第141話 私、人魚の正体を確信する
大事な事なので、今一度言おう!
私たちに亡霊を祓う力はないのである!
このちんまい姿をみてくれ、人魚様!そして、見極め、納得して欲しい!
そして、ご自身で亡霊を対処して欲しいのである!
先程は脳筋と侮ってしまったが、力がある人魚様なのかもしれない。
そうだ、海の守護者であるのだからな!推測だが。
「よいのか?私が祓えば、神罰になり、魂も消滅してしまうぞ?それを避ける為に、そなたらが、浄化して、魂を天に返すことにしたのではなかったか?」
人魚様!神、もしくはその眷属であると確定である!
そして、なるほど!話がやっと見えて来た。
私たち以外の一族の誰かが、この人魚様とおそらく海で死んだ者を、この場で浄化する契約をしていたのではないかと推測される。
そしてその一族の者、なんらかの理由で、しばらくここに来てないと。
そしてあの金の魚はそれを知っていて、私たちを転移させたと。
まだ抜けは色々ありそうであるが、筋は見えた。
「ねえさま、ぼくやってみる」
少し落ち着いたのか、晶露様が、けなげにも私を見上げてのたまう。
しかし、私の服を掴んだ手は、まだ震えている。
私はその手をぽんぽんと叩いて、安心させる。
「大丈夫ですよ。それは大人のお仕事です」
「でも、ここにはいません」
「そうですね。それならば、呼べばよいのです」
そうである!それが一番の解決方法である!
「対処できる大人を呼ぶ。ついでに若君もお呼びしましょう!」
若君をついで呼ばわり。叱られそうである。
しかし今、叱る大人はいない!それが問題なのである!
「にいさまも?」
若君の話題をしたら、晶露様のお顔が、少し明るくなった。
若君大好きなのだな。よきよき。
「そうだ!大人を呼べ!俺には絶対無理だからな!」
わかってる。晶露様と同じく、私の胸にひっついて震えているお前に、やれとは言わないから安心せよ、ロウ。
ここで俺がやってやる!と言えれば、格好良かったのにな、ロウ。
箱入り妖精、残念である。
ロウの小物感が出てきたかも。いや、まだ幼いから‥
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