ペリークリト(冒険者組合)
都会に来ました。
初めてギルドでちょっと暴走。。
朝、宿から出るとよく晴れた青空だった。
「ん〜気持ちいい♪」
時間があったので雑貨屋さんで小さな小銭入れを購入する。また青いストール、革サンダルなども購入した。
春の初めでまだ少し肌寒い。
どちらも同じく丘の街なのだが、アテネが直線的な道とすると、ジェノヴァは曲線的なカーブを描いて丘を上がっていく。
石畳と露店がどこにでもあり、狭い通路が迷路のようだった。たまに小規模の広場があり井戸で賑わう。
アクは『プニすら小』にして肩でポヨポヨ揺れていた。サイズ調整自由なのが便利過ぎる。
中央に向かうと、大きな通路に出た。道筋を進むと開けた大広場に突き当たる。目につくのは80m程の大聖堂だ。
「でっか!。。そして豪華だなぁ〜」
観光スポットなのか、案内人も観光客も多い。
ここの大広場が一つの拠点になっているようだ。
洞窟門で貰った地図に乗っている冒険者組合は右側の大きな建物、八階建だった。隣に同じように魔法組合が色違いである。。気になるな。
ペリークリトの中は中世のお屋敷と、登録施設が合同した理に適った作りだった。
中央には大階段がふたつ弧を描いて登ってあり、階段の下に換金場や魔石の売買場がある。列もあり都会だなぁ。。
大きな施設なので、入口右側に案内役のテーブルが。
新人や初めての人で混み合っていた。
「はい。次の方〜あら、坊や見学かしら?」
「あ、あの手紙を預かって・・」
「はいはい。ちょっと見るわね。。ふむふむ再登録ですか。一応面接があるので、二階のA8部屋にどうぞ。場所わかるかな?」
ありがとう、多分わかります。と伝え二階に上がる。
二階の正面は冒険依頼だろうか、たくさんの紙が貼ってある場所だ。中心には机と椅子が無造作においてあり、冒険者が集まっていた。
ちょっとフードコートぽいなギルド。んとーA8、A8はと。。
「お♪長距離護衛出てるぞー」
「んだ?ガキがくる所じゃねえぞ」
「あら可愛らしい。僕、迷子?」
ううっ。すぐに絡まれる技術でも持っているのだろうか。
「あの〜再登録でA8の部屋を探しているのですが。。」
「へ?冒険者だったの?」
コテンと首を傾げる女盗賊の格好の姉ちゃん。
僕もはて?とコテンと首を傾ける。
「あれ?仔証無くしたの。再発行じゃないんですかね?」
「仔証と査証は役所でしょ?まぁ良いわ。案内したげる。ちょっと待ってて〜」
A8の部屋は階段を上がりすぐ横の通路の先らしい。
女盗賊はズッカといい、『森の妖精』という冒険者パーティだと名乗る。年は19歳。その薄着の格好はいいが、おっぱいは慎ましい。
名前を聞かれたけど答えれなかった。出てこないんだ。
そろそろと名前を思い出さないと。。うーん。シ、シュー・・・
「さあ着いたわよ?おぼっちゃま♪」 ヒュン
う。。何か。。思い出す。頭が。。痛い。
「あら、大丈夫?一緒に入ろうか?」
ズッカは戸を開けて書斎のある部屋に入る。
中には文官らしい人が粛々と仕事をしていた。
「ん?ズッカか。どうした?。。まさか隠し子か?」
「残念でした!ぶ〜!てか私19です、知ってますよね?副ギルド長!」
「ははは。相変わらずだな。無理しないように。してなんの様だ?」
僕は預かった手紙を渡す。
「ふむ。確かにペリークリトの冒険証は身元証明になるが。少し面接をする」
ー今までに魔獣を狩ったことは?
猪や、熊などならあります。
―何か特殊能力あるか?
魔法や祝福、あとスライムを使役できます。
―どこで習った?
島に神官がこられ勉強受けました。読み書きもできます。
―今そなたは何歳か?冒険者登録10歳からだが。。
丁度年明けで10歳になります。
―ペリークリトのルール、または約束事は守れるか?
はい。もちろん非道な事はしないとあれば。
「ふむ。嘘はついていないが・・偽りの魔術具も反応ないしな。しかし見た目7,8歳にしか見えんぞ?大丈夫か?右手もないのに」
「魔法を見せましょうか?」
「そうだな。問題がない様なら登録をしよう」
ズッカも面白くなりそうだと着いて来た。
受付があった一階に戻り更に降りていく。地下一階は食堂兼酒場だった。美味しそうな匂いが。。後で来よっと。
地下二階に降りると大きな円形闘技場になっていた。
練習施設もあり本格的だ。かっけー♪
「まずは魔法から見ようか。あそこの的を壊せるか?」
「はい。(ズドーン)これでいいでしょうか?」
・・・木っ端微塵だ。
「えっと、何したのか聞いていい?」
「水球を作ってぶつけました。私は水魔法しか使えないのです」
指先にクルクル回る水球を浮かべその横の的にもぶつける。ズトーン。
「・・他にもできるか?」
シャボンカッターや、ウォーターランチャー、30ほど水球を作ってボコボコにしたら壁の一部が破壊された。
「俺が悪かった。もう壊さないでくれ。。」
親指で眉間を押さえ、副ギルド長が謝る。その破壊音を聞き練習していた皆がこちらを一斉に。うん。。やりすぎたみたいだ。ごめんなさい。。
「あーあと、スライムをみたいのだが?」
肩のアクに少し水をいれて、昨日みたいに水の輪っかを作る。
『クークー♪クークー♪』
スライムの輪抜けとダンス見て、副ギルド長は諦めた顔をしていた。
「……それは役に立つのか?」
「癒やされます」
困った顔をしている副ギルド長を横目に、うんうんと納得した表情のズッカがいた。
僕らは戻り再び書斎に着く。改めて登録を許される。
「まぁ問題ないだろう。が、できるだけパーティを速く組むように。某方は子供であるしな」
では冒険証に登録を行うと。説明を受ける。
カードに名思い浮かべるとそこに「職業」「技能」が浮かび出るらしい。多少の魔力は皆にあるから誤魔化せない。
・・名前はまだ思い出せない。とりあえずシュまでわかったので。。昼みた露店を思い浮かべ。。
【 シュリンプ・リル 年齢10歳 誕:春中 レグナム神国出身 】
【 ポセイドンの神徒 職業:精霊使い 技能:水魔法-極 流流舞 ランクE 】
シュリンプって。。まあいいか。
しかしこめかみに両手のひらを合わせ副ギルド長は苦悩の表情を?
「・・少し内容を隠しておく。。お前さん何者だ?」
隠蔽の魔導具を使い魔力を込めている。
表示がフワンと書き換えられた。
【 魔法見習い 神官見習い職業:魔物使 技能:水魔法-※ ランクE 】
「この街で問題を起こさないように。ビザの活用を必ず守る様に。おいアリーチェ、説明を」
「はい!よろしくです」
事務官のアリーチェさんは冒険証の取り扱いを教えてくれた。
冒険証は査証と同じく証明となり、国境など超えることができる。
もちろん銀行機能も同じく金貨、銀貨を入れても置ける。
また、冒険者として利便のいいように”タグ”も一緒に渡される。
機能は同じなのだが、お金は下ろすだけらしい。
生死が隣合わせになる冒険者だからビザは基本家族に預けると。
そしてランク。これは単純だ。
進級テスト受けるか、依頼の数を達成すれば良い。
ノルマはないのだが、発行に管理者の面接、実技テストがある。
それにより色が変わるし、受けれる任務も変わる。
本当はHからSなのだが、僕はE、優遇待遇だ。ふむふむ。
「ノルマがないのに管理は大丈夫なの?」
疑問を聞いて見た。実は冒険者のみの専属は少ないらしい。
洞窟探査などで初めはノルマを作ってたらしい。がその後行方不明も多いので、ノルマを省く様に変わったと。何それ、怖い。
ちなみに”タグ”は自分だけ、ビザは指定した3名までお金の管理ができるから安心。
最後に集合アラーム機能がつく。災害級や、ペリークリト本部被害がある時収集される。強制だ。
これがあるのでジェノヴァ共和国は小さいながら発展をしている。実は植民地もある結構な国らしい。
実際の仕事の話しでは、ここの主な仕事は護衛が多い。
たまに魔獣退治や遺跡探査などあるにしろ、行き来の商人護衛がほとんどだと。たまに村の警備など。
魔獣の多いイタリシ共和国出入りが多い為と。。
あ、地理的にイタリシ共和国は隣というか、囲まれているんだね。
「最後にペリークリトの意味は古語で「危険を冒す者」。ビザの名に恥ないよう、シュリンプ様の今後に期待します」
こうして僕は冒険者になった。
え?僕の名前の由来が知りたい?
「shrimp & grill」よくある海老の網焼き屋。
露店でエビの焼けたいい匂いがしていたのさ。
その後、ズッカに一緒に行こうよー!シュリンプ♪と捕まりそうなったが、(エビだけに!)まだ行きたい所があるので断った。
しつこいので、宿の名前と部屋を教えて案内してくれたお礼をいい退出する。帰りに副ギルド長から声をかけられた。
「俺は副ギルド長ジョヴァンニと言う。困ったら来い。よろしくなシュリンプ」
「ありがとうございます!」
僕は期待に胸を膨らませながら。
ペリークリトをてくてくと出ていく。
その時僕は、多くの人々が行き交う大広場や冒険者組合、新しい街に興奮していたんだ。
自分の名前すらわからない。
こんなにも記憶があやふやな事も不安に思わず。
毎日投稿していく予定です。
本日2話予定。
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