エンジンについての調査
翌日、俺とラヴェーラは別行動を取ることにした。ラヴェーラには昨日に引き続きアンケートを、特に今日は土曜日でサラリーマンは基本的に休みだからアンケートも取りやすいだろうと。そして俺は、エンジンの通っている大学に来ている。セイスティアでは追加で勉強したい人用にキャンパスを開けているみたいだから、都合が良かった。多分エンジンも来ているだろうけど、用があるのはエンジンのダチのほうだし、エンジンと合わない方が都合がいいんだよな。そう思いながらキャンパス内に入ると、なんか胡散臭いサークルの募集活動している奴らとか勉強しないでふらふらしている奴もいたり、大学なんてこっちの世界でも変わらないんだって実感できた。すると、
「なあ、あの人、結構前に射影機に出ていなかった?」
「あれ、そうだっけ?」
「言われて見れば?」
何人かの生徒が俺に気付いたけど、俺ってそんなに目立っていなかったっけ?
「あれだよ!サンレイドの統一をした救世主だよ。」
なんだ、ちゃんと覚えてくれている奴もいるじゃん。
「うそマジ!?」
「ガチじゃん!」
「写真撮らせてもらおうぜ!」
おっ、向こうから来てくれたよ。
「あの、すみません!」
「えと、あの!」
テンパってんな。仕方ない、久しぶりに学生時代のしゃべり方でもするか。
「ん、なになに?そんな硬くならないでいいよ。話聞こえていたから。写真でしょ?モチ全然りょ!」
学生達は俺の口調にびっくりしている。
「救世主さん、明るいんすね。」
「あの会談の時と全然違う。」
「俺だって、ホントはあんなカタッ苦しいの勘弁。でもさ、国の方針を決める議論の場でふざけたことは言えないじゃん。」
俺の返答に学生達は納得してくれている。
「で、写真は俺と一緒に映っているやつが撮りたいの?」
「はい!頼みます!」
「いいぜ。んじゃ、どこら辺で撮る?背景も大事っしょ?」
「場所まで決めていいんすか?」
「おうよ。ただ、ちょっと聞きたいことがあるから、写真撮り終わったらみんなで遊びながら話しようぜ。」
「じゃあオケレスでも行こうか!」
オケレス…確かカラオケみたいな場所か。
「よし、行くか。」
俺達はそのまま近くのオケレスに入っていく。
「じゃ、まずは写真だけど、どんな感じがいい?」
「え~、じゃあ一緒に歌っている感じの奴希望で!」
「俺、こっちの世界の歌は知らないぞ?」
「歌っている風でいいんで!」
「りょ!」
なんだかんだで六人くらいと仲良く写真撮影を終わらせて、俺も本題に入る。
「んじゃ、俺がしたい話なんだけど、エンジンのことだ。みんなの通っている大学にいるじゃん?で、あいつは上位プレイヤーだから学校内でも有名っしょ?」
「まあね。つか、なんでエンジン?もしかしてなんか悪い事しているから懲らしめる的な?」
「違う違う。この国の上位プレイヤー三人がどんなのか気になっているの。だから明日はバスターの、明後日はショットの所に行くつもり。」
「なんだ。まあ、エンジンのことは俺達も気に入らなかったし、丁度いいじゃん。」
これなら、結構いい話が出来そうだな。といっても、警戒されないように、まずは普通の質問からだな。
「エンジンって、授業中や学校の中だとどんな感じ?あいつの試合を見たことあるけど、みんなの親くらいの年代から凄い人気で、優等生なお坊ちゃんって感じだったけど。」
「あいつ、学校でもそんな感じっすよ。」
「そうそう、ウチらが消しゴムのカスを投げつけても無視して授業聞いているだけでつまんねーし。」
コイツらはコイツらで小学生のイジメみたいなことしているし。
「で、先生からは人気だし、将来は学校の先生になるって張り切っているし。」
教師を目指しているのは本当みたいだな。
「そっか。じゃあさ、エンジンの好きなものとかは知らない?例えば、動物とか食べ物とか、趣味とか。」
「確かあいつ昼休みは何時もテルブルグを食っているよな。毎日食っていて飽きないんかっての。」
「てか、偏食すぎて健康面どうなんだって話。」
テルブルグ、チーズハンバーグみたいなやつか。それしか食べないって将来太るぞ。
「あとは、あいつはモッティー派でいつもマフル派を冷ややかな目で見ているよな。」
「そうそう。俺も冷ややかな目で見られてふざけんなって思っていた。」
「ええ~マジ?あんたマフル好きだったの?ちょー可愛いんですけど!」
「悪いか?あのヒクヒク耳を動かすところとか可愛いだろ!」
モッティーって確か犬のことだよな。あいつイッヌ派かよ。ヌッコの方が最カワだろ。
「だよな。マフルの方が可愛いよな。」
「そうだよな!」
さて、そろそろ聞きたいことを聞くか。
「それで、エンジンの小中、高校時代とか知っている奴っている?」




