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〇月3日3

 準備を終え、俺は目的の村へ向かう電車に乗った。

 そして――ついに、辿り着く。


「……ここが……」


 小さく息を吐く。


「……さぁ、行くか……」


 駅を出た瞬間、俺は歩き始めた。

 いや――**走り出していた**。


 どこへ向かうのか。

 目的地はどこなのか。


 そんなものは、自分でも分からない。


 それでも――歩く。

 歩く。

 歩く。

 歩き続ける。


(……なぜ、歩いている?)


 分からない。

 理由など、どこにもない。


 ――だが。


 進む。

 進む。

 とにかく、進む。


 足は止まらない。

 まるで、**何かに引かれている**かのように。


---


「……ここは……?」


 気がつけば、視界の先に建物があった。


「……施設……か?」


 人の気配はない。

 だが、確かに“使われていた”痕跡だけが残っている。


 ――いや。


 それよりも。


(……なぜ、俺はここに来た?)


 道を調べたわけでもない。

 地図を確認したわけでもない。


 それなのに、**無意識のまま、この場所に辿り着いた**。


 胸の奥に、嫌なざわめきが広がる。


(……恐らく)


 そう思った瞬間、妙に納得してしまった。


(……答えは、この中にある)


 俺は一度だけ、建物を見上げ――

 そして、静かに中へと足を踏み入れた。

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