11話 道化軍師、いざ参らん
「グギャァァァ!!」
咆哮と共に地面から飛び出すこぶ。
「痛い!アサピさんタイミングはどうすれば?私もソバキシさんも死にますよ!」
こぶが俺たちを囲む。タイミングは知らんが今やらん死ぬ、そう思いオラベルに向かい飛ぼうとした。こぶに合わせて大ジャンプをしようとも考えた。だが、朝日はそれに気付き、
「ちょっと待ってください。まだ大事なところが。エジソン、砂をあいつに向かって投げてもらえますか。」
その言葉を受け、不安そうな顔で砂を大事そうに持ち上げるエジソン。
「行きますよ、、、」
空に舞う砂を見ながら、軌道をみてオラベルに目を移す。
「グルゥゥ!グァッ!!」
体格からは到底想像もできない身軽な跳躍を見せる。
「やっぱり!!相馬さん、オラベルが目を開けたら飛んでください!そして電球を全力で割って!でも砂は飛ばさないで!」
慎重にオラベルに近づく。何かを理解したように満足げな顔をした朝日に対して俺とエジソンは常時不安な顔をしている。
「グリャアァァ!!」
咆哮と共に目をかっぴらくオラベル。砂埃に気をつけながら大ジャンプを狙う。
「よいしょっと!!」
自分の中で最高な跳躍を披露した後、目の前に来た10個の電球を割ろうとした。
「あれ?電球が割れねえ!こうなったら!朝日、関西弁頼む!」
「もうええわ!!」
「これこれ!関西弁はムカつくぜ!!秘技、
ウエスタンカットォォォ!」
パリィィン
散らばる電球の破片、こんなもんがダメージになるのか?
「グリエェェェ、グェ!
....グギャ」
徐々に咆哮が落ち着いてゆく。心地よい音になって眠気も出てきた。
「経験値、ゲットォ!勝ちましたーー!!イェイ!」
朝日にとっては初めての強敵か。今覚えば初心者にしては攻略早かったな。
「と言うかなんで電球を割ったんですか?電球じゃなくても他のものが。」
「電球しか数を増やせるものが無かったんです。」
何かに気づいたエジソン。
「すまん、教えてくれ。」
「あいつは集合体と言うか数が多いものが嫌いなんです。だから矢が大量にある時に大ダメージを受けた。ただ、あることが気になってたんです。」
「砂ですよね。」
「はい、最初こぶ攻撃をした時にオラベルは目を閉じていました。多分砂がダメージになるからでしょう。おそらく地面の砂はいいが、空に舞った瞬間ただの集合体になるんでしょうね。だから僕は慎重になって欲しかった。そして、数を相当増やせるのは破片だったってわけです。」
「はえー、まあ勝てたしいいや!」
「お二人ともかっこよかったですよ!」
「あの、相馬さん、この仕様見つかってなかったみたいですね。僕、オラベルマスターって称号もらいましたよ。」
やっぱり、天才だ。




