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オレはおっぱいを揉みたいんだ  作者: はれ
第二章 おっぱいの感触を確かめるって、それもうおっぱいを揉むのと同じじゃ…
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26 おっぱい屋敷に行く途中にも夢が詰まってる

 ――腕組み。うでぐみ。発音良く言うと『ぅぇでぐみぃ』

 なんで俺がそんな事をされているのか、訳が分からない。

 

 と、七瀬が組んできた俺の左腕を見ながら、そんな事を考える。

 俺の左腕にむにゅんとした何かが当てられているが、まぁそんな事は置いといて。

 七瀬が友達っぽい事をしようとむにゅんして、それがどうしてむにゅんがむにゅんに繋がったのだろうか。なんだか七瀬は誰かとむにゅんすることがむにゅん慣れてないように思えてむにゅんにゅんにゅんむにゅんにゅん「ゴボハァ!」


「ら、ライタ先輩!?」

 

 思考がヒートアップしすぎて耐えられなくなった俺は、咳き込みながら地面に倒れこんでしまう。


「ライタァ!? どうしたんだよオマエ! 何があったんだ!」

「え、ええと……急に黄色くてネバネバしたものを口から吐き出したんです!」

「それライタの痰じゃねぇか!」


 俺を囲んだ二人がなにやら言ってるが、はっきり言ってうるさい。

 今俺は、あのむにゅんとした感覚をむにゅんするのに精いっぱいなのだ。話しかけないでほしい。

 

(ああ、あのむにゅんをむに一度……)


「おい、おいライタ! しっかりしろ!」

  

 それを遮るように、彰の声が聞こえてきて――

 ――――


「……あれ、俺、なにしてたんだっけ……?」


 気が付くと、俺は地面に倒れこんでいた。

 何があったか思い出せず、少し混乱する。


「大丈夫かライタ! 一体どうしたんだよ。思考がヒートアップしすぎて耐えられなくなったみたいな顔しやがって!」

「あ、多分それだわ」


 一瞬の混乱の後、俺は普通に先ほどの事態を思い出す。

 そうだ。俺は七瀬に腕組みをされていたんだ。それが原因で倒れてしまったわけだが。


「だ、大丈夫ですかライタ先輩っ」

 

 彰とは逆側から出てきた七瀬。その顔は真っ青なものになっていた。


「いや、ちょっと咳き込んだだけだから大丈夫だけど。それでさっき、なんであんな事したんだ?」

「そ、それは……」


 俺の質問に、答えたくなさそうな七瀬。その表情から読み取れる感情は、羞恥でもなく、何か妙な感情を持っているようだった。


「……まぁ、いいや。もう大丈夫だからさ」


 そう言いながら、俺はようやく立ち上がる。

 一度燃え上がったせいか、なんだか俺の思考はクリアになっていた。今なら何が起きても冷静に対処できそうだな。


「それよかライタさ、さっき七瀬と腕組んでたよな。じゃあ俺も組むわ」

 

 ――スッ。と、彰の左腕が俺の右腕に組まれた。


「うわああああぁぁぁあぁぁぁぁぁああああぁあ――ッ!?」


 冷静に対処できそうなのは気のせいだった。


 

  ************************


 俺は右腕に彰。左腕に何故か組んできた七瀬を抱えて、悠々と遊園地を闊歩していた。

 遊園地にいる他の人も両手にアジサイ的な俺を見ると、混乱を通り越して固まっていた。


「どうしてこんな事になったんだ……」


 まず七瀬が腕を組んできたことが分からないし、なんで七瀬が腕を組むと彰も組むという思考に至るのか、そこが一番分からない。


(そもそも、何で七瀬は腕を組んできたんだ……?)

 

『友達っぽい事をしyo』七瀬はそう言って俺に腕を組んできた。

 ただ、例え友達であろうと男女で腕組みをすることはまずないだろう。基本はカップル同士でやるような事だ。

 いや待て、実はそんな風潮は数年前にもので、もしかしたら友達同士で腕を組みまくると願いが叶うという噂が流行っているのかもしれない。それなら腕組みをしまくる方が普通なのかもしれない。

 という事は、あそこでゴムボールティーを食らっているあそこの男女も、いきなり向き合って交互に腕を組みかえる奇行をするかもしれないのだ。

 なんだ。それならなんの問題もないじゃないか。腕組みすると願いが叶う。なんて素敵な――


「ライライくぅーん。私あそこに行きたい」


 俺の考えを遮るかのように、彰がそんな事を言ってきた。普通にキモイ。


「誰がライライだ。今すぐその呼び方をやめろ」

「じゃあラー油くん」

「パンダみたいな名前がなんで調味料になるんだ!?」


 謎としか言えないネーミングセンスを誇る彰が指す方向を見る。そこにあったのは……


「……おっぱい屋敷?」


『おっぱい屋敷』とピンク色の装飾がなされた看板を掲げ、えらくムーディーな雰囲気を醸し出してるアトラクションの入り口がそこにあった。


 ――なんか、嫌な予感……


 場所が場所なら〇×店にしか見えない看板をひっさげた入り口を見て、俺は悲しい事によく当たる悪い予感を持ち始めていたのだった。 

 

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