第14話 千里眼の鈴木圭1億円の猫を探す
金宮司貴子は大富豪の娘だった。
20代前半ではあったが威厳を備えた美女だった。
彼女が可愛がっていた雌猫の金時がいなくなったのだ。
探偵を使って探したが見つけることができなかった。
彼女は薩鹿大学に千里眼の鈴木圭がいることを知ってやってきたのだ。
放課後超能力同好会のメンバー達が部室で喋っていると大学の男性職員とともに金宮司貴子が現れたのだ。
その女性は生まれながらにして品の良さを漂わせていた。
中年の男性職員が異能達に金宮司貴子を紹介した。
金宮司家は大学に多額の寄付をしていたので丁重に対応する必要があったのだ。
「なるほど千里眼の鈴木圭さんに猫の居場所を教えてほしいということですね」
異能が鈴木圭の方を見た。
「ただで探してほしいとは言いません。それなりの謝礼はお支払い致したいと思っております」
「私は別に構いませんけれど、謝礼目当てだとは思われたくありませんわ」
鈴木圭は既に猫の居場所がわかっているようであった。
「あの子はただの猫ではありませんのよ」
そう言うと金宮司貴子は猫の写真を見せた。
金色の毛に包まれた瞳がダイヤモンドのように輝く猫の姿が写真に写っていた。
「私にとってはあの子は1億円以上の価値があると思っているのです」
「猫の居場所を探すことは知人に頼まれてよくやっていますのよ。多分猫ちゃんは元気だと思いますよ。今近くの山の中にいますね。家から抜け出したものの迷子になってしまったようですわね」
鈴木圭は金宮司貴子を見た瞬間に猫の居場所が頭の中に見えたのだ。
鈴木圭は地図を広げると猫のいる場所に印をつけた。
その後、金時は無事に保護された。
金宮司貴子が鈴木圭に謝礼を持ってきたが、鈴木圭は大学に寄付してほしいと言った。
鈴木圭は金目当てで千里眼の力を使ったと思われたくなかったことと超能力同好会の存在を認めてくれている大学への感謝もあったからだ。
鈴木圭の千里眼は金時がいた山の中に金の猫の糞があったことを見ていた。
金時は文字通り金を生む猫だったのだ。
金の糞を集めれば金塊を作ることができるのだ。
金宮司貴子が必死になって探すはずであった。
天野は鈴木圭の千里眼の力に感心した。
鈴木圭の千里眼の力は前から知られていたので、鈴木圭は依頼の多さにうんざりすることもあった。
自分の力が人のためになることは嬉しかったが、鈴木圭は金目当てでこの力を使っていると思われたくなかったのだ。
天野は異能を持つ者の悩みを知ることができたのだ。




