表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
PR
8/9

〇月3日4

 俺は床に落ちていた謎の本を拾い上げ、中を開こうとした。


 ――だが、開かない。


 表紙をよく見ると、目立たない位置に**鍵のような文様**が刻まれている。


「……鍵付き、か」


 舌打ちしながら、周囲を見渡す。


「しかし……ここはマジで何なんだ?」


 電車で村に辿り着いたはずだった。

 それなのに、気が付けばこの建物へ導かれ、

 依頼人の顔をした化け物に襲われ、

 意味不明な言葉で何とか生き延びた。


「……訳が分からなすぎる」


 それでも。


 それでも、進むしかなかった。


「そうだ……進んで、進んで……」


 拳を握りしめる。


「……依頼人と一緒に、帰るんだ」


 自分に言い聞かせ、次の扉を開けた。


---


 ――次の部屋には、**何も無かった**。


 壁。

 床。

 天井。


「……何なんだ、この部屋は……」


 一瞬、張り詰めていた気が緩む。


 ――その瞬間だった。


 背後、左右、正面。

 **気配が、増えた。**


「……っ!」


 反射的に動く。


 正面の一人を殴り倒し、

 背後の一人には頭突き。

 怯んだ隙に蹴り飛ばす。


 だが――


 左右から来た二人までは、捌ききれなかった。


「……っ、ぐ……!」


 衝撃と共に床に倒れ込む。


---


「ふん……まさか侵入者が現れるとはな」


 低い声が聞こえる。


「だが、丁度いい。生贄が必要だったところだ」


 誰かが言った。


「こいつを連れて行け」


 抵抗する力も残っていない。


 意識が遠のく中、

 俺は引きずられ――

 どこかの部屋へと投げ込まれた。


---


「……う……く……」


 呻きながら、身体を起こす。


 ここは――

 **周囲すべてがガラス張りの部屋**だった。


 床には、明らかに異常な**魔法陣**が刻まれている。


(……まずい……)


 その瞬間。


 床が淡く光り、

 魔法陣の中心から――**何か**が現れた。


「……っ!」


 本能が叫ぶ。

 ――危険だ、と。


 だが。


 俺は、歯を食いしばり立ち上がった。


 怪物を睨みつけた、その瞬間。


 ――持っていた**本が光り出した**。


「……なっ……!?」


 鍵の文様が砕けるように消え、

 本は自然と開かれる。


 そして――


 眩い光と共に、

 **一丁のハンドガン**が、本の中から現れた。


「……本から……銃……?」


 一瞬の困惑。


 だが、すぐに理解する。


「……武器、か」


 手に取った瞬間、不思議と恐怖は消えていた。


「……よし」


 銃口を怪物へ向ける。


「……これで、終わりだ」


 引き金を引く。


 ――一発。


 怪物は、抵抗する間もなく消え去った。


---


 ガラスの向こうで、ざわめく気配。


「……次は、お前らだ」


 俺は助走をつけ、

 **窓を蹴り破って飛び出した**。


 ――反撃が、始まった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ