11話•父の威厳
突然現れたすっごいおっきいクマ!対するは前に出た大人二人!どうなるこの勝負!
「キルス、隙を作る」
「了解だよ」
「>十字炎<」
現れたクマとほぼ同じサイズの十字の火柱がクマに襲いかかる。
うっわぁ!なにあれ!なにあれ!父さん強いって聞いてたけど人間辞めてない?
「はぁぁぁぁぁぁ!」
十字の火柱を掻き分けてクマを高く跳躍したキルスが頭上からクマを切りつける。
うっわぁ!
え?なに?クマ切れてない?頭から?へ?
「ふぅ…リリア!パパのかっこいいとこちゃんと見てたかな!」
バタン!
クマが真っ二つに割れた。
「え、えっと…は、はい」
リリアも返事困ってるじゃん!キルスさんってもしかして人間じゃない異種族とかなのかな?普通人間があんな高さまでジャンプしてクマを頭から一刀両断するなんて出来るわけないよ!
「と、父さん…」
「うん?どうしたナオ?お、かっこいいって思ってくれたか?」
「う、うんカッコよかったよ」
「よっし!」
「あ!じゃなくて!キルス様ってもしかして人族じゃない?」
「?何を言ってるんだナオ。キルスは見た目通りの人間だよ」
「え!?人間ってこんなこと出来るの!?出来ないよね!普通!無理だよね!」
「うーん。まぁキルスは強いからね」
じょ、常識外れだ…強いなんて言葉でまとめられないでしょこれ!ていうか誰だよ魔力は物理的な干渉は出来ないとか結論出したやつ。これが魔力なしでやったなんてありえないよな。それともレベルアップみたいな感じでステータスが上がる要素でもあるのかな。うーん、ファンタジー世界なわけだしありえそうではあるけど…
「ナオ、何考えてるの?行くよ?」
「あ、すみませんリリアさん」
それから数分程度歩いて目的地に着いた。
「父さんここって」
「ここは星降りの洞窟って呼ばれてるところさ。この洞窟は魔力の流れが濃くてね。まぁ進んでみればわかるよ」
洞窟に入るとそこには周囲全体に青く輝く星々が映っていた。
「「うわぁー!すごい」」
「ナオ君とリリアは息ぴったりだね」
「そうだね。二人とも、ここ星降りの洞窟は濃い魔力の通り道なんだ。だからとても小さいがたくさんの魔石が生み出される。ただ、この魔石1つ1つがすごく小さいからね、採掘には向いていないということで知る人ぞ知る絶景になっているんだよ」
「ここすごいよ!父さん!」
「えぇ、魔石一つ一つが淡い輝きを放っていて星空見たいね」
「ふふふ、二人が喜んでくれたなら連れてきた甲斐があったなクーゼル?」
「あぁ」
星降りの洞窟を出た後俺達は来た道を戻って、帰りの馬車に乗った。
「ナオ君、どうだったかい?魔法のことは何か掴めそう?」
「魔法はまだ…ですがすっごく綺麗だったです!また行きたいとまで思いました」
「そうか、そうか。それなら上々だな、クーゼル」
「あぁ、ナオの息抜きになってよかったよ。ナオ、魔法が使えなくたってナオはナオだ。今日みたいに冒険して絶景を見るのもいいし、この国で偉くなってみるのもいい。どんなことがあっても父さん、母さん、シルはナオの味方だからね」
「う、うん!ありがとう!でも僕魔法使える様になりたいんだ!今日父さんやリリアが魔法を使ってたのを見てやっぱり憧れちゃった!」
「あ、名前…」
「あ!すみません、リリアさん」
「ううん、リリアって呼んで。私もナオって呼んでるんだしいいでしょ?」
え?いいの?うーん、でも相手は公爵令嬢だからなぁ…
「いいじゃないかナオ君。僕のこともキルスおじさんって呼んでくれ」
「え、えっと…」
「いいんじゃないかな?呼んで欲しい様に呼んであげなよ」
「父さん…うん。これからよろしくね!リリア、キルスおじさん!」
読んでくださってありがとうございます!
誤字脱字などがありましたら教えていただけると嬉しいです!(コメントや反応もお待ちしてます!)
不定期更新になるので書けたら上げていくので気長に待っていただけたら幸いです。
冒険を終えて公爵家の二人との仲が縮まったナオ君。特別な体験を共有することで距離が縮まったのかなと思います。
ちなみにナオ君の前世、直生は大学時代フィールドワークのサークルに所属したいました。なのでサバイバルに近しいことをやっていたこともありナイフの扱いに慣れています。




