第401話:速度対戦略
第11シーズン第401話「速度対戦略」。
黒き炎チームの圧勝の熱冷めやらぬ中、ついに始まったリュウ、ジュン、カタリナ対ライカー、カエル、カエンの激突。圧倒的な速度を誇る雷の双子を相手に、リュウたちの連携と戦略が試される。しかし、まだ一切動いていないライカーの存在が、さらなる恐怖と予感を漂わせる。戦いの行方は――。
スタジアムは依然として揺らめいていた。黒き炎チームの圧倒的な勝利が観客に衝撃を与えていたからだ。しかし、いまや空気は一変し、より重く、より危険な緊張感が会場を支配していた。
巨大スクリーンが眩い光を放つ。
『リュウ・ジュン・カタリナ』 vs 『ライカー・カエル・カエン』
観客席は総立ちとなり、ナンドが絶叫する。「おいリュウ、いけえええ!!」
ケルの腕の中でヴィニーが「息して、お姉ちゃん!」とはしゃぎ、LeniもLeonも腕を組み、静かに戦場を見据えていた。
ラーラがレオンに視線を送る。「あなた、また何か考えてるの?」
「さあな。ただ、あいつらがどれだけ進化したか見たいだけさ」
Leniはその言葉を聞き、内心でかつての言葉を反芻していた。「レオンこそが最大の脅威だ」――その予感が確信に変わりつつあった。
アリーナ中央。
リュウは深く息を吸い込み、ジュンが彼の肩に手を置く。「大丈夫、うまくいくさ」
カタリナは腕を組み、冷徹に告げた。「作戦はシンプル。私とリュウでサポートする。ジュン、前線は任せた」
「ああ」ジュンが不敵に笑う。「一撃でいい。奴らを捉えさえすれば、叩き伏せてみせる」
対するカエルとカエンは余裕の笑みを浮かべていたが、ライカーだけは微動だにせず、ただ腕を組んで突っ立っていた。まるで戦いの一部始終を冷徹に計算しているかのように。
「――試合開始!!」
BOOOOOOOOM!!
カエルとカエンが音速を超えて消失する。
「速すぎる……!」ジュンが歯を噛みしめる。
瞬間、カタリナが強烈な一撃を浴びて吹き飛ばされた。「カタリナ!」
カエンが笑みを浮かべて現れる。「一匹目。残り二人だ」
ジュンが怒りを爆発させ、十トン、二十トン、三十トンもの重力を纏った拳を叩き込むが、カエルは軽々とそれをかわしていく。リュウが緑色の無数の鎖を放ち、アリーナ全体を包囲しようとするが、双子の「稲妻のダンス」の前には掠りもしない。
アリーナ全体が黄色い光の残像で埋め尽くされ、観客たちは悲鳴に近い歓声をあげた。
「見えない……どこにいるんだ!?」
ナンドがやきもきする中、カタリナが血を拭いながら立ち上がる。「リュウ、合わせるわよ!」
二人が両手を掲げ、巨大な緑の鎖の檻を形成する。
「甘いな」カエンが笑い、カエルが宣言する。「――動きの融合」
BOOOOOOOOOOM!!
空間が震え、百、千もの残像が奔流となって襲いかかる。
ジュンが必至に防ぐが、次々と撃ち抜かれ、カタリナも再び地面に沈んだ。
リュウもまた、カエンの強烈な拳をまともに受け、激しく吹き飛ばされる。血を流し、荒い息を吐くリュウ。だが、その瞳の色はまだ死んでいない。
ジュンが立ち上がり、そのオーラの色が変わる。圧倒的な重圧とプレッシャーがスタジアムを這うように広がり、ソルやヴァーロンが息を呑んだ。
「本気になったか……!」
ジュンが凄まじい爆発力で突進し、カエルとカエンを正面から弾き飛ばす。アリーナの床が砕け散るほどの重圧の連撃に、双子も初めて焦りの色を見せた。
「やるな、あの女……」カエルが息を整える。
「だが、まだ終わらない」カエンがニヤリと笑う。
その時、いまだに一歩も動いていなかったライカーが、ゆっくりと目を開いた。
彼の口元に浮かんだのは、冷酷かつ微かな笑み。
「見せてもらおうか……。お前たちがどれほど強くなったかを」
ライカーから放たれた膨大なエネルギーが、アリーナ全体を押し潰さんばかりに膨れ上がる。
本物の恐怖が、いま、幕を開けようとしていた。
(第401話・完)
最後まで読んでいただき、ありがとうございます!
ジュンたちの猛攻と、ついに本気を見せ始めるライカー。戦況は最高潮に達します。次回の展開も、どうぞお見逃しなく!
【重要なお知らせ】
皆様により深く世界観を楽しんでいただくため、作者より新しい取り組みを開始しております!
各エピソードの合間に、キャラクターたちの姿や雰囲気がひと目でわかる「挿絵」を順次追加中です。ぜひ、キャラクターたちのビジュアルをイメージしながら物語をお楽しみください。
また、作者のプロフィールページでは、キャラクター個別のイラストとともに詳細なバイオグラフィも公開しています。
「このキャラクターが気になる!」「もっとこのキャラの活躍が見たい!」というご意見があれば、ぜひコメント欄で教えてください。皆様の声が、今後の物語の展開を決める大きな力になります!
次回もお楽しみに!引き続き応援よろしくお願いします!




