第95話 私、都心で昼食をとる
そうしてやってきました。レストラン。
ロウはかわいそうだが、バスケットの中に入ってもらって、待機である。
レストランは食事を扱うところである。ペットの同行は不可であろう。
ロウはペットではなく妖精なので、暴れることもないので、持ち込みは許してもらおう。
ロウから文句の1つがでるかと諸君には思われたかもしれない。
安心して欲しい。まだへそ天状態なので、そっとバスケットに移せば、文句の1つもでなかった。
幸いである。
晶露様と私とで、相談してセレクトしたのは、あるデパートの上階にあるレストラン。
ここは平民、いや大衆向けのレストランである。
晶露様や若君ならばもっと高級なお店に行けるだろうが、私たちはまだ養われている身である。贅沢はいけない。
私がデパートなるところで、エレベーターに乗りたかった訳では決してない。
ここで一言言っておく。
「晶露さま、楽しみですね」
「はい」
予約をしていた為、私たちはすんなりと誘導されて、席につく。
席は窓側で、とても眺めがいいところであった。
「わああ」
晶露様が、窓の外に釘付けである。もちろん私もである。
「すごいですねえ」
「はい」
私にしてみれば、こんな高い建物を作れる文明に、ただただ感銘を受けるばかりである。
そしてそこから眺める景色。人為的に緑を残した地を除いて、ぎっしりと建物が建っている。人口の多さに息をのむばかりである。
これだけ人がいれば、争い事も多々あろう。
そしてそれにより大気も人も汚染されるのだろう。
だからこそ、本家の生業が必要になると言う訳か。
人の欲、澱、邪気。それは前世の世界と差異があるのであろうか。
不謹慎ではあるが、私の興味はつきない。
そんなことをつらつら考えているうちに、私たちの食事はやってきた。
「おまたせいたしました」
注文したもの。
それは言うまでもなく、お子様ランチ、これ一択である。
レストランとくれば、これである。
爪楊枝と簡易な紙で作られた国旗が立ったケチャップ色のご飯を代表とするそれ。
エビフライがあり、ミニハンバーグがあり、ポテトサラダがあり、プレートの端にはおもちゃが添えてある。まさに子どもの好むものが、ぎっしりとつまった夢のような一品である。
「わああ!」
晶露様が目を輝かせている。
「ふふ。おいしそうですね」
「はい!」
「ではいただきましょう!」
「はい!いただきます!」
うん。味もいいけれど、目を楽しませてくれる、お子様ランチ!
いいね!量もちょうどいい!
少しずつ、色々なものが載っているのがいい!
私と晶露は存分に楽しみ、味わった。
ごちそうさまでした!
おいしかったです!
お子様ランチ。きらきらしてる!
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