最初の殺人
飛鳥さんと春樹君が…
何で…
いつの間にか近くの人気のない公園まで来ていた。私はブランコに乗ったままボーッとただ時が流れるのを過ごしていた。
何もやる気が起きない。ただ無気力とは訳が違う。
人生に絶望したのだ。
学校に行けばまたあんなことがある。事務所にはもう近寄れない。親にはこんなこと言えるわけがない。
誰にも相談できない。
相談したくない。
迷惑かけたくない。
心配させたくない。
そんなとき、目の前の道を春樹君が通りかかった。
「春樹君!」
春樹君は驚いた顔で私の方を向いた。次の瞬間、春樹君は全力で走り出した。
「待って!」
いくら年下とはいえ男子の運動能力に敵うはずなく、私はすぐに春樹君を見失った。
「何で…逃げるの…」
私が途方にくれていると、何かが私の肩を叩いた。
その人は春樹君だった。
春樹君は私のの隣のブランコに座り、沈黙を保っていた。
「何で黙ってるの?」
「…」
「何か言いなさいよ」
「…」
「春樹君!」
春樹君は何かボソボソと答えた。聞き取れなかったので聞き直した。
「美紗さんがウザかったんですよ」
「…!」
春樹君は私の方を一才見ずに続けた。
「美紗さん、知ってましたか?あなたが事務所のトップなのはみんな不快に思っていたんですよ。この前のショーはいいきっかけになりました。物を投げつけられるようないかにも裏がありそうな人間は事務所は切り捨てますからね。今回はそれを利用しました。話は以上です」
春樹君…、いや真畑はブランコをあとにした。
たったそれだけの理由で…
私を事務所から追い出したというの…
モデルの仕事をしてるときだけが一番幸せなのに…!
こいつ…!
消えろ…
消えろ…!
消えろ!




