表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
PR
120/164

第119話 私、喜びに踊る

 若君が晶露様のお部屋から退出した。

 それまで懸命にすまし顔で耐えていたが、我慢できずに私は踊り出した。

 グータッチだけでは足りないのである!

「やほうい!やほい!」

 念の為説明しておくが、この踊りは前世で習ったものではない。

 気持ちの高ぶりそのままに、ダイレクトに無作為に手足を動かしているだけである。

 晶露様は最初、戸惑いになられて居られたようだが、何かを吹っ切ったように一緒に踊り始めた。

「なんだなんだ?乱舞か?負けないぞ!」

 と、なぜか負けん気を見せて、ロウも乱入してきた。

 我々3人は、しばらく喜びの舞を踊り続けたが、疲れと興奮が冷めてきたところで、ようやくソファに座り直した。

 野衣さんがすっとオレンジジュースを用意してくれた。

 野衣さん、呆れたような目を向けないでいただきたい。

 それだけ外出許可は嬉しかったのである。

 我々は踊ったことで、乾いた喉を潤した。

 その冷たさが、さらに心を落ち着かせてくれた。

 ロウはもうおわりかと、ジュースを飲み干すと、またテレビの前へと戻っていった。

 ロウよ。おまえも興味の赴くままに行動するようになったものである。

 晶露様への心配が激減したことにより、他に興味が向くようになったのだろう。

 よいことである。

 そのまま晶露様への愛情が減じていけばよい。

 そうすれば晶露様は一層普通にお過ごしになれることであろう。

 話がずれた。

 私は気持ちの切り替えに、一つ咳をする。

 それから晶露様に向き直る。

「さあ、準備をしていたしおりを活用する時が来ました。お預けしていたしおりはどちらにございますか?」

「おまちください!」

 晶露様はぱっと立ち上がると、自らの勉強机の引き出しから、しおりの束を一つ取り出してきた。

 しおりは全部で4部づつ作ってある。若君、私、晶露様、そして本家の子分用である。

 本家の近辺での、パワースポットの可能性が高いところは3つあった。

 3つしかとみるか、3つも、とみるかは、人それぞれであろう。

 ちなみに私は、3つも、あるとみる。

 どのくらいの期間で、この3カ所を詳しく調査できるかは不明である。

 が、やりがいはある!未知の場所へと行けるのであるからな!

 さて、どのように回るか。

 1箇所ずつ時間をかけて回るか。それとも1度に3箇所すべてを見て回り、優先順位を決めて調べるか。

 やはりどの場が、私の能力の増加に、より有意義な場所かを見定めてから、各箇所を詳しく調べたほうがよいであろう。

 できるだけ速やかにである。

「ねえさま、こちらです」

 晶露様がローテーブルの上に、3つの候補地のしおりをならべてくれる。

 なお、ジュースのコップは野衣さんによってすでに下げられている。

 野衣さん、優秀である。

「ありがとうございます」

 私はしおりの表紙に、さっと目を走らせる。

 一つは井戸、一つは川、一つは泉もしくは沼である。

 どれも水に関連する場である。

 一見して偏りがある。この地域が水源が豊富であるという証左であろう。

 加え、人の命を繋ぐ重要な要素である水。だからこそパワースポットになりやすいというのもあるかもしれない。

 それについての考察は、ひとまずおいておこう。

 我々はパワースポットになりやすい場所は、どういった場所かを突き止めたいのではなく、どのパワースポットが、私の助けになってくれるかが知りたいのであるからである。

 目的をしっかりもっておかねばならぬ。

 きっと現場につけば興味は膨れ上がるであろう。その為、一番何が大事であるか、しっかり持たねばならぬのだ。

 そう最初に心に留めていても、すぐに脇道にそれるのがそなたであるがな、と、前世の友の声が聞こえた気がしたが、私は学ぶのである!

 私の今の力は底辺である。その為、前世よりももっと力を求めているのである!

 切実なのである!力がなければ、よりよい探求(遊び)ができないからであるからな!

どんな踊りを踊ったのか(笑)

いつもお読みいただきありがとうございます!

少しでもおもしろいっと思っていただけましたら、ブクマ、評価をどうかよろしくお願い致します。

励みになります~。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
まさかキタキタ踊り…w
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ