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第16話  婚約破棄が『おねがい』にならない?意味がわかりません

レナードのクソ野郎から慰謝料をがっつりとって婚約破棄を計画していることを明かした私は、オリヴィエ様とエレノア様に挟まれ話が進まずにいた。


「ジュリエット!明日空いてる?お茶会しましょーよ!なんなら今日ココ(お城)に泊まってもいいわよ!」


「オリヴィエ様、だめですわよ。ワタクシが先に誘ったんですからぁ~。ね、ジュリエット様?」


2人に挟まれどっちにつくこともできない私は笑うしかなかった。


「ア、アハハハ……」


でもこんなことしてる場合じゃない。


「コホン!あの皇太子殿下、婚約破棄の件、皇帝陛下にご進言いただけますか?」


私の真剣な表情に皇太子が答える。


「……いいだろう」


「ホントですか!?」


喜びが溢れそうになっていると、

「ああ……まぁ俺が進言なんかしなくてもすぐ許可がでるだろうけどな」

と皇太子から意味深な発言が。


「……え?それってどういう…」


皇太子の発言の意味を知りたくて、確認しようとするが彼の言葉に遮られる。


「で?『おねがい』ってなんだ?」


「いや、だから婚約破棄について皇帝陛下にご進言をお願いしたく…」


「だからそんなもん『おねがい』にもならねぇって言ってんだろ」


何を言ってるんだ?こいつは……


「あの、すぐに許可がおりるだろうというご発言も含めてご説明をーー」


私が皇太子に先ほどの意味深発言も含めて確認しようとした矢先、


「ジュリエット!よかったわねー!もしお兄様がやらないと言ったら私がやろうと思ってたのよ!」


オリヴィエ様が興奮気味に口を挟んだ。

その様子を見てリュカ様も続く。


「ぼ、僕もだよ!お兄様は嫌って言わないと思ってたけど、僕からもお父様にお願いしようと思ってたんだ!ニコッ」


ちょっと照れながら言うリュカ様が可愛すぎる……

はい、正直に言います。もう推しです。


リュカ様が可愛すぎることが頭を占めてしまい、結局皇太子に言葉の意味を聞き出す機会を逃してしまうのだった。





「……そろそろ私は失礼させていただこうかと思います」


夜も更け、もう22時を過ぎていた。

元社畜だから、まだまだいける時間だけど、今日はクソ野郎の面倒事に巻き込まれ、まさかの次世代の国のトップの人たちとのお茶会に心が疲れ切ってしまった。


もう早く帰って寝たい……


そんなことを思っていると、オリヴィエ様から声をかけられる。


「えぇー!もう帰るの!?もう少しお話しましょーよー!」


残念がってくれることに悪い気はしないけど、できれば遠慮したいところだ。

困って何も言えずにいると、


「オリヴィエ様、スチュワート子爵令嬢は疲れてるはずですから解放してあげてはいかがですか?今日は婚約者と対峙してましたし、我々とちゃんと話すのも初めてでしょうから」


先ほどまで小説を読んでいたギルバート様が私の様子を察してオリヴィエ様を諌めてくれた。

あなたは神ですか??



ギルバート様の言葉にオリヴィエ様は渋々受け入れていた。


「むぅ~……わかったわ、ギルバート。今日はあきらめるわ。でもジュリエット!私は絶対あなたとお茶会したいの!だから予定を決めてってほしいの!」


オリヴィエ様は暴走列車だから、一緒にいるとその見た目がとてつもなく可愛いということをつい忘れてしまっていた。

だからあんなキラキラとした目で言われると、私が断れるわけもなく………2日後にこのお城にくることが決まったのだった。



「それでは、私はこちらで失礼いたします。おやすみなさいませ、皆様よい夢を」


「またね、ジュリエット!また2日後にね!楽しみにしてるから!!」


オリヴィエ様の食い気味な発言に笑みを浮かべながら、私は退室した。

そして王宮の従者に案内され、私は馬車へと向かい、自宅へと向かった。

馬車が走り出し一人になると疲れが一気に流れ出てきた。


ほんとーーーにつーーかーーれーーたぁーー!!!!!!

今日は帰ったら絶対ベッドに直行だよ~

疲れすぎて何にもしたくないもん

せっかくネタになることいっぱいあったのに…涙


そんなことを思いながら馬車に揺られていると、次第に意識が遠のいていったのだった。



コンコンッ


「っ!!」


ドアを叩く音が車内に響き渡り、その音で起きた。

どうやら寝てしまったようだ。

なんとなく、電車で寝落ちしてた頃を思い出した。


なかなか降りないからか再びドアが叩かれた。


コンコンッ

「お嬢様、ご自宅にお着きになりました」


「は、はい、いま降ります」


急いで馬車から降り、「ありがとうございました。殿下たちにもよろしくお伝えください」と言って屋敷の中へと進んでいく。


今日はもう風呂キャンしよー

もう何もしたくない……


そんなことを考えて部屋へ向かおうと階段を登っていると、後ろから執事長のベンから声をかけられた。


「お嬢様、おかえりなさいませ」


「ベン、ただいまー。今日はもう寝るわね、おやすーーー」


「おやすみ」そう言い切る前にベンが言葉を発する。


「ご当主様がお呼びです」


えええーーーー!!!

もう今日は寝たいんだけどーー?!?!

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