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ブラック・エンジェル・ユニバース  作者: Leon


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第366話:絶対速度

第366話「絶対速度」を執筆しました。

今回は、個性が強すぎる4人の猛者たちが集まり、ドタバタしながらも熱い共闘を見せるエピソードです。それぞれの「速さ」の定義がぶつかり合う展開をお楽しみください!

組織の基地に警報が響き渡る。赤いライトが廊下を照らし、エージェントたちが慌ただしく走り回っていた。

作戦室の中央で、ヴァンダーが巨大な輸送船が異常な速度で宇宙を駆けるホログラムを見つめている。

「繰り返す……『ソーラー・コア』が盗まれた」

通信越しに緊迫した声が響く。「もしこれがどの惑星の大気圏内で爆発すれば……数百万の命が失われる」

ラーラが腕を組んだ。

「誰の仕業?」

画面には、黒い鎧に身を包んだ大勢の宇宙犯罪者が映し出される。ヴァーロンが答えた。

「ヴェクシオンの海賊だ。彼らは違法エンジンを船に改造している。今の速度では、我が軍の戦闘機では追いつけない」

リュウが眼鏡の位置を直す。

「連中が星間ゲートを通過する前に追いつける人材が必要だ」

レオンは微笑んだ。

「なら、誰を派遣すればいいか分かっているだろ」

(場面転換:K11の広場)

ナンドは平和に食事を楽しんでいた。テーブルの向かい側では、ナナとダリアムがトーナメントに向けた戦略を議論している。

その時だった。

BOOOOOOOM!!

二つの黄色い閃光が、異常な速度で広場を駆け抜けた。

発生した衝撃波でテーブルが弾け飛び、書類が舞い上がる。そして、ナンドの皿が忽然と消えた。

静寂。

ナンドはゆっくりと視線を前に向けた。そこには、空の皿を手にしたカエンが立っている。

「飯、サンキュ」

すぐ横にカエルが現れた。

「お前、食いすぎだぞ」

ナンドはゆっくりと立ち上がる。足元の地面がひび割れた。

「……お前ら、死にたいのか?」

カエンが挑発的に笑う。

「おっ、あいつ、俺たちを目視できたのかよ」

ナンドが怒りの咆哮を上げる。

「レオン! こいつら止めてやる!」

レオンは呆れて笑うしかなかった。

「まだ始まってもいないぞ」

(数分後、作戦室にて)

ヴァンダーが溜息をつく。

「今回の任務には『極限の速度』が求められる。四人全員で行け」

沈黙。ナンド、カエル、カエンの三人が目を見開く。

ラーラが頭を押さえた。

「もう既に後悔してるんだけど」

宇宙空間を駆ける組織の艦内は、まさに混沌そのものだった。

カエンとナンドが廊下で競走を始め、壁や扉を破壊していく。レオンは鉄棒を握りしめ、頭を抱える。

「悪いアイデアだったな」

そこへダリアムが通りかかった。

「お前も大概だぞ」

一瞬で背後に移動したカエルが鋭く睨む。

「今、何と言った?」

その背後では、ナンドがカエンの首根っこを掴んで怒鳴り散らしていた。

「俺の飯を食ったな!」

ラーラが部屋に入った瞬間、四人は凍りついた。

「私の艦を壊したら……四人まとめて宇宙に放り出すから」

沈黙。五秒後、カエンが小声で呟いた。

「……あの人、怖いな」

ナンドが即座に頷く。

「珍しく意見が合ったな」

ターゲットの巨大海賊船が視界に入った。

ヴァーロンが通信で告げる。

「ソーラー・コアは船の中心部だ。手動で停止させる必要がある」

レオンが笑みを浮かべた。

「よし、行くぞ」

「俺たちが先に行く」カエルがクロスアームで言い放つ。

「負けた奴が、一ヶ月飯をおごりな」ナンドがニヤリと笑う。

「決まりだ!」カエンが叫んだ。

ラーラが怒鳴る。「競走じゃないってば!」

四人は影すら残さず消えた。

BOOOOOOOOOOOM!!

空間が炸裂したかのような加速。四人は稲妻となってドローンを突き抜ける。

船内では警報が鳴り響く。海賊たちが銃を向けるが、遅すぎる。

カエンが武器をひったくり、カエルが精密な打撃で沈めていく。ナンドはミサイルのように壁を突き破って突撃した。

最深部に現れたのは、巨大な回転刃を持つバイオメカの怪物だった。

怪物が放つ無数の刃。レオンは風の壁で防ぎ、ナンドは拳で粉砕する。

カエルとカエンは「雷光の舞」を発動し、数百もの残像で怪物を翻弄した。

「左だ!」

「分かってる!」

二人が完璧なシンクロを見せる。

「『融合移動フュージョン・ムーブ』!」

衝撃波が船内を揺らす。怪物は崩れ落ち、静寂が訪れた。

しかし、レオンが顔色を変える。

「……待て。これ、停止させても爆発するぞ」

「自動破壊開始」の無機質なアナウンス。

ナンドが首を鳴らす。

「なら、走るまでだ!」

爆発する船内を、四人は極限の速度で駆け抜ける。

最後の最後、爆発の余波を突き抜けて宇宙空間へ飛び出した。

背後で海賊船が星のように消え去る。

ハンガーに戻った四人は、互いに「俺が先だった」と騒ぎ立てている。

ラーラは溜息をつき、レオンはその光景を見つめながら、ある確信を抱いていた。

トーナメントは、想像以上に危険なものになる――。

(第366話・完)

最後まで読んでいただきありがとうございます!

今回はドタバタなコメディ回でしたが、いかがでしたでしょうか? ナンドとカエル・カエン兄弟、そしてレオンという最強の布陣、彼らが揃うと何が起きるか……。

次回のトーナメント編に向けて、皆さんの感想や「このキャラのこんな技が見たい!」といったコメントをぜひお待ちしています。面白かったらぜひブックマーク登録もお願いします!

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