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手紙の裏側

 「なるほど、これがゼンリンから渡されたミラージュからの手紙か。」

 俺はホテルでラヴェーラと合流し、例の手紙を渡す。

 「そ、中身については見当がつくと思うけど、余計な詮索をするなって事と、是非とも俺に会いたいって内容だった。」

 ラヴェーラは手紙の内容をまじまじと見つめているけど、何か変か?

 「それで、レイはこんな見え透いている罠に引っかかって、ミラージュに会いに行くなんて言わないよな?」

 「まさか。」

 「そうだよな。流石に敵の罠にくらいは気付くか。」

 「行かないって言うと思ったか?行くに決まってんだろ。」

 俺の言葉を聞いて、ラヴェーラは呆れるような表情を見せる。

 「なんか変なこと言ったか?せっかく悪の首魁と話せる機会なんだから、行かないって選択肢は無いだろ?」

 「問題大ありだ!この手紙、裏面にテルセシアの果汁で何か書かれた跡がある。それに気付かなかったのか!」

 テルセシアって、確かレモンみたいな奴か。ってことは、あぶり出しで読める字を書いたんかよ!

 「とにかく、この裏面に何が書かれているか、すぐに確認するぞ!」

 ラヴェーラは急いで蝋燭を灯して、そこに手紙を近づける。やっぱり、あぶり出しはこっちでも使われる手段なんだな。

 「ええと、なになに、『君達の行動は全て把握している。もし俺に会いたいと言うならば、君達には消えてもらうことになるが、俺にも優しさはある。今まで集めた我が国に関する内容を全て破棄し、すぐにでも立ち去るならば命だけは残してあげよう。賢明な判断を期待している。』だと?あいつ、ふざけやがって!とは言っても、俺は会いに行くつもりだけど。」

 「待て、明らかに罠だ。死にに行くつもりか?」

 「いいや、絶好の機会だろ。奴の本性を暴くのに。」

 「何を言っているんだ。そんなことにして、もし死んだら、私は…」

 「大丈夫だ。秘策がある。そのためにも、ラヴェーラには協力してほしいことがある。この救世主レイの、敵を馬鹿にした虚仮威しにな。」

 「わかった。レイが無事になるなら、手伝おう。」

 こいつ、チョロすぎかよ。

 「それで、どういった手順で揶揄うつもりだ?」

 「そうだな。ミラージュは自身の正体がかつて医療事故を起こしたダイスだとバレるのを恐れている。だから、正体を探ろうとしている俺を消そうとしている。だったら、それを利用させてもらう。」

 「利用するって、どうやって!?」

 「そうだな、会話は録音されているし、ラヴェーラに筒抜けだ。そして、俺が死ねばサンレイドが黙っていない。なんてどうだ?」

 「実にお前らしい、人を馬鹿にした策だな。だが、それで上手くいくとは思えない。例えば─」

 結局、作戦はラヴェーラによって大々的に修正されたけど、本筋は曲げないことで落ち着いた。

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