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ブラック・エンジェル・ユニバース  作者: Leon Black Angel


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407/413

第403話:過去、未来、そして炎

第11シーズン第403話「過去、未来、そして炎」。

リュウたちの激闘の余韻が残る中、ついに迎えた「準決勝級」のカード。レニ、カム、長老カミの「黒き炎チーム」が対峙するのは、時の支配者たちヴァーロン、カエル、そして未来を見通すサエル。圧倒的な未来予測と時間の術理を前に、レニたちの切り札とは。スタジアムの熱気が最高潮に達する。

挿絵(By みてみん)

スタジアムの空気が一変していた。

重く、静寂に満ち、期待と恐怖、そして焦燥感が入り混じる。リュウの圧倒的な敗北を目の当たりにした観客たちは、このトーナメントの容赦なさを痛感していた。

巨大スクリーンが眩い光を放ち、その名が浮かび上がった。

『レニ・カム・長老カミ』 vs 『ヴァーロン・カエル・サエル』

「うそだろ……!?」ナンドが椅子から転げ落ちそうになる。「これもう決勝戦じゃねえか!! このトーナメント、俺たちを殺す気か!?」

周囲の観客も総立ちとなり、狂喜の叫びがこだまする。

ジーラは腕を組みながら青ざめていた。「ヴァーロンは……あまりにも恐ろしすぎる」

キラも頷く。「そうだね、あいつらのタイムサイクルは厄介の極みだ」

観客席の隅では、ケルが幼いヴィニーの手を固く握り締めていた。「ママ……パパは勝てるの?」

微かに揺らぐケルの瞳を見て、ヴィニーは不安そうに俯く。「パパは強いよ」とケルは微笑むが、その声には隠しきれない動揺があった。

そこに、静かに歩み寄ったレオンがヴィニーの視線の高さまで屈み込む。

「君のパパは強いよ。とてもね」

「本当……?」

「あぁ、すごく強い。でも――」レオンは闘技場を見据える。「今日は、己の限界を越えなければならない戦いになる」

アリーナの中央。

黒き炎の三人――レニ、カム、長老カミが悠然と姿を現す。レニはポケットに手を突っ込み、いつもの不敵な笑みを浮かべていた。

「ついに来たか」

カムが呆れたように言う。「お前、楽しそうだな」

「当たり前だろ。俺の力が、あの化け物たちにどこまで通用するのか試したくてたまらない」

長老カミは静かに目を細める。「油断するな。相手は時の理を操る者たちだ」

対する反対側。

緑のアーマーを纏ったヴァーロンが絶対的な威圧感を放ち、その両脇には銀髪を輝かせるカエル、そしてすべてを知るかのような静けさを纏うサエルが立っていた。

実況の絶叫が響く。

「――さあ、優勝候補の激突が、今始まる!!」

戦闘開始の合図とともに、カムが黒き炎を爆発させ、音速を超える速度で突進する。

「甘い」

サエルが一歩も動かぬまま呟く。カエルが手を掲げた瞬間、空間が歪んだ。

「エージ・レゾナンス(時代の共鳴)」

BOOOOOOOM!!

カムは突如として二秒前の位置へと引き戻された。

「なっ……なんだと!?」

レニも目を見開く。「おいおい、マジかよ……本当に時間を戻しやがった」

ヴァーロンが静かに一歩を踏み出す。その一歩だけで、スタジアム全体の重力が何倍にも膨れ上がったような錯覚に陥る。

緑色の無数のエネルギー construtes(造形物)――ランス、ソード、チェインが数千の規模で空間に出現する。

「防御の必要すらない」ヴァーロンが告げる。

長老カミが叫ぶ。「レニ、カム、引くな!!」

黒き炎が荒れ狂い、二つの圧倒的なエネルギーが激突した。アリーナの床が砕け、崩壊音が世界を揺るがす。

サエルが瞬時にレニの背後へと回り込む。

「未来は既に見えている」

SOC!!

容赦ない一撃がレニを捉え、彼はアリーナの壁際まで吹き飛ばされた。

しかし、レニはすぐさま立ち上がり、血を拭いながらニヤリと笑う。

「面白い……! これでこそ戦い甲斐がある!」

カエルが両手を掲げる。「過去と未来。お前たちの動きなど、すべて読まれている」

サエルが冷徹に宣告する。「確率計算――勝率、八十七パーセント。我々の勝利だ」

レニは深く息を吸い込み、全身の黒き炎をこれまでにないほど膨れ上がらせた。カムが構え直し、長老カミが最後の力を結集させる。

対するヴァーロンたちもまた、本気を解放しようとしていた。

誰もが息を呑み、瞬きさえ忘れた静寂の中――。

レオンは静かに微笑み、呟いた。

「さあ……本当の勝負は、ここからだ」

(第403話・完)

最後まで読んでいただき、ありがとうございます!

レニたち黒き炎チームと、圧倒的な理を操るヴァーロンたちとの激突。未来を見通す敵を相手に、レニたちはどう立ち向かうのか。次回の展開もどうぞお見逃しなく!

【重要なお知らせ】

読者の皆様により深く世界観を楽しんでいただくため、作者より新しい取り組みを開始しております!

各エピソードの合間に、キャラクターたちの姿や雰囲気がひと目でわかる「挿絵イラスト」を順次追加中です。ぜひ、キャラクターたちのビジュアルをイメージしながら物語をお楽しみください。

また、作者のプロフィールページでは、キャラクター個別のイラストとともに詳細なバイオグラフィも公開しています。

「このキャラクターが気になる!」「もっとこのキャラの活躍が見たい!」というご意見があれば、ぜひコメント欄で教えてください。皆様の声が、今後の物語の展開を決める大きな力になります!

次回もお楽しみに!引き続き応援よろしくお願いします!

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