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SEED  作者: 泣きピエロToY
第十章「光の中へ」
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第68話 ストラップくらい遊ぼうぜ


二人は完成したオーダーメイドのギターを見つめていた。


姫希が思わず声を漏らす。


「凄い綺麗〜。」


颯太も静かに頷いた。


「うん。イメージ通り。」


しばらくギターを眺めたあと、颯太がケースの蓋を閉じる。


「このギターに合うストラップ探しに行こう。」


姫希は笑顔で頷いた。


「うん。」


それから二人は、バンド練習やネット配信のない日になると、楽器屋巡りをすることが日課になっていた。


一つの目的のために。


楽器店へ入ると、壁一面に色とりどりのストラップが並んでいた。

颯太は一本ずつ手に取り、ギターケースの上へ並べていく。


その中から二本を手に取る。


「この、バカ派手なやつとシンプルだけどかっこいい革のやつ。」


二本を姫希へ見せる。


「どっちが似合うかな?」


姫希は迷うことなく派手な一本を指差した。


「バカ派手なやつ!」


「絶対こっち!」


颯太はニヤニヤする。


「何で?」


姫希は派手なストラップを手に取った。


「だって自分じゃ絶対買わないから。」


「これただのプレゼントではないでしょ?」


「大事な意味があるんでしょ?」


颯太は頷く。

姫希はストラップを軽く揺らした。


「ならストラップくらい遊ぼうぜ。」


「奏の嫌がる顔が見たい。」


颯太は吹き出す。


「ははっ、さすがpoison girl。」


「殴るよ。」


二人で笑った。

姫希が思い出したように尋ねる。


「ところでいつ渡しに行く予定?」


颯太は棚に並ぶストラップを眺めながら答えた。


「今月末かなー。」


姫希はすぐに反応する。


「今月末はネットライブあるから行けないよ。」


「そっか。」


颯太はあっさり頷く。


「なら一人で行ってくる。」


姫希はすぐに颯太の前へ回る。


「え?」


「何でそうなるの?」


「長野まで行くんでしょ?」


「私も行きたい。」


「旅行しようよ〜。」


颯太は笑う。


「でも早く渡したいし。」


姫希はすぐに返す。


「来月の頭にしなさい。」


「それなら一緒に行けるじゃん。」


「決定!」

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