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終焉の世界にて  作者: なおちゃん
終焉の世界にて

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【Day 2】午後4:30:ディスカウントストアの狂気

【Day 2】午後4:30:ディスカウントストアの狂気


自宅へ戻る道すがら

アレンは街の大型ディスカウントストアの様子を

視覚的に確認するため、少し遠回りをした。






ストアの駐車場は完全にパニックに陥っていた。




買い出しに殺到した車同士が衝突し

クラクションが鳴り響いている。





店内からは、怒号と何かが激しく割れる音が響いていた。





人々の目は血走り、誰もが我先にとアスピリンや咳止め薬

ミネラルウォーターをカートに詰め込んでいる。






「無駄だよ。そんな薬

そのウイルスのRNAには1ミリも効かないのに」





アレンはフードを深く被り、その狂乱の群衆から距離を置いた。




彼は、誰も見向きもしない裏手の

倉庫エリアの搬入口へと回り込んだ。





そこには、店舗が廃棄予定だった

古い業務用トランシーバーの充電ドックや

大容量のダクトテープが転がっている。





アレンはそれらを静かにバックパックへと回収した。




その時、ストアの正面口から

悲鳴と共に一人の男が飛び出してきた。






男は首筋から鮮血を流し

狂ったように周囲の人間に掴みかかろうとしている。





警備員がそれを取り押さえようとするが

男の尋常ではない筋力に跳ね飛ばされた。





「……噛み付きによる体液感染。間違いない」




アレンはそれ以上見ることなく

踵を返して自宅へと急いだ。






歩くスピードを上げながら

バックパックのストラップを強く握りしめる。





背中の荷物の重みだけが

現実の恐怖から彼の正気を繋ぎ止めていた。

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