第66話 私、新たな家について語る
説明回、短めです。
サクサク進みたい。
ここで、必要と思われるいくつかの事項、説明しておこうと思う。
振り返ることによって、我が家の引っ越し計画に抜けがないか確認でき、加えて頭も整理される。
諸君への説明は大事なプロセスである。
まずは私たち家族が住む新しい家についてである。
社宅扱いで中古であるが、戸建てが用意された。
中古と説明したが合っているか、いささか疑問を呈する。
確かに古い家ではあるが、立派すぎるのである。
民家というより、もはや屋敷邸宅と呼んでもいいくらいの建物であった。
新しい我が家は本家から車で15分ほどのところにあった。
今まで住んでいた家よりも3倍、いや5倍は広かろう。
庭も広く、小さいながらも池まである。地下から水が引かれており、水は清浄である。
建物は2階建て。
一階部分にはキッチン、ダイニング、バスルーム、トレーニングルーム、応接間、居間、そしてなぜか使用人宿泊室。2階は両親の寝室、両親の私室。そして私個人の部屋まで設けられた。そして客間が2部屋。
ここで一言言っておく。家の大黒柱、父の近平は、役職なしの平社員である。
父には悪いが、分不相応な家である。
それにである。私室が出来て嬉しいことではあるが、5歳児に一人部屋なんて必要なかろう。
貴族の家ではないのである。庶民は子どもが小さければ、両親と同じ部屋で寝るの普通ではなかろうか。少なくとも日本においてはである。
5歳の娘には広すぎるだろう私室。不要である。
私の考えに間違いがあろうかと、両親を振り返れば、私と同様、新たなマイホームとなった家に困惑していた。
そうであろう。両親も私の考えに賛同であろうと頷きかけたが、よくよく理由に耳を傾けたところ、広すぎて部屋を掃除して回るのが大変すぎるとの言。
私は驚愕し、それ以外の理由はないのかと母に問うた。
すると、身体の鈍りを解消するためのトレーニングルームもあるので、会社だけでなく家でも励める。
家は広い割に、家賃も安い。将来のマイホーム購入の資金も貯められる。
掃除以外なにが不満があるのか。職場にも近いしと、両親2人頷きあっている。
私はそれを聞いて首を振った。
やはり両親は脳筋であると。
私もそう単純に物事を済ませたいものである!




