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終焉の世界にて  作者: なおちゃん
終焉の世界にて

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【Day 2】午後1:15:最後のインフラ防衛

【Day 2】午後1:15:最後のインフラ防衛


午後

アレンはタクティカル・バックパックを背負い

バールをジャケットの内側に隠して再び外へ出た。





目的は食料ではない。

社会が崩壊すれば、真っ先に変電所が落ち

水道局のポンプが止まる。




ギークの彼にとって、インターネットと

電脳環境の喪失は「完全な盲目」を意味した。





彼が向かったのは、街の北側にある

無人のローカル変電所の管理棟だった。





かつてハッキングで手に入れておいた

マスターキーを使い

錆びついた鉄扉を静かに開けて内部に侵入する。





薄暗い管理棟の中で、アレンは

ノートPCをメインサーバーのコントロールパネルに直結した。




指先がキーボードの上を猛スピードで踊る。




彼が仕込んでいるのは、独自の「自律型パッチ・プログラム」だ。



「これで、本局のシステムが物理的に破壊されても

この変電所だけは自動制御で僕のブロックに

電力を送り続ける。

最大で、あと4日間はね」





作業中、管理棟の窓の外を

ふらふらとした足取りの男が通り過ぎていくのが見えた。




男のシャツの胸元は、激しい吐血の跡で黒く汚れている。





アレンはキーボードを叩く手を止め

物陰に身を潜めて息を殺した。




心臓が痛いほど高鳴る。





知識として知っている危機が

すぐそこまで迫っている。





男が去った後、アレンは激しい汗を拭いながら

PCを引き抜いた。





「……実戦(フィールドワーク)は

やっぱり僕の肌には合わないな」

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