第392話:速度対生存
第11シーズン第392話「速度対生存」。
レニの圧勝の余韻の中、ついにナンド、ナナ、ダラムの三人が「雷の双子」カエルとカエン、そして圧倒的な威圧感を放つ叔父ライカーと激突する。限界を超えた速度が交差するアリーナ。しかし、真の恐怖は、ライカーがその巨躯を動かした瞬間に訪れる。
レニの圧勝劇は観客の脳裏に焼き付いていた。三人の強敵を一人で屠ったレニは、平然と戻ってくる。
「お疲れ、全く汗もかいてないじゃない」とケルが笑い、レオンは苦笑する。「必要以上に派手だったな」
「派手で何が悪い。楽しければいいんだよ」とレニは笑う。
やがてアリーナの光が落ち、新たな戦いの火蓋が切られる。
『雷の双子&叔父ライカー』 vs 『ナンド・ナナ・ダラム』
「行くぞ」ナンドがゆっくりと立ち上がる。その眼差しには、これまでとは違う覚悟が宿っていた。
対面に立つ「雷の双子」は軽やかな足取りで現れるが、その背後に立つライカーの存在感は桁外れだった。身長二メートルを超す巨躯、威圧的な沈黙。
「ついに来たか」カエンが笑う。
「……ナンド」とライカーが雷鳴のような声で名を呼ぶ。「……あいつには興味がある」
――試合開始!
BOOOOOOOOM!!
カエルとカエンが音速を超えて姿を消す。
「速い!」ナンドが追うが、強烈な打撃が彼を襲う。ブロックしたはずの腕が痺れ、ナンドの体が吹き飛ばされる。
「遅いな!」カエンが追撃するが、ダラムが割り込み、ナナが追撃の旋風を叩き込む。
カエルとカエンが「稲妻のダンス」を展開する。アリーナ全体が黄色い光に塗りつぶされ、観客すらもその動きを追えない。
「追いつけない……!」ナンドが歯を食いしばる。
だが、ナナが瞳を閉じた。彼女の身体が共鳴し、極限の反射速度へと到達する。
「捉えた!」
BUM!!
ナナの一撃がカエルを直撃し、スタジアムがどよめく。しかし、双子の真の力はここからだった。
「融合移動」
カエルとカエンのステップが完全に同期し、空間そのものが震え出す。真空が生じ、観客はバランスを崩す。
「消えた……!?」
SOC!! SOC!!
見えない連撃がナンドたちを叩き伏せる。ダラムが倒れ、ナナが膝をつく。ナンドもまた、血を流し、息を荒らげて地面に伏した。
「終わりだ。お前たちは優秀だが……遅すぎる」カエルが宣告する。
しかし、ナンドは立ち上がった。
かつての敗北、奪われたもの。その苦しみが、青と金、そして白のエネルギーとなって全身から噴き上がる。
「……俺はもう、二度と何も失わない!」
ナンドが消失する。
KAELが目を見開く。「ありえない……!」
SOC!!!
カエルが吹き飛び、追随するカエンもまた、ナナとダラムのコンビネーションの前に沈む。
「目的のない速度に、守るものがある奴は負けないんだ!」
ナンドの一喝とともに、スタジアムは狂喜の渦と化した。
だが、歓喜は一瞬だった。
ライカーが、ゆっくりと立ち上がったのだ。
踏み出す一歩ごとにアリーナが軋み、壁が震える。
「よくやった……」とライカーが呟く。
圧倒的な黄金のオーラが爆発し、スタジアム全体が静寂に包まれる。ナナですら、その威圧感に一歩後ずさった。
「私のターンだ。……かかってこい」
ライカーが構えを取る。その姿だけで、ナンドですら確信していた。今までとは次元が違う。真の戦いは、今ここから始まろうとしている。
(第392話・完)
最後まで読んでいただき、ありがとうございます!
覚醒したナンドたちの猛攻と、ついに動き出したライカーの絶対的な強者感。次話「恐怖より速く走る男」では、ナンドたちがこの壁にどう立ち向かうのか。熱い戦いはまだまだ続きます!
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各エピソードの合間に、キャラクターの見た目や雰囲気がひと目でわかる「挿絵」を順次追加していきます!ぜひキャラクターたちの姿をイメージしながら読み進めてください。
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