↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ブラック・エンジェル・ユニバース  作者: Leon Black Angel


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

371/444

第367話:「過去と未来」

皆さん、こんにちは!「暗黒の天使」第10シーズン、ついに367話目です。今回は伝説の「時の賢者」たちがついに戦場に降り立ちます。彼らの圧倒的な力と、忍び寄る不穏な予感……物語は一気に加速していきます。ぜひ最後までお楽しみください!

惑星オルダン9は燃えていた。

宇宙からでも、破壊された都市、炎に包まれる海、そして大気中を切り裂く電磁嵐が確認できた。

組織の宇宙船内は、重苦しい沈黙に支配されていた。

レオンはホログラムを見つめ、ヴァンダーの説明を聞いていた。

「3日前、ドラクシオンという侵略種族がこの惑星を占拠した」

画像が切り替わった。

画面に巨大な怪物が映し出される。

黒いプレートに覆われた身体。

長い腕。

赤い眼。

そして身体を脈動する紫色のエネルギー。

ダリアムは目を細めた。

「強そうだな……」

ララが即座に答える。

「ええ。強すぎるわ」

別のホログラムが現れた。

50名以上のエージェントの遺体。

壊滅した基地。

クレーターと化した都市。

ララは表情を引き締めた。

「で、ミッションは何?」

ヴァロンが腕を組む。

「生存者を救出し、ドラクシオンがポータルを完全に開く前に侵略の中枢を破壊する」

ナンドがニヤリと笑った。

「なら、ボコボコにするってことだな」

「今回は違う」とヴァンダーが告げた。

一同の視線が集まる。

そして……

部屋の扉がゆっくりと開いた。

コン……

コン……

コン……

二人の老人が静かに歩いてきた。

一人は金色の刺繍が施された濃紺のチュニックを纏っている。

長い白髪。

銀色の瞳。

もう一人は歩くたびに色を変える銀色のマントを羽織っている。

頭部にはルーン文字が輝いていた。

金色の瞳。

レオンは目を見開いた。二人が放つ圧倒的なエネルギーを肌で感じたからだ。

ヴァロンが笑みを浮かべる。

「ようやく着いたか」

カエルが軽く頭を下げる。

「最後のミッションから、随分と経ったな」

サエルはただ、沈黙の中で全員を見渡した。

ジュンが小声で呟く。

「あれって……時の賢者たちか?」

リュウがゆっくりと頷く。

「指一本動かさずに軍勢を壊滅させたという伝説の……」

ナンドは疑わしそうに鼻を鳴らした。

「呼吸をするだけで腰を折りそうな年寄りたちに見えるけどな」

カエルが静かに微笑む。

「若者はいつも、年齢と弱さを混同する」

サエルがナンドを見つめた。

「……ちょうど7分後、君はその言葉を後悔することになる」

静寂。

ナンドは目を丸くした。

「はぁ?」

通路を通りかかった稲妻の双子の一人、カエンが足を止め、呆然と呟いた。

「マジか……今の、怖すぎだろ」

場面転換。

宇宙船がオルダン9に着陸した。

扉が開いた瞬間……

カオスが広がっていた。

爆発。

叫び声。

破壊されたビル群。

ドラクシオンたちが空を飛び回り、紫色の閃光を放っている。

レオンは即座にオーラを活性化した。

「行くぞ!」

一行は破壊された街を駆け抜ける。

ヴァロンが先導し、レオン、ララ、ダリアム、ナンドがそれに続く。

カエルとサエルはゆっくりと歩いている。

まるで何事も起きていないかのように。

すると……

ドォォォォォン!!

巨大な怪物が彼らの目の前に墜落した。

体長は10メートルを超えている。

四本の腕。

背中には骨の刃。

怪物が咆哮した。

ナンドが笑った。

「やっとか!」

彼が突撃する。

ドォォォォォン!!

拳が怪物の胸に突き刺さる。

しかし……

怪物は動じない。

ナンドは目を見開いた。

「何だって?!」

怪物が凄まじい一撃を繰り出した。

ナンドは吹き飛ばされ、三つのビルを貫通した。

レオンが続いて突撃する。

腕を稲妻が覆った。

雷神拳パンチ・ドゥ・トロヴァオン!」

衝撃が怪物の一部を吹き飛ばした。

しかし、怪物は即座に再生を始めた。

ダリアムが表情を強張らせる。

「これは普通じゃない……」

ドラクシオンが咆哮する。

破壊された街中から、何百もの小型の怪物が現れ始めた。

ララがエネルギーを活性化させる。

「多すぎるわ!」

ヴァロンが一歩前に出た。

だが、誰かが攻撃する前に……

カエルが手を挙げた。

時間がゆっくりと流れるように感じられた。

すべてが静まり返る。

爆発音さえも遠のいた。

レオンは目を見開いた。

「何が……?」

カエルが静かに語った。

「過去は常に爪痕を残す」

銀色の瞳が輝いた。

『時代の共鳴レスナンシア・ダス・エラス

フィールド全体が巻き戻された。

怪物たちは数秒前の位置へ戻された。

ナンドを吹き飛ばした攻撃さえもやり直された。

怪物は意思に反して同じ動きを繰り返し、その結果、仲間を攻撃してしまった。

ドォォォォォン!!

ドラクシオンたちが爆発した。

全員が衝撃を受けた。

ララが後ずさる。

「彼……時間を巻き戻したの?」

サエルがついに動いた。

サエルを背後から攻撃しようとドラクシオンが現れたが……

サエルは攻撃が起きる前にその場を離れていた。

まるで未来を知っているかのように。

攻撃は空を切った。

『予言のオリャール・ダ・プロフェシア

サエルが指を立てた。

「君は左から攻撃するつもりだったね」

ドラクシオンが目を見開く。

サエルがその胸に触れた。

怪物はそのまま倒れ、息絶えた。

静寂。

ダリアムが息を呑む。

「攻撃すら見えなかった……」

ナンドが瓦礫から這い出てきた。

「……おいおい、化け物かよ」

カエルが笑う。

「君は言葉を後悔したね」

ナンドが凍りついた。

「待て……もう7分経ったのか?!」

カエルが静かに頷いた。

レオンが笑い出す。

「本当に、先読みしていたんだな」

空からさらに怪物が現れる。

数十体。

いや、何百体か。

ドラクシオンのリーダーが街の上空に浮かび上がった。

紫のエネルギーに覆われた巨大な存在。

「下等生物ども……」

その声だけでビルが震えた。

「この惑星はドラクシオン帝国のものだ」

ヴァロンが表情を険しくする。

「あれが将軍か」

怪物が手を挙げた。

紫の流星が空から降り注ぎ始める。

ララが目を見開いた。

「街が消し飛ぶわ!」

サエルがカエルを見る。

二人は頷き合った。

そして……

初めて……

二人のオーラが同時に爆発した。

大地が割れ、空が歪んだ。

そして、時間は……

止まった。

文字通りに。

流星は空中で凍りついた。

爆発は消え失せた。

風さえも止んだ。

レオンは言葉を失った。

「彼ら……時間を止めたのか……?」

カエルが目を閉じる。

「過去」

サエルが腕を広げる。

「未来」

二人が声を合わせた。

「『無限の輪廻シクロ・ド・インフィニート』」

世界全体が歪曲した。

ドラクシオン将軍は動こうとした。

しかし、囚われた。

同じ動きを繰り返す。

一度。

二度。

三度。

ループだ。

怪物は絶望に咆哮する。

抜け出そうとしても、同じ一瞬に固定されたままだ。

ナンドは完全に唖然とした。

「反則だろ、それ!」

レオンは圧倒されて見守っていた。

賢者たちと出会って初めて……

彼は感じた。

真の恐怖を。

カエルがゆっくりと目を開いた。

「若きレオンよ」

レオンが彼を見る。

「はい」

「力よりも恐ろしいものが存在する」

サエルが続けた。

「時間だ」

ドラクシオン将軍はループの中で急速に老いていった。

皮膚がひび割れる。

エネルギーが弱まる。

その身体は砂へと変わり――

ついに……

完全に消滅した。

絶対的な静寂。

残された怪物はパニックに陥り、逃げ出した。

ヴァロンが敬意を込めて二人を見つめる。

「……圧巻だ」

ナンドが二人を指差す。

「こんな相手とトーナメントで戦うのかよ?!」

カエルが笑う。

「戦わないかもしれない」

サエルが答える。

「あるいは、生き残るか」

全員の間に緊張が走った。

場面転換。

数時間後。

避難が完了したオルダン9。

レオンは空を見上げるカエルとサエルを見つめていた。

ヴァロンが近づく。

「今回の任務の後では、あなたたちと共に戦えることが誇らしい」

カエルが答えた。

「トーナメントは多くのことを明らかにするだろう」

サエルが目を閉じる。

「悲劇さえもな」

レオンはその言葉を聞いた。

背筋に奇妙な悪寒が走る。

まるで、未来が彼ら全員を観察しているかのように。

ナンドが食べ物を持って現れた。

「……認めよう。アンタたちは怪物だ」

カエルが笑う。

「謝罪を受け入れよう」

ナンドが隣に座った。

「それでも、トーナメントではアンタたちに勝ってやるからな」

サエルが彼を見る。

「勝てないよ」

静寂。

ナンドが憤慨する。

「おい!」

一同が笑い始めた。

しかし、レオンは……

笑えなかった。

心の奥底で……

この二人の老人は、見た目以上に巨大な何かを隠していると感じていたからだ。

そして多分……

トーナメントは、ほんの始まりに過ぎないのだろう。

第367話 終わり。

最後まで読んでいただき、ありがとうございます!

ついに登場した時の賢者、カエルとサエル。彼らの力の深淵は、物語の核心に深く関わってきます。ナンドの不憫な(?)キャラも健在ですが、物語は徐々にシリアスな展開へ……!

次回の更新も楽しみにしていてください!

もし「面白かった!」「続きが気になる!」と思っていただけたら、ぜひ「ブックマーク」と「評価コメント」をお願いします! 皆さんの応援が執筆の最大のモチベーションになります!

それでは、次回の第368話でお会いしましょう!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。