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久しぶりのサーティアス

 「ラフワール様、ご無事ですか!そこのケダモノに何かされませんでしたか!?もし何かあるならば、この私が命に代えてでもあの男を始末します!」

 サーティアスに着くなり、いきなりバンがラフワールに近づき、ラフワールの心配をする。

 「随分な挨拶だな。」

 俺は呆れるようにバンに挨拶するが、

 「黙ってよ!それより、ラフワール様に変なことをしていないでしょうね!」

 バンは怒るように俺を睨みながら色々言ってくる。最初はすぐに返答しようと思ったが、黙っていろって言われたからな、ここは面白そうだし、少し黙ってみておくか。すると、二分も経たないうちにバンはしびれを切らす。

 「ちょっと!少しは何か言ったらどうなの!」

 「だって、黙ってろって言われていたし。」

 「少しは察しなさいよ!それで、ラフワール様に手を出していないでしょうね!」

 「出来るわけないだろ!あんな荒い運転されているのに、そんなことして事故に遭ったら嫌だからな!」

 「本当かしら?あんたみたいな奴のことだから、本当は既に…」

 バンは普段通りの超理論を展開してくるが、

 「バン、貴方は私がそんなことをされるとでも思っているのかしら?」

 「それは…ですが!」

 「ですが、何?こんな口だけの男に負けるはずが無いでしょう。もし仮に運転中に何かされそうになっても、その手を逆間接にするくらいは簡単よ。それともあれかしら、私がそういう目に遭っている方が興奮するのかしら?」

 「それは…そんなことは!でも、普段から強いラフワール様が、何も出来ずに男に…それはそれで…」

 ラフワールの言葉でバンはすっかり妄想の世界に浸っているようだ。

 「さ、早く戻りましょう。」

 ラフワールはバンをその場に残して運転を再開し、城に着く。

 「よぉ、レイ!久しぶりだな!」

 「そうそう、俺も兄貴もレイと会えるの楽しみにしていたんだからな!」

 城に着くとグランドとウィンドが出迎えてくれる。

 「おう、俺も久しぶりに二人に会えて嬉しいぜ!」

 俺達はハグし合うが、ラフワールは呆れるような目で俺達を見る。

 「何してるのかしら。」

 「わかっていないなぁ。男の友情ってやつだよ!なぁ!」

 俺はグランド達に話を振る。

 「おうよ!」

 「まぁ、楽しいよな。」

 「ほらな。男って生き物はな、いつまで経っても童心を忘れないものなんだよ。」

 俺達の言葉を聞いて、ラフワールは一層呆れる。

 「そう…なら今日は貴方達にレイを貸してあげるわ。大切な話なら既に車の中で済ませているから、レイにはここに居る間は観光を楽しんでもらいたいわ。」

 ラフワールの奴、最初っからそれが狙いで一人で会いに来たんか。

 「よっしゃ!じゃあ早速何か食べに行こうぜ!」

 「今日は食い倒れるまで食べようぜ!」

 グランド達はラフワールからの許しを受け、はしゃぐ。

 「ちょっと待てよ。食い倒れるまでって…」

 「大丈夫大丈夫。金なら気にするな。」

 「そうそう、大事なお客様に金なんて払わせられねえからな。俺達が払ってやるよ。」

 「そうじゃなくて、俺はそんなに飯は食えないって話だよ!」

 「なんだ、そんなことを気にしているのか。」

 「ここで取り揃えている飯はどれもこれも旨いから、なんだかんだで結構食べられるぞ。」

 俺は食べられる自信がないと言ったがグランド達はあっさりと返答し、俺は半ば引きずられる形で連れて行かれる。ラフワール、俺は忘れないからな。めちゃくちゃ笑顔で「いってらっしゃい。」って言っていたこと、覚えていろよ!


 それから俺達は様々な屋台の名物を食べ歩きしていった。

 「この串焼き、結構いけるな。」

 「ああ、そいつはソティア共和国の方で有名なカラリスの串ステーキだ。」

 なるほど、牛串の類か。それならこの味も納得だ。

 「それより、お前はやっぱり凄い奴だよな。」

 「何が?」

 俺は串焼きを頬張りながら聞く。

 「お前を混ぜての初めての三国会議で、ウェステリアの王様を除け者にしようとしたんだろ?」

 「別に、したくてそうしようとした訳じゃない。ただグラッドがふざけたことをぬかすから、下らない冗談を言うなら会議の席から離れろって言っただけだ。」

 俺は串焼きを飲み込むと、ウィンドの言葉に返事をする。

 「それでも、あの王様にそんなことを言えるのはラフワール様以外だとお前が初めてだ。」

 グランド達は笑いながら言う。

 「それで、俺は今日は何処に止まる予定なんだ?」

 「それなら安心しろ。」

 「今日は来賓専用室を貸し切りで用意してある。そこでゆっくり休める。」

 「イースティアから出国したのも凄い早かったって聞いているからな。休みたくなったらすぐに言えよ。俺達だって、無理に連れ回したりはしないから。」

 それから、なんだかんだで食べ歩きを堪能した俺は用意された豪華な一室に行き、夕食まで休むことにしていたが、休み始めて2時間が経った頃にドアをノックする音が聞こえ、

 「入っていいぞ。」

 そう言うと、意外な奴が俺の部屋に入ってきた。

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