第160話 私、儀式の後、自身の興味を満たしに動く
無事に清めの儀式も終わり、コワタミ様も満足された。
コワタミ様の信頼も、ある程度回復されたであろう!
円満解決である!
ならば、自身の興味を満たしたい!
水音家の舞と土出家の歩み。
この機会を逃せば、教えを請うことは、出来なかろう!
そう意気込んで、私は役目を終えた少女たちに、晶露様を連れ、近づいたのであるが、私には敵意を、晶露様は憑きもの付きの名残か、およそ好意的ではない視線を向けられた。
ので、回れ右をした。
ロウは妖精であるぞ!悪しきものではない!
それすなわち、晶露様とて、気味悪がられる要素はないのである!
知りたい願望はあるが、晶露様に不快な思いをさせてまで、とは思わない!
はっきり言おう!態度が悪い!
私は立腹し、口をへの字に曲げた。
「ねえさま、ぼくだいじょうぶですよ?ねえさまの、ききたいことをきいてください」
繋いだ手を少し握って、そう晶露様が告げる。
晶露様の顔をみて、本当に気にしていなさそうに見える。
平気でそう言えるほどに、心にどれほどの傷を負ってきたのか。
5歳のお子が負っていい、傷ではない。
「いえ!片付けもあるようですし、やめておきましょう」
「はい」
「それより、帰る前に術式陣を見ておきましょう。先日は、慌ただしくて、よく観察できませんでしたから。時間が許すようであれば、スケッチもいたしましょう。晶露様、お手伝いお願いできますか?」
「はい!」
よいお返事、よい笑顔である。
「俺も!俺も、スケッチ手伝うぞ!」
「うん」
しかし、君、鉛筆持てないよね?けれど、その心意気や、よし!
ささ、非友好的な少女たちは、放っておき、術式陣を見に行こう!
若君は、私がスケッチを終えるまで、待ってはくれないだろう。
急がねば!
若君を見ると、三弥さんとなにやら話をしている。
いつもなら、用事を終えたら、さっさと撤収しそうな若君である。
それを三弥さんと話し込んでいる。
チャンスである。
「松也さん!スケッチブックを!」
「こちらに」
いつの間にか、後ろに控えていた本家子分松也さんにお願いすると、すぐに差し出してくれた。
うん。松也さんに抜かりなし。
「ありがとうございます。さあ行きましょう。晶露様、ロウ」
私はスケッチブックを受け取ると、術式陣のある方向へと歩き出した。
「はい」「おう」
2人を連れて急ぎ、術式陣に向かう。
刹那、背後から声がかかった。
誰?私!今!忙しいのであるが!
大海、術式陣見に行く邪魔されて、ご立腹w
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