プラハの死闘 戦乱
物語はいつもいきなり。
クライマックスに入ります!
「雷が落ちるぞ!散開!」
厚い雲が稲光を纏う。
ライトが手を上げると幾数の雷が落ちてくる。
『雷霆』
「くっ!三叉の矛よ散らせ!」
ズガ―――ン!
一斉に雷が落ちて来るが、シューリヘトの矛より青雷が相殺し、また弾いて街にそびえ立つ尖塔を避雷針の様に雷は霧散された。
「ほう。そなたの神も雷の化身か?」
対峙する門の逆に降り立ち、ライトと睨み合う。
「あぁ。海と雷の神ポセイドンの加護だよ」
神話においてゼウスは末弟でありポセイドンは兄にあたる。しかしゼウスは神々を束ね全知全能の存在となり、幾度か争う事はあれど。
ポセイドンはゼウスに敵う事は無かった――
「エーリス!トランポ!ここは被害が大きい。街外に出るぞ!」
「了解で御座いまする。では『豪傑』」
ドコーン!と鳴り響き北門は外側にぶっ倒れた。
・・被害をだすのはトランポだ。
続きエーリスは赤い魔石を次々にライトに投げつける。爆破する音と煙、北門が崩壊した砂煙に巻き込まれ周りは一気に視界が悪くなった。
「あ〜あ〜こんなに服をボロボロにして。。気に入ってたのに。もう」
ダメージの素振りはなく。
煙が収まって来ると同時にライトの姿が。
空からポツリポツリと小雨が振り出していた。
□□□
「―――っ!!」
遠距離で戦えば駄目だ。雷が襲って来る。
あれから僕も魔力が増えており、接近戦でもエーリスに遅れを取らない。まして五人分身したエーリスと爆撃のトランポ。
小刀や苦無で中距離からも威嚇するエーリスは慎重に行動している。
周りの地面毎抉るトランポの豪傑は近づかせない。
矛を持つ右腕に魔力を込め合わせる様に。。思い出せ。指先。いや点だ。全集中!
スッと懐に入り込み矛をくるっと回す。
捕れたか。。「ガキーッン!!」
ライトの左手に槍が・・くそっ!
手数はこちら多いが、抜けれない。
どれだけ神具を持っているんだ?
「ふぅ。強いではないか。グングニルの槍を出すのは久しいぞ?」
「次から次か。。ではこちらも!」
『あぁあああああああ!!!憎い!』
右腕をスキュラに変える。
接近戦はこちらの方が手数が増えると思ったのだが。。
「…お前は魔獣使いか?」
伸びる触手はライトを捕らえようとするが。。
何故か怯え止まる。
「スキュラ?どしたの?」
『ぐぅう。。あぁあああ!』
「無駄だ。魔獣ならともかく神獣が私に歯向かえる訳がな「ドカッ!」うっ!」
『クークー!』
アクの体当たりだ。
そう、神獣は無理でもアクは精霊!関係ない!
「行くぞ!アク!水球!」『クークー!』
僕は腕を戻し再び飛び込む。
アクは跳ねるようにライトに襲う水球に紛れ、次々と体当たりや顔を覆ったり足を絡め動きを止めてくれる。
「はぁ―――っ!『重手!』」「ぐぅっ!」
すきをついて懐よりエーリスに教わった”重手”を胸に。手応えはあった。ライトは苦しみより足が揃う。スキを見逃さなかった!
「ほらほい!『豪傑』!」
ドカ―――ン!と爆音を立てライトは草原に吹っ飛んだ。
流石に豪傑が直接当てたので。。
ダメージはあると思うが・・どうだ?
麦畑に大きな抉った線が見える。
騎士達は狭める様に半円状で近づく。
吹き飛ばされたライトは。ゆっくりと立ち上がり。
「おのれぇえええええ!この私が!私が血を流すだと!」
「反撃が来るぞ!騎士達散開!」
『神の左手』
瞬間空が光った 雲の合間から
想像つかない程の壁が迫る
否 それは握りしめた巨大な手であった
『ズドーーーーーーーン!! ・・・ 』
壮絶であった。北門を含め500m四方が吹っ飛んだ。
雨だけの音が聞こえる。
「皆無事かっ。。」
騎士達は吹き飛び動く様子もない。
直撃した中には潰れた鎧と赤い土が。
ジャコモ騎士団はほぼ全滅した。
「あぁん?まだ生きたネズミがいるのか?」
「炎帝鎖。フレイムチェーン。。逃げろ・・」
「ぐっ!精霊使いもいたか。。面倒くさい」
ボロボロの土砂に塗れたライトの足元を炎の鎖が絡める。ジョバンニの決死の足止めだ。
周囲を見渡すが立てるものはいない。
カネラを守る様にエーリスが大被さり。
トランポも既に動ける様子ではない。
北門の周囲は瓦礫で動く姿もない
「矛よ。海の神ポセイドンに祈ろう」
僕はその光景になんともいえない理不尽を感じる。
くそったれが!僕は制限を外す。
■■■
うぅ。。何が起こったの?
雨は強く振り出して。。泥を掴む様に指を動かすと沙悟浄がいた。いや、私を庇ってくれたんだ。。
周囲は見えないけど。大きな魔力の塊が互いにぶつかり合ってる。その衝撃は音として伝わり。ああシュリだ。怒ってる。。
ライトは受け流しをしているが、だんだんとシュリの速度がまして削り出しているのが魔力で解る。
ライトが。。あいつの魔力がこんなに振れているなんて。
『クークー!』
「くそっ。。こいつ邪魔するな!ぐはっ!」
「矛よ。舞え」
小さな精霊は大技を狙っているライトの邪魔をし。
柄を急所に叩き込む。ぼーっと見える風景は雨で濡れ。青い光が金を削る様に。。
「いい加減諦めろ!」
「矛よ。時を止めよ」
その瞬間ライトの首が飛んだ・・いや錯覚だった
青い光が弱まって。小さな子供の首が落ちた。
身体は折れる様に膝をつき。前のめりに倒れ込む。
赤い血は鮮やかに。
『クークー!!。。イヤァ―――!!!!』
精霊の叫び声が響く―――雨の音が覆うまで―――
私は立ち上がりライトに向かう。
もう絶対許さない
三度目。三度目だ。涙が出そうになるのは。
―――私はもう泣かない。そうミュシャへ誓った筈だ。
「はぁはぁ。。こいつも時を止めれるのか。。危なかった。。後に止めなければ。。先に止めなければ。。動けれる時間が同等なだけに。。」
ライトは鎌を持ってた。アダマスの鎌を。
それは切れないものが無いと言う深紅の鎌。
時といえども切り裂くだろう。
――ああ 分かったわ。
確かに今の私では足りない。
魔力や力、想像力。。否。覚悟が足りない―――
(大好きな人がいたらさ〜なんでもしてあげる?)
(自己犠牲で相手を救うなんて。ムリムーリー)
(どんな人が好きなの?遥教えて!)
(幸せに成れば良いよねー実際)
(・・ごめんなさい。遥。。ごめん!)
ごめんね もっと早く気付いたらさ 和奏
―――別に好きとかそんなんじゃない
ただ、合ってから助けてくれたの
いろいろ教えてくれたの
合ってからとても楽しかった
私 自然体でいられた だから!助ける―――
―――我は世界の神々に視力を捧げしものなり
・・両目より血が。登り魔法陣が浮かび囲んでいく。
―――知恵・戦略を司る女神アテナの加護を給えたもう
―――我が望む時に甲冑と槍を掲げ
―――我が望む強さ、足りぬ力を我に導き給へ
銀色の髪は更に伸び
両目は失われ青い機械的な眼が
黄金の甲冑は白の線が入り神々しく
七色に輝く槍を持ち
そこに戦の女神が降臨した―――
「ぐぁあああ!!痛い!頭が。。割れる様だ。。貴様!何をした!?」
「あら?心外だわ。せっかくそっち側に成ったのに?頭が痛い?ウフフ。そりゃそうでしょう」
ライトの頭から大量の血が流れ出す。
既に蹲り頭を両手で抱え込む。
「予言の通り我が母メーティスと似てるでしょ?父上。智慧と勇気を持つ娘アテネである!」
「こいつ。。忌々しい。。貴様、母より産まれた事にしたな。。ぐぁああ!」
「あんたの頭から這い出るのも良いと思ったのだけれど。不死身だし一時の苦痛でしょう。さぁ予言の通り苦しめ!」
アテネはゼウスより産まれし女神である。
ゼウスはその名通り神々の王であった。しかし、ウーラノスによって自身も同様に子に倒されるという予言を受け、初めての子アテネが産まれる前に飲み込む。胎児として成長し、ゼウスの頭より成人した姿で登場するのが女神アテネの神話であった。
・・歴史は創られる。
その後の戦いは一方的だった。
グングニルの槍をライトが出せば同じ様にカネラは出す。
アイギスの盾で防げばアイギスの胸当てを。
同じ様にすれば良い。
ただいるだけでゼウスは苦しむ筈だ。
「クソが!。。覚えていろ!カネラ!」
「あら?逃げるのお父様。あなたと同じ様に実父を殺すだけですわ。娘ですもの。血は抗えませんわ?絶対殺してやる」
逃げる様に飛び去る姿。
既にライトはボロボロだ。
金色の中に立ちずさむあの光景はない。
――今は逃がすか。
小さな子供の魔力は不思議と消えていなかった。
周りの騎士が起き上がる気配を感じる。
もう私に見えるものは暗闇だけ。
「起き上がれ十字軍よ!生きているなら!神に感謝を!」
生き延びた騎士達は、ひどく破壊された泥より立つ。大雨で視界も悪い中。七色の槍を高々に掲げ、黄金の甲冑を着飾る女性を見た。
― 女神が降臨された ―
誰もが口に出さないが。
そこに奇跡があるように思えた。
遅くなりました。
少しチェックが甘いので。。
この章が終われば少し時間を更新を。
毎日ではなくなるかもしれませんが。
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