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それぞれの成人式

それでは。フィナーレです!


―――っ!


――ヒュン


(シューよ 母上の影を打ち 母上救え 家族を愛し 助け合える人に すまない・・) 


ヒュン――


「あれ?どうした悟空。。泣いてる。移っちゃった?」


「いや。。今ラインストーン兄上が死んだ・・」


「そうか〜兄弟いたんだね」

 

 しばらく何も喋れない。何故。。こうも簡単に家族が失うのだろうか。ラインストーン兄上は○○候補。レグナムで何かあったに違いない。ん?待てよ○○が何か。。くっそ!なんだよ!何で。。大事なことが。思い出せない。。


後ろから抱き締めてくれる手に力がかかる。。

泣いているんだね。よしよし。


凄く混乱している、この子。

魔力が乱れているから私が手綱に魔力を伸ばし。

ペカサスか筋斗雲かわからない馬は明るい埠頭についた。場所はスライムくんが教えてくれる。


私は歌を歌う。歌いたくなったから。


「泣かない女の 優しい気持ちを あなたがたくさん知るのよ〜〜♪」


・・・


「シュリンプ様。ご無事で何より。聖女様エーリスと申します。すぐにこちらを」


出されたものは赤いフードの外套。

そして茶色のカツラ。

そうか。私はかわいいから目立つのか。ムフフッ。

(銀髪が目立つだけだった)


こうして船と馬車を乗り継ぎ。私はジェノヴァに付いた。え?何で帰らないのって?バチカン帰ってもお祈りしかないし選挙で揉めてるんでしょ?

だから着いて行った。ジェノヴァも興味あるし。




□□□


「ねえ。何で家に来るのさ?四候貴族も宿貸すって。。」

「シュリンプ君の生活見たいと思って♪」


じーっと疑いの目で見る。

「視界共有したいだけでしょ?もぅ」


「おお!これがシュリンプ商会!ひっろーい♪うん、いい感じだね。あ、シャワーあるよ!浴びとこ♪」


パンツびしょびしょが嫌だ。

既に乾いてカピカピだが。

子供だから気にせず全裸で突撃!


・➗・➗・➗・シャーシャー・➗・➗・➗・


ふぅ。生き返った。さてと。


「どうぞ。私の肌着ですが。。!聖女様どこへ!?」


ドーンと真っ裸でドアを開けてびっくりするシュリンプの所に。


「ほえっ?ちょっ!!ちょっと待て!服着ろ〜」


「ごめん。ちょっと視界共有して!あと鏡は?」


照れつつもまぁ。手を繋いでくれた。


―――これが。私か。


 思ったより胸が大きい。濡れているが銀の髪はどストレート。目は。。ああ半目なんだね。眠たそうに見えるかな。顔は整って少し濃いいのは唇が厚いからか。ふむふむ。中肉中背。お尻が少し大きいかなぁ。下の毛は…赤い!おおっ!


そして。

「シュリ。お腹になんて書いてあるのかな?」


「ラテン語でマリア。古代文字かな。聖母様の名だね。。古い傷?」


「うん。初めて犯された時。ナイフで掘られた」


「ごめん。。変な事聞いて。。」


「んふ〜♪どう?なかなかいい身体でしょ♪」


「胸のかたちが左右・「ドカッ!」・・いえ綺麗なスタイルでし!」


「はぁ。カネラ様、早く服を着てくださいまし。シュリンプ様が困っております」


注意するエーリスを今度はジロジロ見る。真っ裸で。


「エーリス。なるほど。沙悟浄はあなたでしたか」


「は、はぁ。”さごじょう”とは何でしょうか?」


「馬鹿はほっといてシャワー行くね〜風邪引くぞ〜カネラ〜」


うん。ありがとうシュリ。私初めてこの世界で。

自分の顔が見れた。そして身体も♪うふっ♪


・・十年掛かっちゃったね。




□□□


 僕が消えてから数日で”聖女”を連れて帰ったので四候は大変だった。特に年末調整で一番忙しいフィエスキ家のグレータ父は(やつ)れた顔だった。

今度グレータに誤っとこうと。


 聖女の扱いについてはコンクラーヴェが終わるまでジェノヴァで保護する方がいいと結論づいた。外部の事は四候が皆納得行くまで話し合うのだが、すんなりと決まる。話題の聖女は話さなければ、か弱いのだ。

・・話さなければ。。はぁ。


 実際カネラはあんなんだし。戻っても危険が無いとは言い切れない。一応コンクラーヴェが終わるまで、ジェノヴァで保護するとサルヴァトーレ経由でバチカンに伝える。言葉も上手く選んでくれた。


そういう事で四候の保護を受けると決まったが。。何でかいつも僕に着いてくる。


・・昔迷惑かけた人の気持ちが凄く分かった。


爆弾娘カネラは何するか僕にも理解できない。。歌いだすし、いきなり裸になるし。まあいいもの見れたけど!


 眼が見えないのは本当らしい。

生活には困らないと聞くが、流石に可愛そうだ。

僕はアクと魔力共有が出来るので、もしかしてとカネラに魔力を流して見た。結果成功して僕の見るもの、視界の共有が出きた。

初めは違和感が凄かったが、今では手を繋いでいるといつでも共有できるようになった。景色が見れる事に感動していた。


鏡を見て喜ぶカネラ。泣いていたんだ・・


 そんなこんなで新年も収まり、僕は挨拶廻りに行く。

魔法組合(マギナ・ウノ)のレーヴ爺ちゃんはカネラと知り合いだったようだ。バチカンにて半年ほど魔法の指導をしていたらしい。


「おぉ。カネラよ。元気そうじゃの〜」


「はい。レーヴ様も健康そうで何より」

(ちっ。ハゲたジジイだったか)


・・視界共有は偶に思考も入ってくる。残念な聖女は相変わらずだ。


その後も四候、三組合と挨拶を周り大聖堂に行く。

一番お世話になったサルヴァトーレ様にお礼とバチカンの近況を伺う為に。丁度神殿長も同席する。


「この度はご迷惑お掛けしました」


「いえいえ。聖女様がご無事が何よりです。バチカンの様子はもう少し時間が掛かりそうです」


「なかなか会えんかったが。シュリンプ殿。商会の噂や祝福なども良う聞いておる。私は神殿長ドリスピ、何かあれば援助しよう」


「ありがとうございます。サルヴァトーレ様にはいろいろお世話になっております」


 神官長が言うには2,3回はコンクラーヴェがあるだろうと。どちらにしろ枢機卿(すうききょう)が決めるので大きな混乱はないと。

話しは祝福の話に移り、バチカンとジェノヴァの違いややり方などに。突然カネラがとんでもない事を言い出した。


「シュリンプ共々お世話になっていますし。そうですね。。成人式に祝福を行いましょうか?」


「おお。それは良い。今年は人も多く集まるでしょう」


「カネラ様。。よろしいのですか?」


「もちろんです。シュリあなたも一緒ですよ?神の祈りと天使の祈り。どちらも興味深い成人式になるでしょう」


おい。本当に止めろ。。

話しはまとまり。大聖堂から神殿服を用意してもらう。

神殿服は白ベースで赤いラインが刻まれてあり、僕は青いラインベースにしてもらう。神官長ベースらしいが紋章などは同等の金刺繍。


新年の中月。

15日の夜中サン・ロレンツォ大聖堂にて。


・・既に時間がない!うぉあああ!僕は祝詞を覚えに図書館に籠もる。。



☆☆☆



その日は冷えた。


大広場は普通観光客や、組合関係者が多いが今回は違う。

大聖堂だけがスポットを浴び。

多くの若者が溢れんばかりに聖堂に集まる。


三階の観客席には四候家族が見守る。

実はグレータ。今年で成人なのだった。

意外と若かったんだね。。


大聖堂だけでなく広場には多くの家族、また各組合の窓からも人が興味深く覗き込む。新年の一代イベントらしい。


出店も出ており、大広場は新年の洋灯がそのまま敷き詰められオレンジの色が大広場を照らす。

 まるでマカオの春節、セナド広場の様にきらやかに。


「それでは成人の儀を行なう」


ザワザワしていた大広場にも聞こえる様に魔道具で。



「神殿長。神官長。共にご入場」


手を繋いで聖女と小さな子供が奥の聖段より登場した。


「!聖女様!?」「ウソ。。バチカンでは」「あれは二人でやるのか?」「小さな子供?」「いや、あれは…」「仮面の子供!?」


大混乱だろう。だってお忍び(サプライズ)で誰にも言ってない。

おお。。流石に多いな。久しぶりで緊張が――


―(ぼっちゃま!行ってらっしゃまし!)―


うん 背筋が伸び祭壇へ向かう 


  焦らずゆっくりと 


 祭壇には踏み台が設置してあり一段登る


 隣のカネラとにこりと笑みを合わせ


「成人を迎えし若人よ 此度(こたび)亡き教皇フィリップより給われし。カネラ・レ・ミゼラブルが神事を行う」

「続き此度(こたび)神殿長ドリスピより給われし。シュリンプ・リルが神事を行う」


ザワザワが歓声に変わる。

「聖女様!」「本物!?」「すっごい幸せ!」


「静粛に!静まれ!」


「気高きマリアの化身よ。成長の七大天使ミカエルの加護に守れ給う。神の言葉を聞きメディチ家よりこの地、サン・ロレンツォ大聖堂を創りました」


「この愛と知性を司るアテーナーに感謝を注げ給え・・成人の儀を初めます。では端より順に登録を」


登録には時間がかかるが問題なく進んで行く。

この間僕とカネラはにこにこしておくだけだ。



「ジェノヴァの民よ そなた達は天使に祝福された 大天使ミカエルの成長に感謝とこの地に生まれ誇りたる神に祈りを告げよ」


時に皆が片膝を崩し、反唱して祈りを唱える。



 - われらをして御身にならいて 常に天主に忠実ならしめ その御旨を尊み その御戒めを守るを得しめ給え

 われら相共に天国において 天主の御栄えを仰ぐに至らんことを 御身の御取次によりて天主に願い奉る  アーメン -



するとカネラに光の柱が落ち。

空に。。浮かび上がった。


  その金色(こんじき)の姿は大きく大天使の姿に変わり


  天より天使が角笛を吹きながら


  空を舞い成人達ヘ祝福を行なう


  聖堂内に金箔の祝福が降り注ぐ



・・負けないもんね。


 - 海に舞 生け時 去らむ事


 今この時を持ち 成人為すべき寿を刻む -


同じく光の柱がシュリンプにも落ちる。


異なる色は青金色。。


ゆっくりと右腕を上げて。。青い光が収束されて。

その青金色な姿は大きく筋肉隆々の神へと


祭殿に青光の柱が突き刺し皆が目をみはる


「ジェノヴァの民よ 神々は示された 海と雷を持つ四神ネプトゥヌの祝福を」


  ザーザーと音が 波の音が


  ぱぁ〜っと右腕よりシャボンの波が


  その青金色のシャボン玉は成人達の間を抜け 


  大広場まで波に乗る様に流れて行く


   上空からは天使が角笛を鳴らし

   下地からはシャボンが舞回る


    まさに神の共演だった



聖堂ではミカエルとネプトゥヌスがにこにことお互いに牽制していた。


大広場では大歓声がなり。

大聖堂の成人者はやっと息をすえ戻り、大歓喜の声をあげた。


その日サン・ロレンツォ大聖堂は。


天子と神が同時に舞い降りた。

光が収まるとチラチラと新雪が落ちて来た。

まるで成人式を祝福している様に。


この事件は神殿派教会派共に認め難い事実と残る。


「ふふっ。やるわねシュリ」

「カネラにいいとこばっかわね♪」


にこにこしながら手元で。。

二神の中でお互いにつねりあってる二人の事は誰も知らない。。


「「いったぃってばー!」」



この年。竜玄歴1206年


ジェノヴァは大きな被害もなく正に神に守られた。

他国は。。あまりにも酷い被害に襲われる年となった。その被害の規模は大きく。。欧州の総人口の1/8が失われる事になる。


ー不思議とジェノヴァ共和国は被害がなく。

神と天使が守ると噂を呼び多くの難民が集まる事になった。



第2章 隻腕(せきわん)海老(シュリ) 完

2章ありがとうございました!

週末閉話を掲載します。


義手、エッチな話、いい話。

そちらもお楽しみください。


・・時間があれば登場人物を。(2章多い。。)

3章もお楽しみください♪


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