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海の現実

実際移動は省略する事が多いですが。

現実はこんな感じのハチャメチャです!


「うぅ。。こんなはずでは。。」


 地中海といえども穏やかな内海と考えてはいけない。ジェノヴァを出て半島を抜けるまでは比較的に穏やかだが、イオニア海に入ろうとする頃には波は3mを有に超えていた。


「ニコレ。。水を。。きゃあっ!」


「カネラ様揺れますので、、お気をつ・・うぷっ!」


 ニコレはカネラの側仕えとして同船している。

マルコに船旅はいいもんだと聞いて。

だがまぁ…既に帰りたいに違いない。

(マルコの嘘つき。。エーン!)


「ヴァシリキィ〜もう少し揺れず。。ぐふっ」


「申し訳ございません聖女様。あと半刻で雲の流れが変わり落ち着きます故。少々我慢を」


「本当ですねっ。。うぅ。。気持ち悪い」


 半刻後。無事に風を帆に受け船は安定した。。。


「もぅ!なんでこんなに傾くのです!」


「は、はぁ。風を受ければその角度に傾くのは道理かと。。」


 約30度傾く。否、()()()()()()である。カネラは前回縦船の大型船であった為ここまで苦労すると思わなかった。故にこの壁に足を踏ん張る姿を怒っていた。


「まぁまぁ。聖女様。これでも食べてくだせえ」


「・・ボロンブス。これは?」


「・・コロンブスです。はぁ〜ゆで卵ですよ。丁度割れそうなんで茹でましたわ♪」


「おぉ。これが噂の”コロンブスのたまご”か。。半熟で悪くない。。が!ますます気持ち悪ぃい!うぷ」


 …”コロンブスのたまご”はけしてゆで卵ではない。

(気になる人は調べよう!)


しばらくバケツにニコレと仲良くげーげーしてダウンする。ある意味静かにするゆで卵作戦は成功である。


「アレフレッド、髭が伸びて分からんかったぶひ?また荷物を多く積み込んでおったが。。どこで何を?」


「トランポ様。私は個人で帝国に忍び込み、リュフォーリル様を探しておりました。が、軟禁されている様子で。。そこでアレッソと出会い北欧へと行く機会がございまして」


「そこからは私が……」


 次にアレフレッドが目を着けたのは火薬である。あれだけ大量の火薬をどこから集めるのか。探れば北部ハンザ同盟に辿り着く。

ハンザ商人達は帝国とは少し考え方が異なる。中央へ新兵器を渡す分、北欧と自由に貿易のやり取りをする。


 リンドブラッド家はスウェーデンの貴族でありストックホルムに地盤を築く家系であり。アレフレッドと合うのは必然であった。


 ストックホルムは科学、鉱山を含めた火薬作りの最先端であった。これは大きな産業もない北欧において重要な収入源となる。知っての通り極寒の北欧においては農産物は弱く、またバイキングが暴れまわり貿易国といえどもいい顔はしない。


 フランク、イングランド、ゴード。どれも切られる中ハンザ同盟を通じ帝国との貿易はスウェーデンにとっても、北欧の民にとっても大事である。

北欧には良質な鉱石が取れるのだ。

鉱夫は北欧にとって貴重な仕事であった。


 その科学技術を覚えるアレフレッドとレグナム神国の祝福や魔法技術を知りたがるアレッソ、互いに意気投合した。実は1000年前に一部レグナム神国より魔法の技術を北欧に伝えしものがいた。

その名残か、古代魔法陣も北欧各地で見つかっており。一部の古き貴族は神国には友好的でもあるのだ。


「なるほど。アレフレッドもいろいろあったぶひね?」


「ええ。北欧では少し発音違い()()()()()()()()()()()と名乗っておりました。髭は。。研究に没頭するとどうも」


「アルフレッドは優秀で爆薬周りの緩衝材を作り。安定した高火力をもたらしたのだ!ハハハ!」


「……研究は楽しく。シューリヘト様にも一度聞きたい事もたくさんあります。是非とも目覚めお聞きしたいと」


「よっしゃ〜上帆(アッパーゲルン)は解いたぞぉ!引いていいぞ!なるほど〜北欧発音(アクセント)はストックホルムで覚えたか?」


「ふむ?そういう某方はイングランド出身か?」


「へいへい。まぁカリブを見つけたから移住するけどな。大海賊キャリコ・ジャック!よろしくな♪今は甲板長だけど・・」


「・・自ら大海賊を名乗るなど禄な死に方せんぞ?」


「アレッソの旦那、大砲よろしくな!スウェーデン鉱は鋳鉄にも向いてるとよく聞くぜ!」


「はいはい。面白いメンバーが揃いましたね♪」


甲板では男達が水夫を手伝いつつ紹介をする。

相変わらず波は高いが、甲板作業は男の仕事だ。帆を傾けるにしろ力がいる。大きなロープはマストに伸び引き伸ばしで角度を決める。皆で綱匹き合戦だ。

甲板長のジャックは上甲板より遠く波を除きつつも的確な指示を行う。

男達は操船をしながら交流を持ち、信頼を築いて行った。それが船乗りの最低条件だ。


マストに登るもの。

下で綱を引っ張るもの。

伸ばすもの。

帆船ならではの協力作業である。全ては操舵士の支持どおりに。


「ジャック!ありがとうこのまま巡航する(ステディ)ヨーソロー!」


「はいな、姉御♪ヨ〜ソロ〜!おーい!ロープの張りを確認してしばらく休憩だぃ!今の内休んどけぇ〜」


ジャックはひとつ樽を下ろす。

中にはラム酒がたんまりと入っていた。皆それぞれ一服つく。


後に船に集まった男達はそれぞれ欧州に名を轟かせる。今は偶然で集まっただけ。


一人の子供の為に――



□□□


 船上では夜も昼もない。もちろんぶっ通しでできる理由はないので交代をし。睡眠を交互に取る。

見張り、操舵、航海士、甲板士と。基本はそんな感じである。

ここにまた、格闘する一人の男がいた。

周りは誰も来ない。。


(くっそ!なんで厨房長なんて。。時間が!)

料理なら手伝うと言っていたニコレはダウン。。そしてこの傾き。。思うように料理が進まない!


絶対絶命のピンチ!

そう彼はシュリンプ商会の側仕え料理人パッソであった。海旅行と騙され。時間だけが迫る。。コチコチ……


バターン!ドアが開く。

「す、すみません!イリダが寝過ごしたので!私もお手伝いします!」

「厨房長!寝過ごしまし!何しましょう?」


ああ。。助かった。

主料理はできているのでサラダなどを任せる。


「急ぎますよ!イリダ!”影分身 (ろく)之型 影法師”!」

分身が四体。。それぞれ野菜を人参、芋、リーフ、トメトを切りちぎり。。自分は洗い場とか。。マジか。


「姉さん〜手伝う事ある?」


「皿出しといて!パンも!あとドレッシングはイリダ!」


「ほいほい〜操糸(そうし)


手から糸が次々に出て。。お皿を並べて行く。


「はい!はっはっ!」


飛びながらパンを投げ正確に皿の上に。。流石隠密衆!……しかし飛ぶ意味はあるのか?


「なんとか間に合いそうですね。ふぅ。」


そしてひょこっと丸い顔が覗きこむ。


「ご飯できたぶひ?」


「はい。どうぞ皆さん♪」


 今日は特製魚スープ。アラを使った作り方で深い味わいに根菜と魚のツミレたっぷり。そして()()()()()()に新鮮生野菜サラダ。あと黒パンだけどまだ柔らかい。ちなみに肉の串もありリスボン風に香辛料たっぷり。


「ぶひ〜!美味しそうだぶひ♪」


「皆さん手を洗って下さいね。。って水忘れてた!」


「ん?海の神ネプトゥヌスの加護を・・この樽でいいぶひ?」


じゃばーと水を。。ああそうだった。

ここにいるメンバーは十字軍に参道した人達。


―――常識を気にしてはいけない。


遅れてきた助手も三人いるのであるが。皆固まっていた。


「パッソ厨房長。。あの方々は。。」


「気にするでない。ほら水夫達はどんどん来るぞ。食器、場所、おかわりの準備も進めなさい」


「「は、はい!」」


しかし便利だな。。。

エーリス様。分身教えていただけないでしょうか?


そんな事を思いつつ。

パッソは明日の仕込みを始めるのであった。


それからも時間が空いた時や海が荒れた時、エーリスは自主的に厨房にきて手伝ってくれた。


「私も神を変えましょうか・・」


「はい?何かおっしゃいました?」


「いえ。いつも助けて頂き感謝します」


「いえいえ。パッソ厨房長の料理の腕前感激しております!私も美味しい料理を作れるよう頑張ります!私…味付けがどうも…」


…まぁ八割はシュリンプ様より教わったものであるが。

これは黙っておこう。。


うーん。分身できないかな?

頑張って毎日更新を。


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