幕間•ワクワクする夢
魔道伯邸についた私達は夕食を食べてお風呂に入っていた。
お風呂からお父様のいるリビングに向かうと、
「あがったかい、リリア」
「はい、お父様」
「リリアちゃんうちのお風呂は気に入ってくれたかしら?」
「とても気持ちよかったです!リアス様」
「ならよかった。リリアちゃんもナオがキルスを呼ぶみたいにリアスおばさんって呼んでいいのよ?」
「え、えっと、頑張ります。ところでナオ…くんは?」
「あぁ、ナオちゃんなら自分のお部屋で何か書いてたわよ。最近なんでも一人でやるようになって来て寂しいわぁ」
「ははは、まぁナオは成長が早いからね。リアスがそう思うのも仕方ないさ」
「えぇ、ナオ様はご立派でございます。リリア様、初めましてメイド長のシーナと申します。ナオ様のお部屋までご案内いたします」
ナオの部屋に着くと彼は机に向かって何かを書いていた。
覗いてみると今日の出来事が細かくまとめられていた。
今日採取した植物は観察できる範囲で特異的なことはなかった。つまり、魔力による植物への影響はほとんどないと断定できる。また、花などから花粉を運ぶのは虫が行っていた。このことから繁殖行動においても魔力を使用した特異的なことは基本的にはない可能性が高い。
なにこれ…本当に2歳なの?魔力の研究をしているのかしら?魔法が使えないから…?このことクーゼル様達はしってるの?いいえ、たぶん知らない。探索中ナオがうろうろしていたのはたぶんこのレポートを書くため、クーゼル様がもし知っていたらナオに急ぐように言ったりしないだろう。
ナオは一人で戦ってるんだ。家族にも話さず一人で。
少しばかり関心感を持った。誰にも話せない苦労とそれを克服しようと努力する姿。この世界のこと、仕組みを話しているナオはとても生き生きしてた。夢中になれるものがあるんだ。周りから立場のお陰で実力があると言われる私にとって、立場があっても実力がない正反対の彼、しかし生きる目標があるナオは輝いて見えた。
だからだろうか、
「なら、うちに来ない?」
と今までで一番素直に言葉が出た。たぶん普段の私ならきっとこんなことは言えなかっただろう。でも、でも、輝いている彼を、ナオを見ていたかった。彼の夢を見てみたかった。
翌日このことをお父様達に話すと婚約者として家に住んでもらうなら良いと許可が出た。
ナオは悩んでいたけど私にとっては結婚なんて遠い将来のことより今、ナオから学べることの方が余程重要だった。
ナオは私にお礼を言ってきたけどお礼を言うのは私の方だった。でも、不思議と嫌じゃなかったの。だって、婚約が決まった時の彼の顔はもう一生忘れられないくらい輝いていたから。
読んでくださってありがとうございます!
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第一章幕間はこれにてお終いです!リリアちゃん!ナオ君を家に誘うということにとっても勇気を振り絞ったと思います!というのも彼女は立場的に周りから誘われることの方が多いからです。ナオ君とリリアちゃんがどんな風に成長していくのか第二章をお楽しみに!




