狭い空間から出て行くか
ゼンリン達の上位プレイヤーやレリーフとしての資格が剥奪されて二日、ゼンリン達は上手く隠れながら、俺達が泊まっているホテルに匿っていた。
「にしても狭い場所だなぁ。」
ゼンリンは文句を言うなよ。
「元記者、文句があるなら出て行け。お前がいなくなれば、騒がしくもなくなるし、少しは広くなる。それに、お前があんな記事を書かなければこんなことにならなかった。」
バスターはバスターで、長々と面倒くさいし。
「それにしても、あんな記事を書かせて、本当に効果があると思うのか?」
「重要なのは、あの記事の真偽じゃない。」
そう、俺がゼンリンに頼んだ記事の内容はこうだ。ゼンリンがレリーフになったきっかけ。それから全ての賭博場で勝敗の操作、即ち八百長が行われていたと言うこと。それは上位プレイヤーに対して圧倒的有利になるようになっていたこと。そして、上位プレイヤー達は真実を知ったことでエンジン以外指名手配を受けていることだ。
「俺自身に人の心を動かす力なんて無いし、そんな卑怯なスキルも無い。俺が何の為に世論調査をずっとしてきたと思っている。調査していたのは今の法律に問題視している人がどれだけいるか知るためだ。だから、あとは国民がどう考えるかだ。」
「あれだけ大口たたいて、結局人任せかよ。」
ショットは呆れたように言う。
「こいつが口先だけで話していることなど、知っているだろ。」
ラヴェーラ、事実を言わないでくれ。俺に効く。
「それで、これからどうする?まさか無計画と言うことも無いだろ。」
「兎に角、国民総賭博師法をどうにかするにはミラージュをどうにかする必要があるだろ。」
「どうにかも何も、救世主も指名手配を受けている中でどうするつもりだ?」
「ゼンリン、頼んでいたあれはどうだ?」
バスターの疑問は一旦置いておいて、
「出来ているぜ。」
「なら、出発だ。そろそろここにも警察が来るだろ。」
ゼンリンに頼んでいたことが上手くいっているなら、さっさと移動するとしよう。
「出発って、何処に行く気だ?最悪受付で捕まるぞ。」
「大丈夫だ。ここの受付は賭博師法撤廃派の場所だ。なんで受け付けてもらえたと思っている?」
「そういうことか。なら、お前の行っている場所へ向かうか。」
ショットも腰を上げ、受付で退出手続きを済ませて、俺達はラヴェーラの運転で公民館くらいの広さの施設に着き、中に入る。
「これは…」
中にはかなりの人数の人がいたからか、バスターは驚いている。ここに集まったのは賭博師法撤廃派の集まっている場所だった。




