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ブラック・エンジェル・ユニバース  作者: Leon Black Angel


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第372話:「王冠を被らぬ女王」

皆さん、こんにちは!第372話をお届けします。今回は物語の舞台がKrizardクリザードの帝国へと移り、Lauraが宮殿の中で孤独な戦いに挑みます。権力と恐怖が支配するこの場所で、彼女の優しさは帝国にどんな波紋を広げるのでしょうか。ぜひ最後までお楽しみください!

の空は黄金色に輝いていた。

宇宙から隠されたその惑星の巨大な城々の上で、黒雲を稲妻が横切り、数百万の灯火が帝都を照らしている。すべてが壮大に見えた。

だが、その輝きの裏には……恐怖が存在していた。

帝国の城内では、巨大な廊下を様々な種族の召使いたちが行き交っている。

多種多様な種族。戦争の生き残り。帝国に仕えることを強要された人々。

この場所では、力がすべてを意味する。あるいは、ほとんどすべてを。

ローラは、金色の装飾が施されたエレガントな白いドレスを纏い、廊下を歩いていた。長い髪を柔らかく揺らしながら、彼女は静かに周囲を見渡している。彼女はまだ自分がこの場所に属しているとは感じていなかった。しかし、もう逃げ出そうともしていなかった。

脇道を通る時……彼女は押し殺したような悲鳴を耳にした。

「や、やめて……」

ローラは足を止めた。彼女の眼差しが変わる。

城のより孤立したエリアへ向かうと、そこでは三人のクリザード兵が二人の若い召使いを囲んでいた。一人は泣きじゃくり、もう一人は友人を守ろうとしている。一人の兵士が強引に彼女の腕を掴んでいた。

「お前たちは帝国に仕える身だ」と兵士は傲慢に言い放つ。「命令に従え」

ローラは即座に前に出た。

「二人を放しなさい」

兵士たちは振り返った。その一人が嘲笑う。

「誰が従うと言うんだ?」

ローラは毅然とした視線を崩さない。

「私よ」

別の兵士が腕を組んだ。

「一人のエクスプリア人(XPriana)が、我々に指図できると思っているのか?」

ローラはゆっくりと、恐れることなく近づいた。

「私に従えと言っているわけじゃない」

「守る術のない者に危害を加えるのを、やめろと言っているのよ」

最初の兵士が歩み寄った。

「そんなことに首を突っ込んで、ただで済むと思っているのか?」

ローラは兵士の瞳を深く見つめた。

「皇帝と同じ部屋で寝ている者に逆らって、ただで済むと思っているの?」

沈黙が落ちた。三人は互いに顔を見合わせる。そこに恐怖が浮かんでいた。彼らはすぐに少女たちから手を離した。

「俺たちは……彼女たちがあなたの保護下にあるとは知らずに……」

ローラは冷たく言い放つ。

「私の保護下じゃないわ」

「彼女たちは、人間よ」

兵士たちは頭を垂れ、足早に去っていった。二人の召使いは信じられない思いでローラを見つめていた。一人が泣き始める。

「ありがとう……」

ローラは彼女たちの前で膝をついた。

「誰も、恐怖の中に生きるべきじゃないわ」

少女は感激し、彼女の手を握りしめた。

数日が過ぎた。

ゆっくりと……ローラの名前は城内に広まり始めた。

「彼女は召使いを守ってくれる」

「誰とでも話してくれる」

「ゴミのように扱わない」

「私が食事を運んだ時、礼を言ってくれた……」

「私に微笑んでくれた……」

ここ数年で初めて……城の廊下が、少しだけ冷たくない場所に感じられ始めていた。ローラは料理人を手伝い、子供たちと話し、兵士と召使いの争いを仲裁した。そして、城の南翼にある放置された庭園の手入れさえ始めた。

多くが彼女を称賛し始めた。だが……彼女を憎む者もいた。

豪華な広間では、クリザードの貴族の女たちが声を潜めて談笑していた。その一人がワイングラスを強く握りしめる。

「このエクスプリア人は帝国を破壊する気だわ」

別の女が同意する。

「召使いたちが彼女を慕い始めている。あんなことは今まで一度もなかったのに」

「彼女は皇帝を軟弱にしているわ」

三番目の女が軽蔑を込めて言った。

「かつてのアレス卿の妻たちなら、このような馴れ合いを決して許さなかったはずよ」

「王に軟弱な心など不要。それは王国を滅ぼすもの」

最初の女が目を細めた。

「それに最悪なのは……」

「皇帝が、彼女のそばにいる時だけは別人に見えることね」

その頃、帝国戦略室では……

アレスが「雷の国」の将軍たちと会合を開いていた。巨大なホールは黄金の柱とホログラム画面に囲まれている。巨大な将軍たちが玉座の前で跪く中、アレスは静かに全員を観察していた。その眼差しは、これまでになく冷たい。彼は立ち上がった。

「雷の国は、再び成長しなければならない」

全員が息を呑む。

「戦争で重要な顧問たちを失った。帝国の再編が必要だ」

彼は玉座からゆっくりと階段を下りてくる。

「ゆえに……大会を開催する」

将軍たちが囁き合う。アレスは続けた。

「勝者は『雷の国』の新たな最高顧問の地位に就く」

完全な静寂。

「ただし、条件がある」

玉座の後ろのホログラムが光った。

「参加者は50歳以上であること」

「軍事および政治において高潔な評判を持つこと」

「そして……若い娘を持つ者であること」

将軍たちが驚いて顔を上げた。その一人が尋ねる。

「娘……?」

アレスは無感情に答えた。

「選ばれた家族は、その血を私と結ぶことになる」

会場全体が緊張に包まれた。

「帝国には強力な継承者が必要だ。そして、強力な同盟もな」

即座に微笑む者もいれば、居心地悪そうにする者もいた。年配の将軍が震え声で問う。

「もし、我々の娘が拒んだら……?」

アレスは冷酷に言い放つ。

「ならば参加するな」

再び静寂が戻った。

部屋の外で……ローラは柱の影からその会話を聞いていた。

彼女の表情に悲しみが宿る。それが何を意味するのか、彼女には分かったからだ。

政治の駒として使われる女たち。皇帝のご機嫌を取って生き残ろうとする家族。

彼女はゆっくりと目を閉じた。

「ここには、まだこれほどまでに多くの痛みがあるのね……」

その夜……

ローラは城の庭園を歩いていた。湖の周りで電気花が青く輝いている。足音が聞こえた。アレスが背後に現れた。

「大会のことは聞いたか」

ローラはゆっくりと振り返る。

「ええ」

二人は数秒間、黙り込んだ。アレスが花を見つめる。

「認めないようだな」

ローラは穏やかに答えた。

「悲しいと思うわ」

「多くの少女たちが、自分は権力者に気に入られるために生まれたのだと信じて育つことになる」

アレスが腕を組む。

「それが帝国の生き残り方だ」

ローラが近づく。

「あるいは、帝国が壊れ続けている理由かもしれないわ」

アレスは彼女を真っ直ぐに見据えた。

「本気で、このすべてを変えられると思っているのか?」

ローラはかすかに微笑んだ。

「いいえ」

「でも……一人ずつなら、変えられるかもしれない」

二人の間に風が吹き抜けた。アレスは視線を逸らした。まるで、その言葉がどんな戦いよりも彼を苛立たせているかのように。

その頃……城の下層廊下では。

召使いたちが隠れて話をしていた。

「今日、また助けてくれた」

「三人の士官を一人で追い返したそうよ」

「料理人の娘の面倒まで見てくれたわ……」

一人の少女が感情を込めて微笑んだ。

「もしかしたら……彼女こそが、この場所が初めて迎えた『善良な女王』なのかもしれない」

だが、廊下の突き当たりでは……一人のクリザードの貴族の女が、憎悪を込めてそれを見ていた。

「これ以上、この女を崇拝し続ければ……」

「帝国は滅びる」

彼女の目が赤く輝いた。

「そんなことは、決してさせないわ」

最終シーン。

ローラは城のベランダで一人佇んでいる。

風が彼女の髪をなびかせ、彼女は「雷の国」の巨大な帝都を見つめていた。足元には数百万の光。数百万の命。数百万の痛み。

彼女は胸元に手を当てる。

思索にふけり、悲しみ、しかし決意に満ちていた。

彼女の背後で……アレスが現れた。無言で彼女を見つめている。

そして初めて……皇帝は、かつてあった自分と、そうなるはずだった自分との間で引き裂かれているように見えた。

第372話 終わり。

最後までお読みいただき、ありがとうございます!

帝国の影で始まった「新たな大会」。アレスの真意と、それに抗うローラの優しさは、今後どのような結末を招くのでしょうか。

この先の展開が気になる!という方は、ぜひ**「ブックマーク」と「評価コメント」**で応援をお願いします。皆さんの声が、物語を突き動かす力になります!

それでは、次回の第373話でお会いしましょう!

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