きなのである。
「……」
俺はげんなりして、その場に座り込んだ。
こ、こいつ……なんて野郎だ。この場に誰か他の人――とりわけ女の子がいたら、お前ボコボコにされてるぞ。勿論、彰に悪意はないんだろうが……人の事を好きではなく、胸の事が好きって……怒られても仕方ないでしょうよこれ。
そういえばこいつ、友達殆どいないんだよなぁ……こんなんだからか。
「おいライタ? どうかしたのか?」
座り込んだ俺を見て、彰が心配そうに話しかけてきた。
「いや、なんでもない」
俺は立ちながらそう言っておいた。が、さすがにさっきの彰は酷かった。これは男の俺でもどうかと思う――ので、俺はスマホを取り出し、処刑人に対して、
『今度、彰を殴るか蹴るかしていいぞ。出来たらおっぱいが嫌いになるくらいの痛みで』
と、メッセージを送るのであった。
タイトルと話の内容がかみ合ってない事に今気づいた。




