再び島暮らし
無事に帰りまし!
「ただいま!良い子にしてたかい?」
「にぃにぃ!いいこしてた〜」
「んとねー婆やとまち行ったよ?」
「そっかー良かった良かった。お土産だぞ〜」
「「わーい!」」
クリルとリリルには”コンボロイ"を買ってきた。
数珠つなぎの綺麗な石が繋がっており、お祈りの時使ったり、あとは稼働性がいいのでカチャカチャ遊ぶ玩具だ。
色はそれぞれ透き通る青とオレンジ。
アテネの庶民街ではみんな遊んでたので、見本でカチャカチャ見せて上げると大喜びだった。
「あら速かったわね。ご迷惑。。かけたようね。仕方ない子だわ…」
合ってすぐに困ったポーズはどうかと母上。。
「三日ほど寝込んでしまいました。。お土産です」
高級なワイン、あと母上が好きなオリビ石鹸を父に聞き持ってきた。
「あら♪丁度切れそうだと思ってたの。うふふ。お説教はあとで詳しく説明しなさいよ?」
あ、はい。お婆様にはシルクストールを10枚セットで渡した。
「ほうストールは嬉しいねぇ。ビスフェノか。。元気にしてそうで安心したわい。。」
いろいろあるんだろう。
お婆様は少し思い出して寂しそうだ。。
アテネの話に戻そう。次の日商店や市民の集まる街をクリスタと回った。商店は賑わい、美味しいもの買食いしながらゆっくりと探索できた。主にはお土産を選ぶのが目的なので、側使えは大変だったが満足行く一日だ。
あの日以来、父上も兄上も忙しく食事は別邸で取る。
ビスフェノも良く働いくれたし、別邸で困ることはなかった。
すぐ移動だ。再び大きな馬車に乗り去って行く。ロンツォが見送りに来てくれ、ヴァシリキがクリスタと共に西ゴード王国に派遣される。ピレウスに着き、同じく一泊するとトランポ公爵が嬉しそうに迎えてくれた。
「神の子シューリヘト様。お噂は重ねてお聞きしています。あぁなんと!あのとき着いて行かず、祝福が見れなかった事を後悔します・・」
…こんな感じだ。そういう貴族はたくさんいたから、にこにこスルーした。
でも約束通り香辛料を準備してくれてたので良し!ハリッサなど瓶詰めの物と鷹の爪樽分ゲット!にこにこだよ本当に。ペペロンチーノ作れまで長かった。。
ありがとう!トランポ公爵!神に感謝を!
さらに珍しい調味料の依頼済みだ。
港には夕方に着いたので、今日一日くらい泊まってと思うが、リヒタインより予定が押しています、と泣く泣くクリスタとは港で別れた。
「シューリヘト様。。本当にいろいろとお世話になりました。私もうここで住みたいでし。。うぅ」
側使え一同が苦笑する。押しかけ女房は流石に。。
「クリスタ様。別れてもいつでも会えますよ?友達ですから♪」
「うう。帰りたくなぃでしゅ・・」
「今度は西ゴードに遊びに行きましょうね。いろいろ案内してくださいね。泣かない泣かない。ヨシヨシ」
グズってるクリスタを慰める。。祝福でも見せるかな?
「わかりました。私も王妃です。きちんと両親を説得して。。あ、これイレーネに渡してくださいまし」
紙袋をリアから預かる。
中身を知っているのか微妙な笑顔だ。また僕の何かが崩れる。。
そんなこんなで見送った。中々桟橋から乗らないので、最後ロメスリードに担がれて去っていった。
悪い子じゃないんだけどね……
僕自身?もちろん七歳の女の子に恋心なんて、これっぽちもわかない。
□□□
んー久々にゆっくりできる。
いろいろあったしこれからもありそうだ。
神殿の上でもうすぐ秋かーとぷにスラを抱いて考える。
戦争になるのは嫌だなぁ。なんとか防げないものか。
うーんこの島では知識ある人少ないし。
「何ボーッとしてんの?」
「・・ビックった。イレーネ、陸上がれるんだ?」
「私をそこらのアシカか何かと思ってない?尾びれ使うとジャンプできるし」
「いやぁなんか首都に行ったんだけど。。戦争とか物騒なのさ」
「うぇ〜人間って好きよね〜食べないのに襲って何が楽しいのかしら?」
…それはそれでどうかと思うが。
「まぁイレーネもなんかあったら逃げなよ?海は広いんだし」
「そうね。返り討ちしてやるわ」本当にしそうで怖い。
「海にも神殿ってあるって行ったよね?昔からいる人とか〜知識ある人とかいるの?」
「・・当たり前でしょ?みんなタコやイカばかりなわけないでしょ。なんだと思ってるの?はぁ」
「この国もだけど、あんまり知らないの。僕。か弱い子供だし、今度会って話したいな〜」
「・・古いのなら知ってるのいるけど。人でないよ?」
「会話できればいいのっ♪」
「はいはい。そのうち呼んで上げる。んでお土産は?」
ジャーン。シルクのストールと紙袋、そして美味しかったナスのひき肉のサンドイッチ。一番喜んだのはサンドイッチ。肉食系なのね。人魚は。
「こっち向くなよ!」と言われ紙袋から胸当てをだし、着替えてた。
おお。水着ぽくで緑で似合う。
―――向くなよと言われ向かない選択肢はない。
「いいね。良く似合うよ〜」
「だから見るなって言ったじゃん!」
「ぐふっ」
尾びれで蹴られ屋根から落ちる。。
『ぷにスラ』ボヨーンと沈んでふう。
まあ痛かったけど良いもの見れた。神に感謝を!再び!
その後そのままぷにスラトランポリンを作り二人で仲良く遊んだ。空に飛び上がる感覚は気に入ったみたいだ。
□□□
それからは再び島での暮らしができた。
僕は鍛錬は森へ変わり、アレフレッドと狩りや解体の仕方、茸や薬草の食べれるものを教わる。
昼からはすで課題がなくなり、書斎もおよそ見れたので、お婆様の部屋で読書を進めた。お婆様部屋には古い巻物、また書物が多くあった。
「お婆様古い資料ですが、神の名前が少し違ったり、別の名前になってるのは何故ですか?」
「人の記憶は時と共に変わっていくんじゃよ。今の神々はできて600年ほどかのぅ。神殿の神ネプトゥヌス様も、古来は矛を操る荒ぶる神々だと聞いておる。名は。。そうじゃ、ポセイドン様と。永く聞かんようになったのぅ」
そういって奥の巻物を出してくれた。もう千年前の神々はそれは勇猛で、御伽話の内容も人外なストーリー。ただ読めること驚かれた。
「シュー坊は凄いのぅ。古文字以前の旧古文字はもはや石版しか残っておらんぞ?」
「全部はわかりません。単語で、、こう「登る」「波」「光の加護」「祈り」を組合わした感じかなぁ?」
「…変な子じゃのぅ。ユキビダスがおったら。。少しは休めよ。菓子でも食うか?」「はい!」
お婆様もう70を超え、この世界では珍しく長寿に当たる。神というより。その物語は本を読む喜びを感じた。
季節は寒くなり、本格的な冬になる。この頃漁業が盛んなので、たまに下町で水夫おっちゃんと小舟にのって漁をした。
波になれてきたし、水ならドバドバ出せる僕は漁民のおっちゃんにかわいがられている。
フューリに怒られたので週一くらい。
魚臭い!ってすぐバレた。
新年が近づくとリアコタス兄上が久しぶりに帰郷し、婚約した話をしてくれた。
「私はもう17だが、プルトゥゲザ王妃、エストリス様は13なのだ。あと2年後に式かな」
「まぁ。嬉しいこと。リアは安心ね。。ラインはそのあたり大丈夫かしら?王都にいい人はいるのかしら?」
コテッと首を倒す動作はさすがだ。
次男が苦笑しフォローする。
軍事で城内はかなりバタついているらしく、会うのも難しいらしい。
ちなみに不穏な時勢は冬になって収まった。
秋に東ゴードへ西から応援がいき、苦戦していた戦場が盛り返したみたいだ。バイエルン帝国は季節的にも寒波に入り一度退却をしたらしい。
西ゴードと聞いてクリスタ心配したが、ヴァシリキも帰還して補給援助は上手く行っているようだ。
「シューはかわいい嫁がいますもの。心配はしませんわ」
「・・あの母上。本当にそんな感じなのですか?」
「ええ。王君に了承されたと伺ってます。正式な書文は追ってとクリスタ姫から手紙を頂いたわ。春にははっきりするのでは?ふふふ」
6歳にして既に嫁が決まる。衝撃だ。。
クリスタはいいけど、もう少しボン、とか。プリンとか。。将来に期待しよう。
「・・まぁ。お互い女性には苦労する。。シューは良いではないか。私は養子だぞ?」
ポンっと肩を叩いてお互いを慰めあう。
まぁ島に入れるのはいいよね。いいのか・・?
△△△
冬は月日が流れるのは速い。
年が開ければ皆ひとつ年を取る。
この世界でも生まれ月が誕生月で祝うのだが、正式な年は庶民も貴族も王族も新年をまたぐと加算される。
それだけ長く生きるに大変な環境なのだ。一つでも速く年重ねる事難しいさを感じた。
「はぁ。。」
「どうしました?フューリ?」
「私もう21ですわ。奥方様に相談しないと。。」
「僕は7歳になりました。妾でよければいつでもどうぞ♪」
「・・どこでそのような。はぁ。奥方様か。。ぼっちゃまが成人になって、おばばでよければお願いしましょうか」
「フューリとの子はかわいいはずです!」
「ぼっちゃま。変な知識ばかりですよね。。はぁ。」
側使えは元々貴族なので、一定の年なれば離れたり代わる。
が、領主一族は安全の為そうそう変わらない。
主が婚姻などを行うが、未成年なので母上が取り仕切る。
しかし島には親族の貴族しかいない。
そして皆ゆっくりなのだ!
季節は再び暖かくなる。
揺られ揺られてピレウスに。今回は1台の長馬車にのって。
そう。春になって花が咲き出す頃。
僕は再び首都アテネの王宮へ足を向かう。
僕の初めての洗礼式が待っていた。
毎日投稿していく予定です。
本日2部目。
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