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ブラック・エンジェル・ユニバース  作者: Leon Black Angel


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402/413

第398話 「衝突する六つの運命」

ついに本格的な戦闘が始まった第二ステージ。

仲間同士、知り尽くした者同士が、全力でぶつかり合う時。

信頼と絆の上に、駆け引きと覚悟が重なる一戦を、どうぞご覧ください。

挿絵(By みてみん)

スタジアムの観客は総立ちになっていた。

空気は重く、

電気が走り、

危険な熱気に包まれている。


アリーナ中央。

一方には――

レオン、ダラム、ソル。

もう一方には――

ララ、ズィラ、キラ。

頭上の巨大スクリーンが、二つのチーム名を鮮やかに映し出していた。


「さあ、第二ステージ開幕です!」実況アナウンサーが力強く叫ぶ。

「そしてなんという組み合わせ!

友と友、

仲間と仲間が、

今、向かい合います!

それでは、いよいよ――

試合開始です!!」


ドゴォォォォォォン!!

アリーナの防壁が閉じられる。


ララが深呼吸をし、指示を出す。

「当初の作戦通り。

ズィラ、サポートを頼む。

キラは私と共に前に出る。

レオンにペースを握らせるな」


ズィラが微笑む。

「了解よ」

キラが腕を組み、鋭い視線をソルに向ける。

「ソルは私が相手する」


反対側では、レオンが仲間を見回す。

「ソル、

冷静になれ。

焦りは禁物だ」

ソルが白目をむく。

「余計なお世話よ」

「余計じゃない」レオンが真剣に答える。

ダラムが笑う。

「みんな、緊張してるな」

「あんたもだろ」ソルが言い返す。

「そうだな、俺もだ」


審判が高く手を掲げる。

「三!

二!

一!!

戦え!!」


ドゴォォォォォォン!!

ズィラがまず姿を消す。

影、

そして幻。

何十ものズィラが、アリーナ中に現れる。


「もう始まったぞ!」ナンドが絶叫する。

ダラムが一歩踏み出し、緑色の光の槍、鎖、盾を次々と展開する。

だがララは既に準備を済ませていた。

黄金の光の構造物が宙に浮かび上がる。

ガシャアアアア!!

両者のエネルギーが激しくぶつかり合う。


「強くなった…」レオンが呟く。

「格段にね」ソルが応える。


キラが何も考えず、まっすぐ駆け出す。

「ソル!!」

ドゴォォォォォン!!

紅蓮の拳が迫る。

ソルが微笑む。

「懲りないわね」

ブオオオオオ!!

二人のエネルギーが爆発する。

紅の炎、

黄金の炎が混ざり合い、

その場から姿を消したかと思うと――

バシッ!バシッ!バシッ!

凄まじい速さの打撃音が響き渡る。

スタジアム全体が、その衝撃で揺れる。


「いきなりの激突です!」アナウンサーが興奮して叫ぶ。

レオンは動かず、

ただ戦況を分析し続けている。

「ララは変わった。

あいつ、フィールド全体を支配し始めている」


ララが手を挙げる。

何百もの黄金の光の塊が、頭上に現れる。

「ダラム!!」

ドゴォォォォォン!!

爆発が起こる。

だがダラムは必死に耐える。

「これくらいかよ!」

「そうはいかないわ」ズィラの声が背後から響く。

影が大きく広がり、

黒い手が彼の足を捉える。

「なっ!?」

「今だ、ララ!!」

「任せて!!」

ガシャアアアア!!

光の弾が直撃する。

ダラムは後ろに下がるが、

なおも立ち上がっている。


「見事な連携だ…」レオンが言う。

「俺のこと、よく研究してやがる…」


観客席。

ライコーが頷く。

「いいキャプテンだ」

ヴァロンも同意する。

「実にな。

大きく成長した」


アリーナでは、キラが旋回し、紅い炎を噴き上げる。

「ソル!!」

「かかってきなさいよ!!」

ドゴォォォォォン!!

衝撃で地面に巨大な亀裂が走る。

二人は肩で息をしながら、互いを見つめ合う。


「絶対に勝つわ」

「負けない」

「勝つ!」

「負けない!」


同時に駆け出し、

バシッ!バシッ!バシッ!

速く、

苛烈で、

爆発的な打撃が続く。


「戦いながら、どんどん強くなっている…」ジュンが驚く。

リュウが頷く。

「互いを高め合うライバル同士だからな」


レオンはララが迫ってくるのを見る。

「来たな」

「ぼーっとしてるからよ」ララが鋭く突きかかる。

ドゴン!

レオンがその一撃を受け止め、微かに笑う。

「いい攻撃だ」

「ふざけてないわ」

「知ってる」


ララの瞳が真剣に輝く。

「なら、手加減するのはやめて」

一瞬、

重い沈黙が流れる。


「気づいてたのか」レオンが言う。

「いつも気づいてる」


レオンが身をかわすと、黄金の光の刃が空を裂く。

その背後からズィラが現れ、影と幻が広がる。

五人、十人、二十人のズィラが囲む。

レオンは目を閉じる。

「まだその手を使うのか」

目を開けた瞬間、蒼いオーラが広がり、風が巻き起こる。

ドゴォォォォン!!

すべての幻が消え去る。


ズィラが目を見開く。

「ウソでしょ!?」

「本当だ」


レオンが踏み出すが、ララがすぐに割り込んでくる。

バシッ!

攻撃を防がれる。

「通さないわ」

レオンが微笑む。

「強くなったな」

「うるさい」


今度はダラムが前に出る。

「レオン、いくぞ!」

緑の鎖が放たれる。

ララが跳躍し、ズィラが影を展開する――

だがそれは、陽動だった。

「今だ!」

ダラムが全力のエネルギーを叩きつけ、巨大な光の構造物が現れる。

アリーナ全体が激しく揺れる。

「決めた!!」


だがララが笑みを浮かべる。

「ズィラ、今よ」

「了解」

影が消える――

いや、それこそが罠だった。

ダラムの足元の地面が割れ、

「なっ!?」

ガシャアアアア!!

彼は落ち、同時に現れた黄金の鎖が、腕、脚、胴体をしっかりと捉える。


「ありえない…!」

「あなたは強いわ」ララが告げる。

「だけど、レオンに頼りすぎる。

それに、周りを見ながら戦っている」

ズィラが影の中から現れる。

「これで終わりよ」


ドゴォォォォン!!

爆発が起こり、静寂が訪れる。

審判が確認し、声を上げる。

「ダラム…

失格!!」


スタジアムが歓声で沸き立つ。

「ダラムが倒された!!」

「見事な連携だ!!」

「ララとズィラ、最強すぎる!!」


レオンの表情が、初めて曇る。

ダラムが咳き込みながら地面に倒れている。

「悪かった…」

レオンが首を振る。

「いや、

いい戦術だった」


ララが息を整える。

「やったわ」

「まだ終わらないわ」ズィラが言う。

彼女の視線は、

ただ一人に注がれていた。

レオン。

彼は変わらずそこに立ち、

何事もなかったかのように落ち着いている。


「おかしい…」ズィラが呟く。

「本当におかしい…」ララも同意する。


その向こうでは、キラとソルの戦いが続いている。

バシッ!バシッ!バシッ!

爆発、炎、光速の打撃、

怒りと、

そして心の奥底の想いがぶつかり合う。


「あんただけは許せない!」キラが叫ぶ。

「そっちこそよ!」

「なら、どうして――」

ドゴォォォォン!!

二人が全力でぶつかり合い、観客全員が思わず顔を覆う。


ララが眉をひそめる。

「やりすぎるわ…」

レオンも黙って、その姿を見つめている。


キラが荒い息を吐きながら言う。

「どうして…

どうしてあんたのことが、こんなに気に食わないの?」

ソルが立ち止まり、小さく沈黙した後、答える。

「私は、あんたが嫌いなものすべてだからよ」

「違う」

「あんたが、理解できないもの、すべてなのよ」


沈黙が落ちる。

キラが再び駆け出す。

「なら、説明してよ!!」

ブオオオオオ!!

二人の姿が空から消え、アリーナの上空が真っ赤に染まる。


観客は総立ちになり、ナンドは拳を握りしめて叫ぶ。

「いけー!!」

レニは腕を組んで呟く。

「面白くなってきた」

ライコーも頷く。

「この二人、

底知れぬ可能性を秘めている」

ヴァロンも真剣な面持ちで言う。

「そうだ、本当にな」


アリーナ中央。

ララが荒い息を整え、レオンを見つめる。

「さあ、

残ったのはあなただけね」


レオンはまずララを見、

次にズィラ、

キラ、

ソル、

そして倒れたダラムを見る。

小さな、

だが重い沈黙が流れる。


「さあ、

ここからが本当の戦いだ」


彼の瞳が蒼と黄金に輝き始め、

周りに風が渦を巻き始める。

ララが動きを止め、

ズィラも、

スタジアムの誰もが、

その気配を感じ取る。


レニが腕を組んでいた手を下ろし、

「待て…」

ライコー、ヴァロンも表情を硬くする。

「このエネルギーは…」ヴァンダーが呟く。

「ありえない…」ヴァロンが言葉を失う。


レオンが深呼吸をする。

試合が始まって以来、

初めて、

本当の意味で真剣な表情になる。

「ララ、ズィラ…

二人とも、本当に強くなった。

だから――」


彼が手を挙げた瞬間、風が爆発的に広がり、アリーナ全体が激しく揺れる。

ドゴォォォォォォォォン!!


(第398話・完)

最後までお読みいただき、誠にありがとうございます。

今回は仲間同士の手の内を知り尽くした戦いが繰り広げられ、作戦の妙、成長の証、そしてそれぞれの想いが滲み出る一話となりました。そしてついにレオンが見せ始める本気の気配——次回はいったいどんな戦いになるのか、ぜひご期待ください。


もしこの物語を気に入っていただけましたら、ブックマークやお気に入り登録をお願いいたします。また「今回の戦いで一番驚いた点はどこですか?」「次はどんな連携や一撃に期待しますか?」など、どんなことでもコメントで教えていただけますと、執筆の大きな励みになります。


次回も、この因縁の対決の核心に迫っていきます。どうぞお楽しみに!

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