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【Day 3】午前10:00:遮断された檻
【Day 3】午前10:00:遮断された檻
3日目の朝、マルドローは完全に「檻」へと変わっていた。
アレンがトリプルモニターの前に座ると
いくつかの防犯カメラが不自然に暗転していた。
軍の通信をハッキングすると
冷徹な暗号命令が飛び交っている。
『――コード・ブラックを執行。
ノックス郡の全境界線を物理的に封鎖せよ。
許可なき脱出者は、理由を問わず排除して構わない』
「街ごと見捨てる気か……。僕の計算より半日は早い」
アレンは前髪を乱暴にかきむしった。
窓の外からは、街の境界線の方角から響く鈍い爆音と
それをかき消すような悲鳴が聞こえる。
軍が境界の橋や高速道路を爆破し、住民を閉じ込めたのだ。
絶望した人々は暴徒と化し、マルドローの商業エリアは
一瞬で略奪の地獄へと変貌した。
アレンは『サバイバル・マニフェスト.txt』を睨みつける。
彼の計画では、今日中に街の中央にある
「気象観測用の無線中継局」のデータを盗み出し
軍の封鎖線の網の目を特定するはずだった。
「リスクが高すぎる。……でも、情報がなければ
どちらにせよ数日中に詰む(デッドロックだ)」
アレンはタクティカル・バックパックを背負い、
バールを強く握りしめてガレージの裏口から滑り出た。




