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第76話 私、異能について考えをとっちらかす

 翻って、私だ。

 視る力については、一日の長がある私であるが、気の量についてはこれまで視てきた学園の幼年部の中でも、見劣りするほどに少ない。

 これは分家、それも最下位の灰の分家という血筋故だろうか。

 若様の嫁になりたい訳ではない。

 ただ、せっかく持って生まれたこの力。色々と活用(遊び)たいではないか。

 であるのに、少ない。それも極小である。

 もっと力がないと色々と活用(遊び)ができない。

 前世である世界なら、大気に魔素と呼ばれる魔力の元みたいなものがたくさんあったのだ。

 だから、自前の魔力が少なかったとしても、材料(魔素)を取り込んで、使用することも可能であった。

 が、しかし。

 今世、少なくとも日本において、大気中に私の力を増幅してくれる元になるものがないのである。

 気は生命エネルギー。清浄なる力。前世でも清浄なる力は特殊であり、希少であった。

 今世では、気は人間の体内でのみ、発生するものなのであろうか?

 そこまでは私が読める範囲の書籍には記載がなかった。

 私のこの極小の力を増やすにはどうすればよいのか?

 諦めるのは論外である。

 すんなり諦められるならば、ここまで執着などしない。

 だから悩むのだ。悩んで悩んで。転げ回りたいくらいである。

 今の私の気の量では、とても妖など倒すことなどできぬ。

 それほどに微々たるものしかないのである!

 本家がどのように妖なるものを倒すのかはわからぬが、これでは気を研究することもままならないではないか!

 私は憤りを抑えきれない。

 助けになるであろう本家にある文献であるが、異能を使用する燃料となる気について、概念としては研究されているものの、昇華しきれていなかった。

 わが一族の異能の鍛え方、使い方などはすでに前世の記憶で見知ったものばかりであった。

 私が知りたいのは、この世界での気の増やし方である。

 繰り返しになるが、本家の文献では気は生まれつき決定されてしまう為、成長とともに多少増えるものの、後天的に増大させることはできぬとある。

 使えない!まったく使えない書籍である!私は信じぬのである!

 気を増やす方法が絶対にある筈である!

 本家の書架において、我が一族以外の異能についての書籍が、僅かしかなかったのも残念であった。

 他家の異能、それは我が一族と同様、隠匿すべき事柄であろうから納得がいく。

 が、せめてどういった異能があるのか知りたいところである。

 そこからヒントが得られるかもしれぬからである。

 これは小学部に上がって図書室が開放されるまで、情報を得る手段はないかもしれぬ。

 学園の図書室ならば、多少の知識の解放があると思いたい。

 それにである。後天的に違う異能が身につく可能性があるのかも気になる。

 我が一族の妖の退治方法は、どうやら気で妖を囲い、消滅させる方法らしい。

 どのように囲うのであろうか。

 ぜひ一度見学させてもらいたいものである。

 他家ではどのような退治方法なのか。異能の根源となる気は、他家でも同じなのかも気になるところである。

 力の秘匿は仕方がないことであれど、ぜひとも我が一族のみならず他家の妖退治も見学させてもらいたい。

 それは困難を極めるだろう。

 なぜなら私には妖を攻撃するすべがないので、そういった場に呼ばれることは皆無に等しいだろうからである。

 くう。しかし、しかしである!

 私は機会があればぜひ見学を!と、思う次第である。

 色々知りたい事が多々あれど、私はまだ幼少の身である為、調べることもままならぬのは遺憾千万(いかんせんばん)である。

 これは私の苦手分野ではあるが、他家と縁を結び、教えを請うしか方法はないのか。

 いや、まずは学園の書籍を見てからの判断になろう。

 焦ってはいけない。

 とはいえ、足踏みしている訳にはいかぬ。私もできるかぎり精進し邁進する所存である。

 仮説をたて、それを実行し、次回につなげる。

 そうした果てに、きっと私の望む結果がついてくると私は信じたい。

 話があちこちに飛びすぎてしまった。

 長々と記してきたが、私が今最も欲するもの。それは自身の気の量の底上げである。

 書籍には先天的に決まってしまうとあるが、私はその説を覆そうと奮起しているのである。

 その1つの光明が今文明の利器である、テレビなるものから射してきたのである!

 それ即ち、パワースポットなる事象である!


大海の思考の暴走をとめるネイちゃん不在デス(笑)

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