表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ブラック・エンジェル・ユニバース  作者: Leon Black Angel


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

406/409

第402話:伝説の重み

第11シーズン第402話「伝説の重み」。

ライカーの実力がついにその全貌を現す。カエルとカエンを退け、たった一人でリュウ、ジュン、カタリナの三人相手に圧倒的な戦闘力を誇示するライカー。経験と技術、そして圧倒的な格の違いの前に、仲間たちは次々と地面に沈んでいく。激闘の果てにライカーが目を向けたのは――レオンだった。次なるステージへの予感が、スタジアム全体を包み込む。

挿絵(By みてみん)

アリーナが激しく震えていた。

吹き抜ける風がスタジアムの空気を引き締める。

カエル、カエン、ジュン、リュウ、カタリナ。

誰もが微動だにせず、ただその場に立ち尽くしていた。

ライカーが、ゆっくりと一歩を踏み出す。

たったそれだけの動作で、周囲の空間そのものが変質したかのような重圧が走った。

「嘘だろ……」ナンドが硬い表情で呟く。

ケルの腕の中でヴィニーが怯えるように身を縮こまらせる。「お姉ちゃん、あの人……怖すぎるよ」

レオンは静かに見据えていた。その鋭い瞳孔が微かに揺れる。

「分析してるのか?」ラーラが尋ねる。

「あぁ」レオンは短く答えた。「想像していた以上に、あの男は格が違う」

Leniも腕を組みながら不敵な笑みを消していた。「ようやく、本物の化け物が出てきたな」

アリーナの中央。

カエルが肩を回して笑う。「叔父貴、俺たちが相手をする必要はなさそうだな」

カエンも楽しげに両手を広げる。「もう十分、あいつらを疲れさせたしな」

ライカーはリュウ、ジュン、カタリナの三人を静かに見据えた。

そして――。

「お前たち二人格下の者は下がれ」

カエルとカエンは顔を見合わせ、「「りょーかい」」と軽やかに跳び退いた。

「なっ……私たちを侮辱しているのか!?」ジュンが怒りを露わにする。

ライカーは静かに歩を進める。「侮辱ではない。ただ、少しばかり遊びたくなっただけだ」

「――舐めるなあああ!!」

BOOOOOOOOM!!

アリーナの床が砕け散り、ジュンが全開の重圧エネルギーを纏って突進する。十トン、二十トン、三十トン――その一撃は大地を抉るほどの威力を持っていた。

だが。

スルリ。

ライカーはまるで風を避けるかのようにその場から消え、ジュンの背後へと回っていた。

「遅い」

SOC!!

重い一撃がジュンの背中を捉え、スタジアム全体が大きく揺れた。

「ジュンッ!」リュウが叫び、無数の緑の鎖を奔流のように放つ。「捕らえろ!」

「素晴らしい統率力だ」ライカーは静かに手を掲げた。

BOOOOOOOOM!!

膨大な衝撃波が放たれ、無数の鎖が一瞬でガラス細如く粉々に砕け散る。

「嘘だろ……僕の鎖が……!」リュウが絶句する。

「私たちがいる!」

カタリナが緑のエネルギーを纏い、凄まじい気迫で突撃する。

「甘い」

ライカーの姿が再び消失する。気付いた時には、カタリナの目前にその巨躯が存在していた。

BOOOOOOM!!

強烈な一撃に弾き飛ばされ、カタリナはアリーナの壁際まで吹き飛ぶ。

ジュンが血を拭いながら再び立ち上がった。

「まだだ……まだ終わらない……!」

彼女の連撃が嵐のように繰り出される。十発、二十発、三十発――すべてが空を切り、あるいはライカーの堅固な防御に阻まれる。ライカーはただ歩きながら、まるで指導者が生徒の稽古をつけるかのようにそれらを全ていなしていく。

「馬鹿な……当らない……!?」

怒涛のラッシュの末、ジュンが全力を込めた起死回生の拳を叩き込む。

BOOOOOOOOOOM!!

凄まじい爆発がアリーナを包み込み、砂煙が視界を遮った。

観客たちが息を呑む中、煙が晴れる。

そこに立っていたのは――傷一つ負っていない、腕を組んだライカーの姿だった。

「化け物だ……」観客席からどよめきが漏れる。

「あれが……叔父ライカーの力……」カエルですら冷や汗を流していた。

ライカーがゆっくりと両手を下ろし、戦闘態勢を取る。

「終わりだ」

BOOOOOOOOOOOOOOOOM!!

彼の身体から放たれた衝撃波は、音速を超えてジュンを直撃した。ジュンは意識を刈り取られ、その場に崩れ落ちる。

「ジュンッ!!」

カタリナもまた、追撃の一撃を受けて意識を失った。

アリーナには、リュウただ一人が残されていた。

荒い息を吐き、仲間たちが倒れ伏す姿を見つめるリュウ。その拳が血に染まる。

「僕たちは……まだ負けられない……!」

最後の力を振り絞り、リュウは全ての鎖とエネルギーを解放した。

だが、ライカーはその突進の軌道上に静かに立ち、伸びてきた鎖を「片手」で掴み取った。

「……技術、経験、そして覚悟。どれをとっても一級品だ、ディレクター・リュウ」

ライカーの瞳が冷たく光る。

SOC!!

一撃。

その拳がリュウの腹部を捉え、彼の眼から光が失われた。

リュウが膝をつき、そのまま地面に倒れ伏す。

「――勝者、ライカー!!」

審判の声が響き渡る。

スタジアムは歓声ではなく、畏敬の念を込めた静寂と、それに続く割れんばかりの拍手に包まれた。

「よくやった……」ナンドが小さく呟く。

ヴィニーはケルの胸に顔を埋め、ジュンやカタリナたち仲間は互いに支え合いながら立ち上がろうとしていた。

「悔しいけど……強すぎたな」とジュンが苦笑いを浮かべ、リュウは空を見上げて静かに目を閉じた。「……完敗だね」

アリーナの勝利者サークルに立つライカー。

彼の視線は、観客席の特定の人物へと向けられていた。

レオン。

静かに立ち上がったレオンの瞳に、恐れはない。あるのは滾るような闘志だけだった。

ライカーが口元に微かな笑みを浮かべる。

「レオン……次こそは、お前と戦おう」

レオンもまた、小さく頷いた。「あぁ、楽しみにしているよ」

ヴァーロンは腕を組み、ヴァンダーを見つめる。「おい、お前も感じただろう?」

「ああ……もしあの二人があのステージで激突したら、このトーナメントの歴史だけでなく、世界の歴史が変わる」

次なる対戦カードが巨大スクリーンに映し出されようとしている。

しかし、誰もが知っていた。

真の頂点への戦いは、今、まさに始まろうとしているのだと。

(第402話・完)

最後まで読んでいただき、ありがとうございます!

圧倒的な強さを見せつけたライカー。そして、ついに視線を交わしたライカーとレオン。物語はいよいよクライマックスに向け、最高潮の盛り上がりを見せます。次回の展開も、どうぞお見逃しなく!

【重要なお知らせ】

読者の皆様により深く世界観を楽しんでいただくため、作者より新しい取り組みを開始しております!

各エピソードの合間に、キャラクターたちの姿や雰囲気がひと目でわかる「挿絵イラスト」を順次追加中です。ぜひ、キャラクターたちのビジュアルをイメージしながら物語をお楽しみください。

また、作者のプロフィールページでは、キャラクター個別のイラストとともに詳細なバイオグラフィも公開しています。

「このキャラクターが気になる!」「もっとこのキャラの活躍が見たい!」というご意見があれば、ぜひコメント欄で教えてください。皆様の声が、今後の物語の展開を決める大きな力になります!

次回もお楽しみに!引き続き応援よろしくお願いします!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ