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 プラハの死闘 仮死

三章は戦いが多く大変でした。

落としどころで悩みましたが、三章の終わりです。


よろしくです!


 ぽこ.。..。ぽこぽこ.。..。


 あれ?ここはどこ?


えっと、ライトと戦って。。押してて。。。あぁ僕負けちゃったんだ。時間を止めて勝ったと思ったのに。ライトも止めれるんだね。仕方ないか。。首切られちゃった。ごめんね。みんな。。。



 ん〜天国なのかな?

夢みたいで。。暑くも寒くもない。

ふわふわとして気持ちいいなぁ。。。

あぁ。ライトが世界を滅ぼすのかな?

まぁいいか。。ここは不思議だ。。


アクの匂い。アクに包まれているようだ。。


 ぽこ.。..。ぽこぽこ.。..。



♤♤♤


 プラハ聖ヴィート大聖堂には多くの人が集まっていた。

教壇の上には子供様の小さな棺桶と人が集まり覗き込む。そこには息をする事なくシューリヘトが横たわっていた。


「これは。。本当ですか?」

「うむ。。こんな状態なのでわかりずらいが」

(あるじ)〜えーんえーん!」

「しかし不思議ですわ」

「神に愛されておる。ファファファ…」


 皆が皆言葉に詰まる。確かに首は綺麗に離れ死亡したと言って過言でない。皆がその英雄を、死骸を運ぼうと近づいた時に、おかしな事に気がつく。


 ―――()()()()()()()()()()


それは説明し難く、首の切断面が青い水球で覆われている様に。綺麗に重なり合い、青い線だけが首筋に浮かんでいた。

繋がる様子を見たものはいないが想像は容易(たやす)い。


 ――精霊アクアリング様が同一化し救ったと。


もちろん息もしておらず脈はわずかにゆったりと波打つ。

未だ右の義手は魔力で繫がっており、浮いている。

死んでいるといい切るには弱く。生きているともいい難い。つまりシューリヘトは仮死状態になってる、に落ち着く。それ以上説明ができないのだ。


「では様子を見るしかできませんね」


「おお。預かろうて。プラハを救った神じゃしのぉ」


「ん?エーリスどうしたぶひ?」


「…いえ。後ほどご相談が…トランポ様」



◇◇◇


 大半は失ったものの、ジャコモ騎士団はプラハの子供達が閉じ込められた横洞窟をすぐに見つけ救い出す。

 子供達は争いをせず鍾乳石で滴る水を飲み続き生き延びた。ただ幼い子達は持たず。。死体で発見されるが、3000人近くの子供達は救われた。皆栄養失調にかかり十字軍は一人ずつ抱え出て来た。


 プラハの街は北門が壊滅的な被害を受けたが街に平穏が訪れた。十字軍はその後応援や物資が運ばれ大きな祭事を行う。


主役はカネラ・レ・ミゼラブル。聖女である。


「プラハの民よ。我が神に望まれし十字軍を受け入れありがとうございました。私の願いはひとつ。争いが起らず心平穏で過ごせる日々を。神に祈りましょう」


 プラハ16万の規模の中都市として今後も発展をつづける。もちろん政変、時勢などに巻き込まれて今後も圧政や被害は出る。

それでも民衆は立ち向かい。本当の自由を求め。

多くの言葉がこのチェコから産まれた。権力者へ皮肉や嫌味など言葉を巧みに使うプラハはとてもたくましく育つ事に。


東ルートよりジル・ド・レが合流し。

南部よりアルメイダ将軍も訪れシューリヘトの姿に悲しみにくれた。ジルは少し違う感情を芽生えていたが。

久しぶりに見るシューリヘトの姿に感嘆の思いを持つものも。


「…何も変わってないではありませんか。嫌味のひとつでも聞きたく思います」


優しく頭を撫でるヴァシリキ・コルフの姿であった。


その後『神の声(ヴォクス・ディ)』の話し合いにて。

東ウィーンはゴドフロワ・ド・ブイヨンが主に引き継ぎまとめる。北プラハはジル・ド・レ率いるフランク王国と神兵が率いて守る事に決まる。

 

十字軍一向がバチカンに戻り凱旋パレードを行う時既に10月に入っていた。


 先頭を進む聖女と神の子。

その後ろに隻眼のアンドレア・ドーリア。

ジャコモ・ダッラ・トーレ騎士団と修道士達。

水夫を率いるフランシスコ・デ・アルメイダ将軍。

街に残る兵や騎士、神兵などもいるので数は6000足らずと出る前に比べ明らかに減っていた。勿論多くの戦死者も病死者も出ている。

皆無事とはいえない格好であろうとも。

その行列は威風堂々としたものであった。



 教皇はバチカンで十字軍を迎えてくれる。

サン・ピエトロ大聖堂にて大体的に祝福をした。


「よくぞ戻られた。十字軍よ!」


「「「神がそれを望まれた(デウス・ウルト)!」」」


代表としてカネラとシューリヘトは教壇で教皇に祝福される。

此度の貢献、また活躍は皆あれど、代表する人物とまた成し遂げた実績は揺るがない。この小さな二人が。

欧州で知らない者がいない程有名になる。


 この十字軍に出た将や武功を上げた者達は何より教皇よりそれぞれ恩恵を得る事になった。


ジャコモはマルタに土地と騎士団領を貰い。

バチカン外で初めて教皇直属騎士団となり、また同行した修道士と共に大きな病院とネットワークを作る。

後にマルタ騎士団と名乗る事になり長きに渡り活躍を。


アンドレアはそのウィーンを攻略した立役者と知らしめた。西ゴード王国の王が病に倒れすぐに戻るが、それ以降西ゴード王国へ帝国の侵略は無くなる。


ゴドフロワは混沌とする旧東ゴード王国の救援に翻弄し、細々と帝国と戦闘は続くもののウィーンをしっかり守り抜く。また周囲の村には慕われ、まさかのハプスブルク家と同盟を成し遂げた。

この出来事は旧東ゴード王国全体の安定を呼ぶ。また、救援物資など本来の伝を使いジェノヴァやヴェネチアに救援を頼む。厳しい冬を乗り越える事が出来た。


プルトゥゲザ王国は規模は中であるが、その存在を東欧に印象づける。特にアルメイダ率いて救いに翻弄したハンガリー王国とは屈強な同盟関係を続ける事に成功する。当の本人はバチカンより多額の支援金で喜望峰を抜けるのにワクワクしていたが。。省こう。


何よりバチカン教皇は大成功と言えるだろう。

十字軍の活躍、黒死病(ペスト)の救援、そして帝国には何もさせなかった。神の遠征と歴史に残る偉業で残された。

周囲国だけでなく、多くの貴族より寄付や支援、また教皇の位置は大きく向上する。政治的な意味から軍隊を持つ強大な権力に。


また、一神教は力を伸ばした。これは世の(ことわり)。信者が増える程信仰は伸び。祈りが増える程力が増す。神儀式はさらに祝福が増え、多くの人が救いを求め集まる。


各国は枢機卿をこぞって推薦し、その枠も増やされる。

簡単にいうと、教皇の権限を使いたいものが増えたのである。良くも悪くも教皇含めるバチカンは好景気に。それはジェノヴェを含めシチリア全土に拡がった。



♧♧♧


もうひとつ『神の声(ヴォクス・ディ)』で裏の話し合いが。


「しかし大体的に行うのは良いが。シューリヘトはどうするのだ?数日で戻るもんでもあるまい?」


「確かに貢献、指揮、祝福と。あの神の子の影響は計り知れません」


「死んだとなると。。ふむよろしくない」


「失礼。では私どもで影武者を立てましょうか?」


「エーリスとやら。大丈夫か?」


「話さなければ問題なく。見た目は同様で判断できないでしょう。キリニ、分かってるな?」


「・・三時間くらいなら」


こうしてバチカンの凱旋パレードは成功した。

アンドレアも驚いて。前の様にもちあげてジロジロ見る。


「…シューリヘトにしか見えんのぅ?」

「・・お尻触るな。エッチ」


…何はともかく成功であった。


「・・主の陰部見てよい?」

「服の中だからそこまでしなくていいよね?みたいだけでしょ!」

「・・・」


…まぁいろいろ問題があったのは省く。



♡♡♡


この”十字軍の遠征”で一番変わったのは聖女であろう。


 カネラは本当に変わった。 


銀髪は伸びて綺麗な長髪になり。

かわいい聖女から一皮向け大人の女性にと変化した。


目は見えなく閉じたままになり。

いつも隣にいた子供の薄いブルーストールを眼に巻き。

エキゾチックな色気が出て神々しくあった。


言葉使いも仕種も変わり。更に影響力を持つ。

女性が変わる事はきっかけがあればなんでも良い。


・・良い事であれ悲しい事であれ。


 彼女はたまに右手を差し出すクセがある。

 視覚を共有してくれた()()()()を掴むクセが・・


 ・・その先に子供がはにかむ笑顔を想像して。

   聖女はつい手を出した時。いつも。

 


    ――優しく微笑んでいた――




第3章  聖者の行進 完

葬儀等私用が立て込み少し投稿が遅くなります。

週末には閉話をいくつか。

よろしくお願いします。


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